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ささもと
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ヒーローはかつての敵に忠誠を誓う

「夜中、路地裏で怪人が現れ、一般市民が襲われている」そういう報告を受けたのが数ヶ月前。 それを受け、我々部隊はパトロールを行った。しかし、いくらパトロールや聞き込みを行っても、そういった事実は確認できなかった。 「誰かのいたずらじゃねーの?」と隊員のひとり、グリーンは言った。正直部隊の誰もがそう思っていたが、あえて口にはしていなかった。 リーダーである自分もそう思ってはいたが、立場上肯定はできなかった。 しかしその数日後、グリーンが忽然と姿を消した。 もしや、あのときの発言に責任を感じて…と考えては見たが、グリーンの性格上、それはないだろうなと偏見混じりにそう思った。 それから、怪人の出現報告と、グリーンの失踪について、並行して調査が行われたものの、なにひとつとして手がかりはなかった。 我々部隊も、それだけを対処しているわけではない。日々、舞い込んでくる調査依頼や、事件を解決している。 そうしているうちに、次第に怪人とグリーンについての調査は風化するように消えていってしまった。 「…手がかりなしのままで除隊か」 グリーンが姿を消して数ヶ月。部隊の規則に則り、グリーンは除隊となったという知らせを受けた。 他の隊員からは、グリーンの話は聞かなくなっていた。それに、この除隊に合わせてなのか、先週から新しくグリーンとしてこの部隊に新人が配属されていた。 しかし、私はいつかひょっこり戻ってくるんじゃないかって…そう思っていた。そして、心配する私の顔を見てけらけらと笑ってくれるんじゃないかと…。 そんな事を考えながら、午前1時、ギィと椅子を鳴らし大きく伸びをした。 ~♫ その時、部隊用のスマホが鳴った。それはグリーンからの着信だった。 すぐに出る…が、向こうから何も声がない。遠くの方でかすかに雑踏が聞こえるくらいだ。私は恐る恐る口を開く。 「…もしもし」 「……ッド…すか」 ノイズに遮られていたものの、それがグリーンの声だと私にははっきりわかった。 「グリーン…!聞こえるか!?」 「…ます…きこ…えます。俺です…グリーン……です」 だんだんとその声はクリアになっていく。 「どこにいるんだよ!心配してたんだぞ!?」 「すいません…。…あの…ちょっと直接話したいんで…〇〇丁目の雑居ビルの3階まで来てもらって…いいで…(ブツッ…)」 電話は突然切られた。別に慌てている様子もなく、何かに脅されている様子でもなかった。…これまで連絡もなく、心配かけたことを侘びたいということなのだろうか。私はすぐに伝えられた雑居ビルに向かった。 〇〇丁目雑居ビル。 伝えられた場所は、何十年も前から放置されている廃墟だった。 割れたガラスのドアを開け、落書きだらけの壁を眺め、ゴミやガラスの破片が散乱した階段を歩いて3階に向かう。 3階はすべての壁が壊され、すべてのフロアがつながり広い場所だった。そのフロアの奥。外の街灯がさしこみ明るくなっているその場所に、グリーンがいた。 「グリーン…!」私の声に彼は振り向いた。最後に見た彼の顔と何も変わっていないことに安心した。 「…レッドさん。来てくれたんすね」「当たり前だろ。…私の部下であるお前を見捨てるわけ無いだろう」 ここでグリーンの表情に違和感を覚える。彼の顔に感情がないように見えた。ないというよりは…消されているかのようだった。 「…すみませんでした、いきなり姿を消して」「……」 何も言葉が出なかった。彼には彼なりのなにか理由があったのかもしれないし。…などという、この甘い性格が後に災いすることは、このとき知る由もなかった。 「…戻ってくるか?うち(部隊)に」彼の表情は変わらない。私は彼の答えを待つ。遠くには繁華街の賑わいが聞こえる。 時間にして数分だったろうか。私は少し彼から目をそらしていた。見られていると答えづらいだろうかと思ったから。 「……すみません…俺……」その声が聞こえて、ああやっぱり無理かと顔を上げて彼を見たとき、俺は息が詰まった。 「俺……こんなんじゃ…戻れないっす…」グリーンの目は全部が赤く染まっている。ギシッ…ギシッ…とカクつくように首は傾き、首筋には根を這うように血管が浮き上がっている。 「…お…おま…え…」 「…お…俺……へ…へへへ…だめっ…だったぁ…アデュラ…様っ…に勝てなかっ…た…っす」赤く染まるその目から、つぅーっと涙を流れていた。そして彼の額にはうっすらとアデュラが統帥する軍の紋章が浮かび上がっていた。 そして彼の口から聞こえた"アデュラ"というその名前は、我々部隊がずっと追い続けていた敵部隊のボスの名前であった。 彼はポケットから緑色の発行する液体の入った注射器を取り出す。 「ああ…だめだ…だめだだめだ…っ…!」 注射器を握った手は、震えながら彼の首元へと向かっていく。しかし、それをグリーンはもう片方の手で押さえつけている。 「やめっ…これ…これ打ったら…俺が…消えるっ…消える消える…っっっ!」 その手がグリーンの意志と関係なく動いていることをすぐに察した私は、駆け寄り一緒になりその手を止めようとする。 しかし、その手の力はとてつもなく強い。私の力を持ってしても叶わず、無惨にも注射器はグリーンの首に刺さってしまった。 「っがあ…っ!!っあ…あ…俺…俺変わっちゃう…だめ…消える…消える消える消える消える消える!!!!だめっ…れ…レッドさ…っ…が…があっ…があああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」 「…あ…っ…あ…グ…グリーン…」 私は何も言えず、ただ虚をつかむようにただ手を伸ばしていた。しかしそれは何もつかめず、苦しそうに悪に染まっていく彼を見ているしかなかった。 叫び声を上げたあと、彼の胸辺りから黒く粘着質な物体が飛び出し身体を一気に包み込んだ。そして蛹(さなぎ)のように膨れ上がったあと、一気に収縮すると彼の身体を形作った。 ずるり…という音が正しいだろうか。頭のあたりから裂け目ができ剥けるようにして、顔が現れる。 閉じていたまぶたはゆっくりと開かれる。その目はさっきよりも深く黒い赤い目となって現れる。そして彼の身体はまるでラバースーツのように黒く覆われていた。 鍛え上げられた骨格はもちろん、雄雄しく育った性器すらも、きれいに浮かび上がっていた。 「…ああ…俺は…アデュラ様の偉大なお力により、生まれ変わったんだ」 かつて追っていた敵のボスの名前を嬉しそうに口にするグリーン。そして右の拳を握り、それを胸に当てる。 「アデュラ様、私を生まれ変わらせていただきありがとうございます!私は、すべてをアデュラ様に捧げます!アデュラ様に忠誠を!アデュラ様に忠誠を!」 彼ははっきりとアデュラに向けて忠誠を誓った。彼の心は完全にアデュラに奪われたのだった。 「グ…グリーン…」無意識に呼んだその声にグリーンはこちらを向く。そしてゆっくりと歩み寄り、私の頬に優しく触れる。 「…安心しろ。お前にもアデュラ様のすばらしさを教えてやろう」そう言って、彼は私の唇を奪った。 「んんうっ!?」突然のことに何も防御態勢がとれず、されるがままだった。 ぬちゅ…ずりゅ…妙にざらついた舌が絡んでくる。そこからゆっくりと唾液が流し込まれ、私は無意識に飲み込んでしまった。 その唾液は甘く、まるで度数の高い酒を飲まされているようで、直後意識が朦朧とし始めた。 「ぷはあ…。…どうだ?俺の唾液の味は。"最高に美味かった"だろ?」その声は、頭にぐわんぐわんと響く。息も荒くなり、足は震える。自分の体がコントロールできなくなっていくのがわかった。 なんとか自我は保っているつもりであった。ふらつきながらも、グリーンをにらみつけるようにしていた。 だが…「跪け」…その言葉に私の中にあった自我は吹き消された。自分の意志とは関係なく、膝はがくんと折れる。 「どうする?このままあっさりと仲間になるか…それとも、もう少し俺と楽しむか?」 「…あ……」抵抗しようとはした。しかし声がうまく出ない。喉に何かが詰まって声を止められているようなのだ。 「もう何も言えないか。…だったら…とっとと仲間にして楽しもうか」 彼が右の手を開くと、手のひらの上でぐしゅりと音を立てて黒い球が生成された。次にそれは鋭利な針のようなものに形を変えた。 長さにして10cmくらいか。彼はそれをつまむように持ち、先端を私の額に向ける。 「ぅ…うー!…っ…うーっ!!」かろうじてできた抵抗虚しく、その針はプツっと額に突き刺さった。 「これでお前も生まれ変われる。良かったなあ」 ゆっくり…ゆっくりと針は押し込まれていく。 「…っ…が…っ…あ…ああ…っ…っ…」 その針が頭の中で形を変え、私の脳にまとわりつき思考を変えていく。変えられていく。 目は瞬きすることを禁じられたようにかっぴらき、血液は崩壊したダムのように荒々しく流れていく。 「仲間が…変わっていく瞬間というのは…こんなにも素晴らしいものなんだな…」 「っ…お…あ…あ…あ…」 街を救うために命をかけてきた。助けた人達の笑顔が何よりも最高の報酬だった。俺はこのヒーローという仕事を誇りに思っている。…そんな思考や記憶が邪魔に思えて仕方ない。さっさと消してしまいたい。消してしまえば…新しく、アデュラ様への忠誠心を根付かせることができるのだ。 「どうやら…いい具合に思考が書き換えられているようだな」 ああ、そのとおりだ。俺の頭は書き換えられている。…グリーンが…いや違う…私よりも先にアデュラ様の下に就かれたグリーン様が…俺の頭の中を書き換えて下っているのだ。 なぜ、今までアデュラ様を倒そうなんて考えていたのだろう。なぜあんなにも恨んでいたのだろう。あのときのことを思い出そうとするだけで吐き気がするくらいだ。 グリーン様が挿し込んだ針はついに私の頭の中に全て入った。指が額から離れると、そこには傷跡一つなく、代わりにアデュラ様が統帥している軍の紋章が浮かび上がっていた。 そして私の目は、赤く染まっていた。 「さあ、仕上げだ。レッド…。ヒーローだった頃のお前の記憶に、なにか言いたいことはあるか?」 「…いいえ。何も言い残すことはございません。早く、私めもアデュラ様に忠誠を誓いたく思います」 その言葉にグリーン様は満足そうに笑みを浮かべてくださった。 「わかった。ではレッド、手を出せ」「はっ」 跪いている私が手を差し出すと、その手にあの注射器が置かれた。中には神々しく光るあの緑の液体がある。 私の手は注射器を握りしめ、ためらうことなく針先を首にぶっ刺した。 「っぐ!?…っ!!!」痛みのあと一気にその液体が血管に流れ込んでいくのを感じた。あり得ない速度で体中すべての血管に行き渡る。 ドックンっ…!!身体が揺れるように心臓が鼓動する。 「かはっ…!」私は胸を抑えその場にうつ伏せに倒れた。 「あっ…あっ…あっ…消える…消える…たす…たすけっ…」 心に微かに灯っていた最後の正義心は、意味のない助けを乞うて吹き消された。街のため、人のため、全てに命をかけてきたレッドは今ここに消えてしまった。 そして新しく、アデュラ様のため、すべての悪のため、この世界を乗っ取るため…新たな"正義心"が生まれる。 「…が…っ…あ…あ…ああああっ…うがああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」 * しばらくして私は意識を取り戻す。目を開けると、雑居ビルの汚れた床が見えた。 「レッド…起きろ」その声を聞いて、私はすぐに身体を起こす。姿勢を正し、右の手を強く握りしめ拳を作り、胸に当てる。 「さすがだな。新しい"正義心"への順応が早い」「ありがたきお言葉」 気がつけば私の身体は、グリーン様と同じく黒いラバー素材のスーツに覆われていた。 そのスーツにより、これまで鍛えてきた体格の良さが惜しみなく表現され、生まれ変われた興奮により勃起した性器もきれいに浮かび上がっていた。 私のことをじっくりと視姦したグリーン様は、私と同じように忠誠のポーズを取る。 「レッド、アデュラ様に忠誠を誓え」「はっ!アデュラ様、グリーン様、私を生まれ変わらせていただきありがとうございます!私は、すべてをアデュラ様に捧げます!アデュラ様に忠誠を!アデュラ様に忠誠を!」 宣誓の言葉を口にすると、胸の中を今までにない幸福感が支配した。それにより、さっき以上に性器が勃起感を増し、スーツを押し上げていった。 グリーン様はくいと指で呼ぶ。それに従い近寄ると抱き寄せられ口づけをされた。 にゅる…にゅる…と舌を絡まされ、やけに熱く、粘度のある唾液を流し込まれた。口の中に溜めてごくりとそれを飲むと、焼けるような熱さを感じた。 ドックン…ドックンと心臓が強く鼓動し、体中の血管が何十倍にも太くなったように感じた。 「ふぅー……ふぅー……」息が荒くなる。私はその唾液をさらに求め、貪るようにグリーン様口内を犯した。 「ぶはぁ……はあー…はあー……」ようやく口を離した私の性器は、すでに限界を迎えていた。 「どうした?」 「あ…あの……どうかこの惨めな私めに…性器を扱く許可をお与えください」 「ああいいぜ。俺のちんこをしゃぶりながらしごけよ」 「ありがとうございます!…んぅう!」 グリーン様の性器はとてもたくましく、自分の口にはとても収まりきらない。 それと同時に、はち切れそうなくらい勃起した自分の性器もしごいていく。 「はははは!惨めなもんだな。この姿を"かつての仲間たち"が見たらなんて思うんだろうなぁ!」 グリーン様のその言葉に、胸の奥深くが少し痛むような気がしたが、そんなことはすぐに頭から消え去り、性処理に夢中になる。 「んぅ…ふっ…じゅぷ…じゅる……」フロアには卑猥な水音が響く。自分の性器からは、じわりと先走りが溢れ、それを性器に塗りたくると不思議に熱を帯び、さらに興奮や感度が増していく。 「…っ…レッド…そろそろ出そうだ。口で全部受け止めろよ」「んぶっふ!?」頭を掴まれ喉奥まで一気に性器を押し込まれる。そしてそのまま、ほぼ直に身体の中に精液を流し込まれていった。 「ぐっ…ぶ…っ…」「…っはあ」口からゆっくりと性器が抜かれる。私は口に溜まっていた精液をこぼさないように口を結び、ゴクリと飲み込んだ。 「…ふう…。うまかったか?」「…はい、とても美味しかったです」 気がつけば私も射精していたようで、床には精液が溜まっていた。そしてその精液は人のものとはかけ離れたおどろおどろしい色をしていた。 何も言われなくても床に這いつくばるように顔をつけ、その精液を舐め取った。 * 翌日、レッドの姿は基地にあった。 「レッドさん、おはようございます」「ああ、おはよう」 研究員とすれ違ったレッドは、いつもの赤いヒーロースーツをまとい、笑顔出会い挨拶を交わす。そして研究員の姿が見えなくなるのを確認すると「…レッドに擬態するのも疲れるな」とつぶやいた。 部屋に戻ると、彼は手のひらに黒い球を生成し体に触れさせる。するとそれは一気に広がり身体を包み込む。そして全身があの黒のラバースーツに変わった。 直後、テーブルの上にある端末が鳴る。 「もしもし…ええ…はい。そうですね…ここを乗っ取るのはすぐにでもできるでしょう。ええ…私一人で問題ございません。のちほどグリーン様にはいい報告ができるかと。…ええ、はい…それでは」 電話後、彼は「アデュラ様に忠誠を」とつぶやき、自分の部屋をあとにした。 おわり

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