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風太目覚め1(自作小説)


風太の家族は毎年夏のお盆時期に従兄弟の家に泊まりに出かけるのが習慣であった。

そして、この夏は風太をそっちの道に目覚めさせるきっかけとなる出来事に遭遇する年であった。


ぴんぽーんと風太の母がチャイムを鳴らす。


引き戸の内側からがらりと開かれた。

出て来たのは、風太の叔母だった。


叔母は風太を見てパッと顔を輝かせた。


「あら~、風ちゃんじゃないの~? 大きくなって~、ま~」


「こんにちは」


風太は軽く頭を下げて会釈をする。


「相変らず、風ちゃんは可愛いね~ 将来楽しみね~」


そう言いながら叔母は微笑んだ。


「幸子さんも疲れたでしょ~、遠慮なく上がってね~」

「どうもすいません、お世話になりますー」


両親と叔母の挨拶もそこそこ、遠慮せず上がってと言われ、風太達は家に上がる。


「幸子さん達はいつものあの部屋使って~」

「いつもすいません~」

「ねえ、おばちゃん、周一君は?」


親達の世間話に飽きた風太は、退屈な表情を浮かべながら言う。

周一は風太の三つ上の面倒見のいい従兄弟である。

昔から周一とは仲良しで、風太は周一とまた一緒に過ごせるのを楽しみにしていた。



「あー、周一は朝から図書館で勉強しに行ったのよ、もうすぐ帰ってくると思うんだけどねー」

「そういえば周一君、来年大学受験だったわよね」

「そーなのよー、少しレベルの高い所狙ってて、今から勉強頑張ってるのよー」


つまんないと思いながら、風太は大人達のつまらない世間話をしばらくぼーっと流し聞きする。

それから数時間たった後、玄関の方から『ただいまー』という声が聞こえる。


「周一帰って来たわね」


今まで退屈そうな顔をしていた風太の顔がぱっと明るくなる。


「周一君!」

「おっ、風太、久しぶりじゃん?」


「周一君、久しぶりだね、すっかり大きくなったねー」

「そうそう、また一段とイケメンになっちゃって~」

「はは、お久しぶりです、おばさん、おじさん」

「来年受験だってー? 頑張ってね~」

「彼女はできたのかい? 周一君だったらモテモテだろう~?」

「ははっ、そんな事ないですよー」


風太の両親が周一に質問攻めを行い、風太はほったらかし状態で、風太は少し不満げな顔を浮かべる。


「風太、オレの部屋でゲームするか? 退屈だろ?」


周一の誘いに風太はぱっと笑顔になる。


「うん! する!」

「よし、部屋行くか?」


「周一君、また風太と遊んでくれて、ありがとねー」

「いえいえ」

「あとで二人におやつ持っていくから」


そんな会話を交わした後、周一の部屋に向かう。


「風太、背伸びたじゃん!」

「うん、でも学校じゃ、前の方なんだよね……」


風太はしょんぼりと言う。


「ははっ、すぐ伸びるから、安心しろよ」

「そうかなー?」

「伸びる伸びる、オレも風太くらいの時は、背は小さかったからさ」

「へー、そうなんだ……」





******



「少し散らかってるけど、かんべんな」

「うん、全然気にしないよ」


そんな会話をしながら、風太は周一の部屋に入る。


去年来た時と変わらない、フローリングの部屋だ。

しかし去年と変わって。周一の机の上には勉強道具一式がずらりと並んでいる。

『周一が来年受験』という親たちの会話を風太は思い出す。



「で、なにやる? あっ、『スマ○ラ』あるぜ? 風太、好きだろ?」

「うん、好き」

「じゃあ、一緒にやろうぜ!」


風太は周一と一緒にス○ッチで対戦プレイをする。

それは毎年の恒例行事であった。


「風太、結構やるじゃん」

「でしょ?」

「でも甘いなー」

「うわわ……」


周一は大人げなくも、風太の操作するカー○イを自慢の技で吹っ飛ばす。


「ふふーん、風太もまだまだだなー」


そう言いながら周一は意地悪な笑みを浮かべる。

三個も年下の自分を相手に大人げないと風太は感じる。

前に一緒に格ゲーしたときも、端に追い込まれハメ技で負けたのを思い出す。


「もう一回、勝負!」

「いいぜ」


周一はニッと笑みを浮かべる。

風太はその余裕気な表情にむっとしながらコントローラーを握る。


何度対戦しても風太は周一には勝てなかった。


「うう、また負けたー」

「もう一回やるか?」

「もうこうさんっ! 勝てる気しないよー」

「ははっ、根性ねーなー」


周一はいたずらっぽい笑みを浮かべる。

むっとはするが不思議とその笑顔は嫌いじゃないし、むしろ大好きだ。

たまに意地悪で、面倒見がよく優しい周一の事を風太はすごく信頼している。



「ねえ、周一君」

「ん……?」

「その、聞きたい事があるんだけど……」

「どうした?」


風太は真面目な表情になる。


「周一君はちんちんの毛生えた?」

「……」


真剣な表情でそんな事を聞いてくる風太に周一はぷっと吹き出す。


「ぷぷっ、真面目な顔して何かと思ったらそんな事かよ?」

「僕にとっては大事な事なんだよー!」

「ったく、顔赤くしちゃって可愛いなー、何? 風太、まだ生えてないの?」

「う、うん、周りの友達はみんな少しずつ生えて来てるらしいんだけど、僕だけ……」

「そっか、まあ、それも気にすんなって、すぐに生えて来るって」

「で、しゅ、周一君は生えてるの……?」

「オレ? 生えてるに決まってるだろ? お前の何個上だと思ってんだよ?」

「そっ、そっか……」


そんな会話をしていると、『夕ご飯よ』と階下の叔母さんから声がかかる。


「おっ、夕飯だ、行こうぜ、ゲームはまたあとな」

「うん」

「それと、今の話は、母さん達には内緒な?」


周一は少し恥ずかしそうにしながら笑う。


「う、うん……」


風太は夕食に向かう周一の後に続く。


(周一君、やっぱり、生えてるんだ……)


周一の後を追いながら、風太は胸をどきどきさせながら周一の下半身を想像した。



****



夕食が終わり、順番にお風呂に入った後も、周一の部屋でゲームで遊ぶ。


「風太、そろそろ寝ようぜ?」

「えー? もう少し大丈夫だよ」

「だめだ! ちゃんと寝ないと、背伸びねーぞ?」

「むー、わかったよー」


少し不満げにしながらも、仕方なく風太は、周一の部屋を後にする。


****


「うーん……?」


風太は尿意がこみ上げ、布団から起きあがる。

いつもと違う部屋、いつもと違う空気感に、自分が今親戚の家に遊びに来ていた事を思い出す。


自分のスマホの時計を見ると、夜中の1時を過ぎていた。

もう当たりは静まり返っていて、トイレに向かう自分の足跡が大きく聞こえる。


風太はトイレで用を足し、部屋戻ろうと廊下を歩いて、周一の部屋を通りかかる。


「はぁはぁ、あっ、んっ」

「……?」


その周一の部屋の中から、荒い息が聞こえて来る。

なんともいえない、切なげで、しめったような吐息。


(周一君……? 起きてるのかな……?)


風太は不思議に思いながら、周一の部屋のドアに手をかける。

少し薄暗く、豆電球のかすかな光と、月明かりに照らされたベットの上で周一は蠢いていた。


「えっ……? 周一君……?」


薄暗い部屋のベットの上で膝をついて、前のめりになりながら、左手で支え、息を荒げながら、右手を小刻みに動かしている。

右手をよく見ると、なんと自身のペニスが握っていた。


「あっ、ああっ、あっ……」


周一の大きくした勃起させたペニスに風太の目は惹きつけられる。


(周一君のちんちん……っ!?)


その周一のペニスは驚くほど大きく感じた。

周一のペニスの周りには沢山の陰毛が生えそろっており、先端部分は、全ての亀頭が露出されている。


――オレ? 生えてるに決まってるだろ? お前の何個上だと思ってんだよ?


日中に周一とそんな会話をしたのを風太は思い出す。

その会話をした時、風太は周一の性器を見たいと内心思っていただけに、周一のペニスを眼前にして、風太の心臓は一気に早くなり、股間も熱くなっていく。


風太は周一の事を兄のような存在と思っていたが、周一は自分よりも三つ年上の高〇生である事を思い出す。

それだけに大人と同じように毛が生えた、周一の勃起ペニスに風太は背徳感を覚えた。


「はぁはぁ、くぅっ、きもちいいっ……」


その表情は昼間ゲームで自分を負かし意地悪な笑みを浮かべる彼とは全く違っていたて、余裕のない切なげで今にも泣き出しそうな表情であった。

周一は嗚咽しているかのような切羽詰まった声を漏らし、右手でペニスを刺激し続ける。

周一のペニスのすぐ下には準備よくティッシュが敷いてある。


周一の行う一人遊びに風太は惹きつけられ、その光景に魅入ってしまう。


「くうっ、ううっ……」


その一人遊びは、自分はやった事ないが、聞いた事がある。

同じクラスの同級生がよく話題にしている、オナニーという行為だ。

まさか周一がその行為をしているなんて。


風太に気づく様子もなく、周一は溢れる性欲、ムラムラとした欲望の炎を自身のペニスにぶつける。

激しめのリズミカルなピストンで快楽を紡ぎ、情けない声が漏れる。


「ああっ、きもちよくてっ、手がとまんないっ、んあっ、ああっ、んあっ……」


ペニスの先っぽからは透明の液が濡れている。

そして周一の吐息が更に荒くなり、ペニスを扱く手もより激しくなっていく。


「はぁっ、はぁ、はぁっ、でるっ、でるっ……」


周一は顔を歪め、切ない喘ぎを漏らしながら、絶頂を迎えるべく激しくペニスを追い込む。


「はぁはぁはぁっ、んあっ、ああっ、せいしっ、でるっ、くぅ、んあ……」


周一のペニスから精液が押し上げてくる感覚が迫り、周一の身体に力が入る。


「あっ、ああっ、はあっ、んっ、あああっ……」


快感がペニスを中心とした下半身全体に一気に迸り、ペニスから次々と精液が吐き出される。


「はぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁ……」


絶頂の最中、周一は小刻みに身体をびくつかせながら、予め敷いておいたティッシュの上に沢山の精液を吐き出した。


生々しい周一の射精の光景を風太は目に焼き付けた。


「ふー、ふー」


射精を終えた周一は、少しずつ、荒い呼吸が静まっていく。

風太は戻らないとと焦り、ドアを閉めようとする。


ぎいいっ!


「……っ!?」


風太は動揺のあまり音静かに閉めるはずが、大きな音を立ててしまう。

それに気づいた周一と目を合わせてしまう。


「ふうた……? なんで……?」


いるはずのない風太に、周一は動揺した表情を見せた。

いつもと違う周一は自分より年下のように風太は感じた。


「その、たのむから、母さん達には内緒にしてくれよ……」


きまずそうで、恥ずかしそうで、なんともいたたまれない表情で周一は風太に懇願した。


「う、うん、言わないよ……」



****



「うう、周一君強すぎるよー」

「へへっ、風太が弱すぎなんだよ」

「むー、もう一回!」

「いいぜ!」


翌日も風太と周一はゲームで遊ぶ。

あいからず、大人げなくも周一は手加減なく、風太の操作するキャラをぼこぼこにする。


何度やっても周一には勝てないのがもどかしい。


「はぁ~、もうこれやめよう!」

「ははっ、もう降参か? 根性ねーな!」

「べつにいいもん、ドラ〇エやろ?」

「ああ、いいぜ」


周一は今プレイしているソフトを取り出し、ドラ〇エを探す。


「……えっと、ふうた……?」

「ん?」


周一の手が止まり、いいにくそうに口ごもる。


「その、昨日の事、内緒にしてくれよな?」


周一は気まずそうな表情を浮かべながらそう言った。

風太は昨日見てしまったあの光景を思い出す。


「う、うん、いわないよ?」

「おう、ありがと」

「その、周一君が昨日していたのって……」

「うん、風太もいつかする時が来るよ……」


周一はそう言った。

その横顔を見て、やっぱり周一は自分よりも大人なんだなと自覚した。


風太が目覚めるきっかけのお話。


【完】

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