「ねぇ、深雪はラバーフェチって知ってる?」 彼氏の赤城 颯汰(あかぎそうた)に突然そう聞かれた。 《もちろん知っている、だって私はラバーフェチだもん!》 私、黒川 深雪(くろかわみゆき)は付き合って日の浅い彼氏の颯汰からそう聞かれて咄嗟に知らないフリをした。 「えっ、なにそれ?」 私の答えに颯汰は少し考えて、別の質問をしてきた。 「じゃあ、ゼンタイって知ってる?」 《ラバーフェチときて、ゼンタイとくれば颯汰はピッタリしたフェチだということはすぐにピンと来た》 《だが、付き合って間もないのに私が重度のラバーフェチであり、ゼンタイなどのピッタリフェチ、何だったらラバーでの拘束や呼吸制御もOKであることを明かしてしまうのは如何なものだろうと考えた、そこで》 「なになに?ゼンタイって?全部ってこと?」 「違うんだ、ゼンタイっていうのは全身タイツの略したものなんだ」 「へぇー、全身タイツって顔の部分だけ露出したアレでしょ!」 《私はそう返事をしながら、颯汰は私に顔までも覆うゼンタイを着せたいのだろう、そしてさらに踏み込んでラバースーツを着せたいということは容易に察しがついた》 颯汰はゼンタイの説明を始めた。 ゼンタイは全身タイツの顔まで覆うタイプであることを。 私は知らないフリをして颯汰の話を聞くことにした。 「深雪、ゼンタイを着てもらえないかなぁ?」 《いきなりラバーを着せるのはハードルが高いと考えた颯汰は私にゼンタイを着せてから、ラバーへステップアップさせる作戦を考えているのだと思った》 《私は敢えて颯汰の作戦に乗ることにした、颯汰に教育されてラバーフェチになった方が流れ的には自然で、その方が颯汰も喜んでくれると思ったから》 「うーん、どうしようかな?恥ずかしくない?颯汰、笑ったりしない?」 《ワザと知らないフリをして焦らしてみる》 「しない、しない、絶対しないよ!深雪はスタイルがいいから凄くセクシーな感じになると思うよ」 《恥ずかしそうな仕草をして颯汰を焦らしてから返事をすることにした》 「うん、いいよ!でも絶対に笑わないでね」 「約束するよ!」 「でも、ゼンタイってあるの?」 「もちろん、前にデートした時に大きな機械に入っただろ、アレって実は3Dスキャンだったんだ」 《颯汰は財閥の跡取り息子で大金持ち、そんな颯汰の親の関連企業へデートで訪問した時の事、会社見学だけでも楽しかったのだが確かにその時1人で変な機械に入った、何もなかったので変だとは思っていたのだが、アレが3Dスキャンだったとは夢にも思わなかった》 「その時、深雪の体を細かく採寸したんだ」 そんな颯汰の言葉に私は顔を赤らめて自分の肩を抱いた。 《颯汰からは私が恥ずかしがっているように見えるかも知れないが、そうではない!私の体を細かく採寸したゼンタイ、そしてラバースーツを着られるのかと想像するだけで堪らなく興奮し、顔を赤らめて自制するために自分の肩を抱いたのだった》 「もうぉ、颯汰恥ずかしいから、そう言うことは先に言ってよね」 「ゴメンゴメン、本当のことを言ったら断られると思って」 頭を掻く颯汰が続ける。 「ちょっと待ってて」 そう言うと部屋から出て行ってしまった。 《部屋で1人で待つ私はドキドキが止まらない、これからオーダーされたゼンタイを着るのだと思うと着心地は素晴らしいだろう、さらにその先にはオーダーされたラバースーツが待っていると思うだけでお股が湿り始めた》 想像だけで体が疼き始める私の下へ颯汰がシングルハンガーに掛かった大量のゼンタイとともに戻って来た。 《そのゼンタイは色もさることながら素材も様々だった、ノーマルなゼンタイからメタリックのゼンタイ、そしてレザーやエナメルのゼンタイまであった、その中に白い粉の付いたラバースーツが紛れているのを私は見逃さなかった》 《颯汰は様々なゼンタイを私に着せながらラバースーツも着せる作戦だと思った私は敢えて颯汰の作戦に乗ることにした》 「うわー!すっごいカラフル!これ全部ゼンタイ?」 《敢えて颯汰の喜びそうな言葉を口にする》 「うん、まあね」 《少し気まずそうにしたのは、ラバースーツも混じっているからだろう》 《私は驚きと喜びを声にして颯汰と話す》 「コレって、私の体に合わせたオーダー品?」 「うん、そうだよ」 《そう答えた颯汰がモジモジして何か言いにくそうにしているので私から尋ねる》 「ねぇ颯汰、早速着てもいいかなぁ?」 私の言葉に颯汰の表情がパッと明るくなった。 「もちろん!」 「ねぇ、颯汰はどれを着て欲しいの?」 そう尋ねると颯汰は笑顔を見せてゼンタイを選び始めた。 《まずは無難なところでノーマルのゼンタイで黒か赤、青といったところだろうか、他にもピンクや白、肌色なんかもあるが透けてしまうので濃い目の色を選ぶだろうと私は予想した》 《私の予想通り颯汰は黒いゼンタイを選んで渡してきた》 「まずはコレを着てみて!」 「うん、分かった、コレって服の上から着るの?それとも下着の上から?」 《私なら迷わず全裸で着るのだが、ゼンタイ初心者がいきなり全裸というのも逆に引かれてしまいそうに思ったので敢えて聞いてみた》 颯汰は少し戸惑った様子で答える。 「下着でも構わないけど、汗をかいたりしたら替えがないと思うから裸の方がいいかも」 《颯汰は私に気を使い、言葉を選んで提案してくれた、そんな颯汰に応えて返事を返す》 「じゃあ、恥ずかしいけど裸で着てみるね、お願いだからあまりジロジロ見ないでよ!」 そう返すと颯汰は笑顔で頷いた。 そして更衣室代わりの別室へ案内してくれた。 「途中まで着たら出てきてね、顔まで被ってしまうと見えなくなって危ないから」 私は笑顔で返事をした。 「うん、分かった」 私は別室へ入り、服を脱ぎ始める。 颯汰は私がゼンタイを着てくれることにかなり喜んでくれていた。 私は全裸になるとゼンタイを広げて足を通していく。 私の持っている既製品のゼンタイと違い生地もスベスベして気持ちいい。 それに私の体をスキャンしたこともあり、凄く体にフィットし心地よい締めつけ感があった。 そして細かな指先までしっかりと作り込まれているのがフィット感で分かる。 マスク部分は被らないように颯汰に言われたが、試しに被ってみる。 顔の前面がシームレスになっていて、こちらも顔に密着すると表現した方が正しいくらいピッタリとしていた。 そのまま背中のファスナーを閉めていく。 体がゾクゾクするほどの程よい圧迫感が腰から背中、そして胸から首、後頭部へと駆け上がった。 「凄い!」 初めてゼンタイを着た時の衝撃を彷彿させる。 ゼンタイをさらに超えたのがラバースーツだったのだが、このゼンタイはかなりのもの。 さすがはオーダー品と言うべきか、財力の違いなのか。 私はゼンタイに覆われたノッペラボウの顔に触れ酔いしれながら、その手が勃起した乳首とお股に手を伸ばそうとしてハッとした。 かなり愛液を垂れ流していることに気づいたから。 慌てて近くにあったティッシュペーパーをあてがうと背中のファスナーを開いた。 ゼンタイ越しでなく直接確認する。 ゼンタイが黒色だったこともあり、愛液でできた染みがあまり目立たないのが幸いだった。 コレが赤や青だった色が濃くなり、ゼンタイを着て気持ちよくなる変態女だと思われてしまうかも知れない。 ただ、颯汰ならゼンタイを着て私が気持ちよくなったことを嬉しく思ってくれるかも知れないが、その辺りは分からない。 一旦、股下までゼンタイを下ろし愛液をしっかりと拭き取ると生理用品をあてがった。 ゼンタイに染みた愛液もしっかりと拭き取り制汗スプレーを振って雌の匂いを誤魔化すことにした。 「これで大丈夫!… だと思う」 私はそう呟き、再び首から下までゼンタイを着た。 背中のファスナーは背中の真ん中まで上げた。 私が顔までゼンタイに覆われた後、白い肌と黒いゼンタイの対比を楽しみながら颯汰に閉めてもらうために。 トラブルで少し遅くなったが、ゼンタイ初心者が早く着替えを済ませるのは変なので丁度良かったかも知れない。 「お待たせ!」 私は少し恥ずかしそうなフリをして颯汰の前に戻った。 そんな私を笑顔で迎えてくれる颯汰。 「着るのこれで合ってるかなぁ?」 《ワザと知らないフリをして颯汰に聞いてみる》 「うん、合ってるよ!着心地はどう?」 《そう聞かれ颯汰が喜びそうな言葉を用意する 》 「うん、いい感じ!顔だけ出てるの恥ずかしいから顔まで被ってもいい?」 「いいよ!」 「颯汰、背中閉めてね」 そう言うと颯汰は満面の笑みで頷いた。 《私は颯汰に背中を向けながら颯汰が喜びそうな次の言葉を考える》 私の背後に来た颯汰に尋ねる。 「これ被っても苦しくない?」 「うん、大丈夫だよ!視界は悪くなるけどそれほど苦しくないと思うよ、重ね着したら苦しくなるかもだけど」 《私はその言葉にピンと来た、颯汰はゼンタイを重ね着して欲しいのかも知れないと、そこで顔が覆われる前に颯汰にある提案をしてみることにした》 「重ね着ってゼンタイを重ねて着るの?」 「うん、そうだよ、伸縮性のある生地だから多少の重ね着は大丈夫だよ」 《調子良さげに話す颯汰から、颯汰が重ね着して欲しいことを悟った私は畳み掛けることにした》 「実はね、私少しくらいなら苦しいの大丈夫なんだよ!颯汰がゼンタイの重ね着をしてみたいと思うなら私にいっぱい着せてもいいよ!」 振り返って、そう言うと颯汰は笑顔の中に少し不安を覗かせた表情で聞いてきた。 「深雪、大丈夫なの?無理しなくてもいいよ!」 「大丈夫だよ!颯汰が喜んでくれるなら私、頑張る、それにゼンタイって着てみると意外と気持ち良くて」 そう言うと颯汰の表情は満面の笑みに変わった。 《ヨシ!私は心の中でガッツポーズをした、これからゼンタイの重ね着をして圧迫と呼吸制御が始まるかと思うと、お股が湿ってくるのを感じた》 私は颯汰に背中を向けてお願いする。 「じゃあ、私被るから背中を閉めてね」 「うん、分かった」 そう答えた颯汰はゆっくりとゼンタイの背中のファスナーを閉めていく。 私は颯汰に分からない程度に体が震えた。 《背中のファスナーを閉めてもらいながら私は次に颯汰が喜びそうなことを考える》 《マネキン姿で抱きついたら颯汰は喜んでくれるかな?》 そんなことを考えながら、すぐに実行に移す。 「これでOK!深雪、どう?」 そんな質問に私は颯汰に抱きついて頬擦りをして応えた。 突然のことで少し動揺している颯汰に言う。 「颯汰、ゼンタイって凄く気持ちいいね!全身包まれると守られているようで安心するよ!」 そう言って颯汰にゼンタイ越しにキスをした。 舌は絡ませられないが、それでも十分颯汰には伝わっているようだった。 「深雪がゼンタイを気に入ってくれて良かったよ!ところで… 」 《そう言って颯汰が言葉を切ったのは重ね着のことだろう》 《でも、私は敢えてもう少し颯汰を誘惑してみようと思う、なぜならゼンタイを重ね着すると私の感度が下がってしまうから》 《このゼンタイ1枚の上から颯汰に体を触って欲しかったから、その気持ちをストレートに伝えることにした》 「私の体を触って!凄く敏感になってて…颯汰に触って欲しいの」 そう言うと颯汰の手を取り、乳首が勃起した胸へと持っていく。 《ゼンタイを着て気持ちよくなりキスをしてさらに興奮した私が颯汰に体を触って欲しいと懇願するのは自然な流れだと思う》 颯汰も満更ではない感じで私の胸を揉み、乳首を弄り始めた。 《キスをして舌を絡ませようとすると、顔の部分が濡れて呼吸を妨げると思っているのだろう颯汰は控えめにソフトキスで留めていた》 《私的にはディープキスで多少呼吸制御される方が好みなのだが… 》 颯汰の手は私の胸だけでなく、太ももや腰回りを優しく触れてくれた。 ただ、あまり激しくなるとゼンタイを脱ぎたいと言われかねないと思い控えめにしているように感じた。 《私もある程度体を弄ってもらい気持ちよくなったので、重ね着して呼吸制御を楽しむことにする》 「ねぇ颯汰、さっきの約束果たすね、私にゼンタイを重ね着させて!」 そう言うと颯汰は言葉なく頷いて、私の手を引いてゼンタイを運んできたシングルハンガーの前へと移動した。 「何色が良いかなぁ?」 そう聞いてくる颯汰に私は返す。 「颯汰の好みの色で私を染めて!」 そう言うと颯汰は嬉しそうに微笑んだ。 《颯汰の性格からいきなりメタリック系はないだろう、まずは赤や青を経て白、ピンク、肌色といったところだろうと私は予想している》 《そして実際、多少の順番は違ったが、ほぼ私の予想通りのノーマルのゼンタイを颯汰は私に重ね着させた》 颯汰は私に気を使い、重ね着させる度に苦しくないか確認してきた。 私はまだ大丈夫だよ!と、答えてゼンタイを重ね着させてもらった。 《6枚ものゼンタイを重ね着すると顔は潰れてただのノッペラボウから凹凸のないノッペラボウへと私の顔は変わっていた、それを感覚の鈍くなった手で触って確かめて思う、いい感じ》 《颯汰の心配そうな声は聞こえてくるが表情までは窺えない、颯汰は心配してくれているがラバーで呼吸が著しく制限されるのに比べればまだまだ大丈夫だった》 《私が一つ気になったことを颯汰に聞いてみることにした》 「颯汰、ゼンタイって全部同じサイズなの?」 そう聞いてみたが颯汰から返事はない。 6枚も重ね着したので上手く口が開かないこともあり、私の言葉が颯汰に伝わらなかったのかと思ったのだが… 。 「あるよ!少し大きめのサイズが」 《実は颯汰がゼンタイを運んできた時、ラバースーツの存在以外にある違和感に気づいていた》 《それはメタリックブラックのゼンタイ、レザーのゼンタイ、それにエナメルのゼンタイがそれぞれ2つずつあり、一つは少し大きいことに気づいていた、つまり私に重ね着させる前提で颯汰はそれらを準備していたのだろう》 《私はあることを確認してから、そんな颯汰が喜んでくれそうな一言を放つことにした》 「ねぇ、それってどんなゼンタイ?」 私はワザと楽しげなトーンの声で聞いてみた。 すると、すぐに颯汰からの返事が返ってきた。 「メタリックとレザーと、それとエナメルだよ」 「ねぇ、レザーとエナメルって呼吸穴あるの?空気を通さないイメージがあるから」 「あるよ!ただ、メタリックは今着ているのと同じだし、表面が加工されているからかなり苦しくなると思うよ!」 《まあ、だいたい私の予想通りだった、レザーとエナメルのゼンタイは私も持っていないので分からなかったので聞いてみた》 《レザーとエナメルのゼンタイを着ると呼吸は大丈夫そうだけど、かなり暑そうだなぁ、そう思いながらこのまま重ね着した自分の姿を想像してみた》 《レザーのゼンタイを着せてもらい、その上からメタリックブラック、そして最後にエナメルのゼンタイを着せてもらうことにした》 《エナメルのゼンタイを最後にしたのは、少し動くだけでも『ギチギチ』『ミチミチ』と卑猥な音を立てるため、着た後も楽しめると思ったから、そしてエナメルのゼンタイの呼吸穴からメタリックブラックが覗いていても目立たないと考えたから、消去法で最初がレザーのゼンタイとなったのだった》 私は早速、私の考えた順番なら苦しくないような気がすると颯汰に伝えた。 颯汰は私のことを心配をしながらもレザーのゼンタイを着せ始めるのだった。 《今までの布のゼンタイと違い伸縮性がほとんどない、着せられている時は良かったがファスナーを閉められると背筋が伸び、より一層圧迫感、そして拘束感が増した》 《まるで拘束具みたい!私は嬉しくなり興奮から愛液が溢れ出るのを感じ、体が震えた》 そんなレザーのゼンタイに閉じ込められた私に颯汰が声を掛けてきた。 「深雪、本当に大丈夫?」 「うん、大丈夫だよ!今までのゼンタイと全く違うね」 そう言って体を動かそうとすると、『ギシギシ』とレザーが擦れて音を立てた。 《これだけでも堪らない!》 喜びと興奮を抑えて、颯汰に返事をする。 「もう少しなら大丈夫そうだから、メタリックブラックのゼンタイを着せて!」 体を動かす度にレザーの擦れる音を聞きながら、私はメタリックブラックのゼンタイを颯汰に着せてもらう。 《呼吸が一気に苦しくなり、もう自分がどんな姿になったいるのか、想像するのも難しくなってきた》 《圧迫感と息苦しさで気持ちよくなり、脳みそが蕩けそうなほどになっていた》 《最後にエナメルのゼンタイを着せてもらったら私どうなっちゃうんだろう》 そう思いながら、私は今出せる声を振り絞って颯汰に伝えた。 「颯汰、最後にエナメルのゼンタイを着せて!」 「深雪、本当に大丈夫?無理だったらすぐに言ってね、途中でもやめるから」 颯汰の言葉の意味は分からなかったが、私は大きく頷いた。 着せ始めからエナメルが擦れて、『ギチギチ』『ミチミチ』と卑猥な音を立てる。 その音を聞いていると私の頭は想像力が掻き立てられきた。 足を通すと颯汰はふくらはぎ辺りのファスナーを閉めていた。 《レザーは少しは伸縮性はあったが、エナメルは全くないようでファスナーがふくらはぎにあり、まるでブーツのようだと思った》 私が首を傾げているのに気づいた颯汰が言った。 「実はこのエナメルのゼンタイだけ、ブーツと一体なんだ」 《なるほど!それでなのか》 私が納得したように頷くのを見て、颯汰はエナメルのゼンタイを私に着せていく。 腕を通し、グローブになった指先まで通すと手首のファスナーを閉める颯汰。 足のエナメルブーツと同様に、手もエナメルグローブになっているのだと私は理解した。 顔の部分までエナメルのゼンタイを着せられた後、呼吸穴を慎重にチェックする颯汰。 私が呼吸できることを確認すると背中側へと回った。 「じゃあ、編み上げていくからキツかったら言ってね」 《編み上げ?エナメルのゼンタイもファスナーになっていると思っていた私には意外な言葉だった》 《颯汰の言った通り、背中側が編み上げられているようで、締め付けと圧迫感が凄い!》 《ダメっ颯汰、気持ち良過ぎる!》 《気持ち良過ぎて声を出したら同時に気が抜けて逝ってしまいそうなので踏ん張った》 《私は我慢しているだけで小刻みに震えているので、編み上げている颯汰には興奮して震えていることが伝わらないことを願う》 《後頭部を編み上げられると、呼吸がより一層苦しくなり、立っているのがやっと、これで終わりだと気を抜いたのがマズかった》 《しゃがみ込む私の背中を圧迫しながら何かが上がっていく、なに?なに?》 同時に颯汰の声が聞こえてきた。 「深雪大丈夫?ファスナーが噛んじゃった!」 《ファスナー?なにそれ?》 《疑問符しか浮かばない私はあることが頭を過った、もしかして颯汰もエナメルのゼンタイを重ね着の最後に着せるつもりで、編み上げでしっかりと体を絞った後でファスナーが閉められるようにエナメルのゼンタイを作っていたのではないかということ》 エナメルのゼンタイのファスナーは頭の天辺付近まで到達しており、私はほとんど感覚のない指先で下そうとしてみたが滑るだけでファスナーは動かなかった。 颯汰もゼンタイを脱がせようとファスナーを下そうとしたがダメだった。 「ゴメン深雪、すぐに出してあげるから」 焦った口調でそう言う颯汰を私は抱きしめた。 そして言った。 「せっかくだから、このまま私を楽しんで!」 私の言葉が颯汰に届いたか分からないが、颯汰は泣きながら私を抱きしめてくれた。 おしまい