SamuZai
烏川
烏川

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むかしがたり 完全版

滅多に足を運ぶことの無い辺鄙な隣町。

そこにある、滅多に用事の無い健康福祉センターに、その日は朝も早よから電車に揺られて足を運ばなくてはならなかった。


意見は人によりけりだろうが、私は公共交通機関というものの小回りの利かなさがあまり好きではなく、用事があれば愛車を飛ばして向かうのが本来だった。

けれど、今日に限ってはこの年になってあまり知らない場所をうろうろ運転したくない、というやや保守的な理由で止む無く電車を使う選択肢を選んでいた。

運転の技術そのものはまだまだ若者には負けないつもりだが、体力にはどうしても限界がある。


健康福祉センターに用事、といっても別にどこかを悪くしたというわけでもない。こちとら、若い頃から健康だけには自信があった。

血を取られたり、あれやこれやと妙な機械で調べられた挙句、最終的に弾き出された答えは「どこにも異常なし」。

それみたことか、としたり顔で施設は出たものの、やはり嬉しさは堪えきれずに駅の途中で通りかかった美味そうなパン屋に入って、柄にも無く惣菜パンなんて買った後は当ても無く知らない街を散歩した。

どこか落ち着ける場所は無いかと思いながらしばらくうろうろとしていた私は、大きな公園を見つけ、その公園のベンチの上に落ち着いた。


思った通りにそれなりに美味なエビフライのパンを食べた後はペットボトルのお茶を飲み、まったりと物思いに耽った。


今のこんな自分の姿は人様の目にはどう映っているのだろうか。

一人寂しく、やることもなく、平日の初春の空の下、ただ時間が過ぎるのを待つだけの老人?

残り少ない余生を穏やかに過ごし、春の麗らかな自然を楽しんでいる好々爺?

まだ爺さんなんて呼ばれる年じゃない、なんてこちら側が思っていても世間はきっとそうは思ってはくれないのだろうな。

とっくにリタイアを迎えた初老男の生活なんて傍から見てそんな華々しい印象のあるものじゃない。

ただ、退職金やそれまでの貯蓄やらのおかげで先立つものには困らないのだけは幸いとは言えた。

が、それらもまだ当分は続くらしい爺の余生の暇潰しに充てられるだけのことだが。


ふふ、となんとなく頭から出た自嘲に一人で笑っていると、足元に何かころころと転がって靴の先に振れる感触がした。

おやと思って見下ろすと、そこには拳大くらいの蛍光色をしたボールが私の足で止められていた。


何か感想を持つより早く、私のすぐ目の前まで息せき切ってかけてくる者がいた。

小学校の、4年生か、5年生くらいだろうか、その男の子は私と目が合うなり少し不安そうに大きな眼を揺らし、口を半開きにしたまま私の反応を待っているようだった。その様子は少し遠慮がちで、きまり悪そうに見えた。


これはどういうことだろう、と少し考えてすぐに思い当たった。

最近の公園ではボール遊びやフリスビー、その他騒がしかったり、私のように散歩目的でやってきた老人に対して危害となりうるものを禁止しているところは多い。

この公園にももしかしたらそういう規律は、たとえ厳密に守られているわけではなくとも、一応は存在するのかもしれない。


ボールを拾って差し出してやると、少年はみるみる嬉しそうに顔を輝かせた。それを見た私の方も清々しいものを感じた。

今日は朝から良い報告を聞いたのもあって、私の方もそんな些末な咎を責めるような気持ちにはなれなかった。


「人にぶつけないように気を付けるんだよ。」


私がそう言と、少年は「はい!」と威勢の良い返事を返してきた。


すると、少年の背後から体格の良い30代くらいの男性が近づいてきた。中々端正な顔立ちをした男だった。少年の父親だろうか、よく似ている。


「お父さんかい?」


私が聞くと、男の子は大きくうなずいた。


「うん、パパ!」

男の子が溌剌と言って健康そうに上気した頬で父親の方に視線を向けると、父親の方も緩んだ笑顔を浮かべてこちらに頭を下げてきた。

そうか。

今はちょうど春休みの時期で、こんな平日の月曜日に小学生が遊んでいても珍しくは無い。父親の方も、今日は休みなのだろうか。


男の子からすると自慢のパパ、といったところか。

パパにとっても、目に入れても痛くない可愛い息子といったところだろう。

私も、この子を見た時にはついつい親切にしたくなってしまった。

ボールを受け取った少年はそのまま父親と一緒にボール遊びに戻ってしまった。


その背中を見送りながら、私はふと懐かしい気分に襲われてしばし記憶の海の中を漂っていた。


可愛い男の子。

私があともう30年若ければ、なんて考えたところでいやいやと首を振った。

今はもう昔とは違うのだ。

身体だけ若返ったところで、当時私が彼らに対して施していた親切は今ではきっと理解されないものになっているだろう。

たった100年前後の人間の人生の中でも世の価値観というものは大きく移り変わりする。そんなことを痛感することが時々あった。


私が何年か前に定年を迎えたもっとずっと前。

まだこの小さな町の役場で、冴えない独身の中年職員をやっていた頃。

あの頃はまだ今と比べて何もかもが穏やかで、ゆったりとした時間が流れていた。


今となっては考えられないが、公園の中では子供達が今では危ないからと撤去されているような入り組んだ遊具で遊びまわり、ボール遊びも一輪車遊びも当たり前のようにこなしている。

日が沈むまで、わあわあと子供達の元気な声があちこちから聞こえてくる。

遊び疲れた子供達は、いちいち施錠なんてされていない自分の家の玄関を開け、美味しいご飯をぱくぱく食べて、とそんな緩やかな時代だった。


そんな近所の公園に、当時の私もたまの休日、散歩に出向くことがあった。

今も昔も、休日を共に過ごす妻も子もいない、そんな私が一家団欒のようなものの触りだけでも感じる事が出来る場所が公園だった。


そんな時に、今日のようにボールをぶつけてくる子供がいた。

あの時は、脳天にしっかりと直撃したかもしれない。

頭でボールをキャッチした私のところに、少年が一人やってきた。


名前は……稲葉和臣くん?だったろうか。そうだ、たしかそうだ。

最近の事はすぐ忘れるのに、彼らと過ごした時間や彼らの姿形、彼らの名前なんかはまるで昨日の事のように思い出せる。


私と目を合わせるなり、でへへと笑ってごまかすその少年の調子の良い笑顔に、私は別段不快なものは感じなかった。

ボールも、確か何の咎めも無く返してやったと思う。

その時の「ありがとう、おじちゃん」と笑う少年の笑顔に、私は得も言われぬ感じを抱いたのを覚えている。


少年の名前を、傍に居た誰かに聞くとその人はあっさりと答えてくれた。

今のように個人情報がどうだのと小うるさい蠅のような理屈はあの頃にはまだ存在していなかった。

それからあの少年に対する親切心がむくむくと頭をもたげた私は、いつものように同行の士に働きかけて、当時よくやっていた催しをその年の夏にも開いた。


小さい町だ。

腐っても役所勤めの男には、それなりの人脈というものがあった。

町内の子供会の役員と通じる者もいれば、その人を介して有意義な催しを提案することが出来る。


夏休み、春休み、冬休みといった少年達が元気を持て余す長期の休みに親元から彼らを預かって、面倒を見たり、人生の同性の先輩として男の体の事や色々な事を教えてあげる。

その当時は「男児会」「おとこのこ会」などと呼んでいたそんな催しを定期的に開いていた。

参加対象の男児はこちらが独断で決めていた。

私は稲葉和臣くんが良い、と初めから決めていたので彼の家にも回覧板は回ったはずだろう。


たしかあの時は、夏休みだったはずだ。

只でさえ元気の良さそうなあの稲葉君を預かる、ということで彼の親は大喜びで我々の元に彼らを寄越した。


他にもこちらで選別した参加対象男児は、いずれも親につつかれて全員参加していた。

特別にこちらで選んだだけあって、どの子も、何がどのようにというのはそれぞれだったがいずれも可愛らしい児童達だった。


待ち合わせ場所の公園で、車のある大人達は自分達で足となって、他の参加者や子供達を乗せて、目的地まで向かっていった。

場所はその時々によって違った。

キャンプ場の時もあれば、温泉地の時もあった。

稲葉くんの時は、確か離島の山の上に建った民宿のようなところだったと思う。

離島と言っても、車ごとフェリーに揺られて10分から15分とか、その程度の距離にある場所だ。


島に着いた後はバスで数十分ほど揺られ、自然の多い山道を走り続けてようやっと目的の施設に辿り付く。


宿に到着早々、大人と子供で一緒に大きなお風呂に入った。

温泉というわけじゃなく、本当に、家の風呂を大きくしただけのようなタイル張りの浴槽だ。

物凄く広いわけでもないが、大人が5人、子供が5人、くらいならなんとか労せず入れるようなお風呂。

そんな浴場で男児達と一緒に入るお風呂にはまた格別な楽しさがあった。


どの子もこれから始まる未知の体験にわくわくと目を輝かせていたし、そんな彼らの未熟で若々しい肢体やその腿の間で揺れるあどけない幼筍に大人は皆微笑ましいものを感じていた。

お風呂から出た後も、大人は着衣を纏う事は無く、子供達もそんな大人達に諭されて何も着るものはなく、生まれたままの姿で大きな広間に用意されたマットに大人と子供、2人1組で着くこととなった。

そう、この催しは特定の男児に、大人の男の体の事やオチンチンの使い方などを教えてやるための当時の我々の善意の活動だった。


何も言わずとも、私とペアになったのは稲葉和臣くんだった。

やんちゃな彼だが、意外なほど白くて滑らかな肌は想像していた以上に誘惑的で、大きなかまぼこみたいな形の瞳はいかにもイタズラ坊主といった風情。見ていると、思わずお仕置きをしたくなってくる。そんな子だった。

稲葉くんの方は私の事は覚えていないようで、私の事を退屈な夏休みに遊びに連れてきてくれた楽しいおじちゃんと思ってくれているようだった。


ねー、今から何するの?


もう5年生にもなってはだかんぼうだというのにそんな事を全く気にしている素振りも無く、元気の良い少年は自分の退屈の虫を吹き飛ばす術をただただ求めているようだった。

そんな彼を見ているだけで、私は思わず別の意味で催してしまい、早速彼の大きな目の前で既にいきりたった我が息子を掴んで間近でよく見せつけてあげた。


うおぉ?と珍妙な声を上げる男児を前に、私はゆっくりと丹念に自分のものを扱いて見せてチンポというものの使い方を彼の心によく刷り込んであげた。


今日は、大人のオチンチンと子供のオチンチンのことについてよく知るためのお勉強だよ。

オチンチンは、ただおしっこするだけのところじゃないって稲葉くんは知っていたかな?


確か、よくそういうことを言っていたと思う。

少年の無垢な瞳に自分のいきりたった大人の、おじさんのイチモツを焼き付けるようなこの行為は私としてはとても好きで、稲葉君のように興味深げに覗き込んでくる子もいれば、恥ずかしくって目を逸らす子もいて、どちらもその子らなりの魅力があった。


すげー、バズーカみてー、と連呼する稲葉君に、お父さんのがこうなってるのは見たことないかい?と聞いてやると、稲葉君はふるふると頭を横に振った。「父ちゃんのと違う」と言うので「同じだよ」と教えてあげた。


今度、見せてもらうといいよ。お父さんのオチンチンも、こんなふうにバズーカみたいになるんだよ、と言ってやると、稲葉君は彼らしくなく何か考え込むような顔をしていた。

自分のものを存分に見せつけてやると、今度は私が稲葉君のものを見せてもらう番だった。


稲葉君はまだおけけは生えておらず、それこそ未熟な筍みたいな可愛らしいものの皮を剥いてあげると自分のオチンチンのそんな変身に彼は大きな目をさらに大きくしていた。

自分の体のことなのに、そんな事すら自分で知らなかったのか、と私が思わず笑ってしまうと、そこでようやく恥ずかしがっている彼の顔が見られた。


そんな彼が見ている前で、私が舌でぺろん、ぺろん、と彼の初々しい亀頭や竿の周りを舐めまわしてやると、稲葉くんはけらけらと笑いながら身を捩りだした。

オチンチンを舐められる、なんて彼らからすればそれこそ冗談か、お笑い漫画のような行為なのだろう。

それと、くすぐったさも相まってか涙が滲むほど笑っていた彼らだが、こちらが構わずに舐めたり吸ったりしている間に次第にそれ以外の感情が初めて生まれてくる。

もういいよー、なんて可愛らしく恥らう声が飛ぶ。

自分の体が感じているものの正体のようなものが子供心にもなんとなく分かってくるのだろう。

けれど、これくらいの男の子のまだ誰にも穢されたことの無いオチンチンの味はなかなかたまらない味がするので、こちらもすぐには離してやれない。

最初はふにゃふにゃだった男の子がぴいん、と口の中で元気になって独特の弾力を持ってくるのは楽しい。

お望みどおりに口から離してやった頃には、男の子はオチンチンの快感をとっくに理解した後だ。


そんな彼の眼前に、我々は再び、しっかりと猛り狂った自分のものを見せつけてあげる。

今からこれをどんなふうにすればいいのか、たった今その体で教えたはずだ。

この瞬間に感じる、何か優越感のようなものを何と呼べばいいのかはわからなかったが、少年達が自分からお口を開けて自分のものに奉仕するときのその光景を目にした時の高揚感は何とも言えず癖になるものだった。


んー、んー、っとこれまでに味わったことの無い大人の性器の味を吸い付きながら享受する稲葉くんの困ったような下げられた眉がまた可愛くて、おしゃぶり中の彼の頬を軽く撫でてしまう。

技術という点では全く価値を為さない口淫だったが、少年のあどけない口を自分のもので犯していると思うと何とも言えず我が愚息の勢いは増す。


おじさん、気持ちいいよ稲葉君。

稲葉君のお父さんも、こんなふうにオチンチンをれろれろされると気持ちいいんだよ。

そうだ、今度お父さんにもやってあげるといいよ。


そんな事を話しながら少しの間、少年なりの奉仕を堪能した後は、彼の頭を両の手で支え、自分から腰を使う事にした。


とはいっても、苦痛を与えたいわけじゃない。

ただただ、この可愛い子に自分のオチンチンの味を覚えていてほしい、そして、出来るならオチンチンの喜ばせ方を覚えてほしい、というような感覚ゆえのことだ。

口をきゅ、と窄めていてごらん。

ストローみたいに吸っていてごらん。

そう優しく言ってから、うっかり喉を突かないように慎重に気を使いつつ、ゆるゆると腰を前後してやる。

私の肉竿の太さに窄められた少年のやんちゃな唇の端から、分泌の多い彼の唾液が溜まりを作ってぽとりぽとりとマットに垂れる。

んーむーと少し息苦しそうな声を漏らす稲葉君は多少やんちゃではあっても素直な性格のようで、私の言う事を一生懸命守ろうとしてくれた。親御さんの教育が良いのかもしれない。


そんな彼の頬裏や舌に亀さんを擦り付けるようにして腰を回した。

彼のまだ産毛も生えないつるつるとしたほっぺが、私の形に軽く歪むのを見るのは何とも言えない征服感を感じる。


頃合いを見て彼の唇を解放すると、私は再び彼の目の前で彼の唾液まみれになった私のものを励ましてやった。

今から大人の射精を見せてあげるから、しっかり見ていなさい。

そう言って、稲葉君の大きな黒目が私のバズーカに視線を注いでいるのを確認してから、私は少年の前であっけなく昇天した。


私自身が驚くほどの勢いでたっぷりと濃い種汁が吹き出すのを見て、稲葉君はあんぐりと口を開けて固まっていた。


すげー、とこれまた素直に感嘆している稲葉君に、射精の疲労を称えながらも私は思わず微笑んでしまった。


稲葉君のお父さんも、きっとこんな風にいっぱい精子が出せるんだよ。今度見せてもらうといいよ。

私がまたさりげなくそんな風に言うと、稲葉君は今度はふるふるふる、と首を横に振った。

恥ずかしーから、いい。


そう言って首を振り続けるその可愛らしさに思わず和んでしまって、私は指先に付いた精液を稲葉君に味見させてやった。


最初は難色を示していたものの、口元に突き出された私の指を、しまいには勢いをつけ、ぱく、とかみつくような勢いで咥えてくれた。

指先に少年のちっちゃな舌先が触れる心地良い感触を楽しんだ後、味の感想を聞いたが、稲葉君は小さくぼそりと「まじい」と口にするだけだった。それを聞いた私はやはり苦笑するしかなかった。


それからまた今度は私が稲葉君のオチンチンを吸って、彼のまだティースプーン一杯も出ない幼い精液の味を堪能し、また稲葉君に私のものをしゃぶらせ、とそんな事を繰り返した。


お互いのオチンチンのことをよく理解した後は、今度は私は稲葉君の後ろにある小ぶりなお尻の間の、彼の愛らしい窄まりを目や舌でたっぷりと味わった。


えーー、なんでーーー。

丁度私の上で、私のものを扱いていた稲葉君から、けたたましい笑い声が上がるのに私は口角を上げつつも、彼の茶みがかった穴の周囲やその奥にある赤いお肉の辺りをつっついたり、舐めまわしたりしてやる。

大人のように痔瘻の痛みや再発の恐怖などとは無縁の柔軟さと初々しさを見せる稲葉くんのそこからは、匂いも味も、子供の体の生理が織りなす様々な風味が楽しめた。

くすぐったいのと、恥ずかしいのと、照れるのとでがむしゃらに振られる少年のお尻を、がっちりと掴んだまま私は赴くままに顔中の器官を使って彼のそこを堪能した。

ようやく指が一本なんとか入るかなあ?というぐらいになって、その日のお楽しみは幕を下ろした。


───


たっぷりと体を動かしたあとは山の幸や海の幸のたっぷり使われた豪華な食事や、大人達は酒を楽しんだり、童心に帰って男児達と枕投げに興じたりと至って健全な遊びも楽しんだ。

今のようにゲームボーイなんてまだ皆が皆所持してはいない頃だ。遊びといえばまず、そういう体を動かすものを差した。


次の日も、また次の日も、近くの自然しかない公園で子供達に付き合って鬼ごっこやボール遊びに駆け回ったり、夜には麓で調達した花火などをやらせてやることもあった。

その合間に、風呂で汗を流しては彼らとの裸の付き合い、裸の遊びを織り込んでいた。


子供というのは本当に飲み込みが早いもので、私のものを後ろで受け止めるくらいの事は2、3日も慣らしてやれば出来るようになってしまう。

教師というのはこういう感動を日々味わっているのだなあ、なんてそんな事を考えたことがあった。


その日も、一緒に裸になった私は、座って足を投げたまま稲葉君と向かい合わせに抱き合っていた。

私の上で腰を跨いだままの彼に、ゆっくりと腰を下ろすように言うと、稲葉君は不安のためか仏頂面で頬を膨れさせつつ、膝を曲げ、腰を落としていく。

段々と降りてくるそんな稲葉くんの後ろの孔に、私も狙いを定めるようにして既に潤滑油に塗れさせた肉棒の切っ先を宛がっていった。


あまり知られていない事だが、というより完全な私見だが、少年への肛門性交指導には対面座位が良いような気がする。

こちらも体を起こしているから、少年の行動を比較的簡単に誘導できるし、少年達からしても、一方的に大人の大きな体であれこれとされるよりもわんぱくな彼らからすれば自分からも行動する方が良いだろう。


うぐう、という呻き声を立てる稲葉君の尖った唇。

重力と私自身の腕の力に引っ張られて、稲葉君の肛門は大きな輪を作って私の勃起を呑みこんでいった。

肛門を拡げられる圧迫感は確かに子供の身にもきついものだろうが、半端に気を使うよりもそのまま一気に腰を掴んで奥まで挿れてやった方がいい。それも、経験でよく知っていた。


おなかの中を穿たれた稲葉君のその顔は、笑顔の多い彼らしからぬ切羽の詰まった表情で、閉じる事の出来ない口からは白い大きな前歯を晒して不器用な呼吸を繰り返していた。

ああ、うう、と自分からは身動きの取れない彼の代わりに、こちらの方が柔らかなマットの上でゆさゆさと腰を揺らすと、いよいよ込み上げてきた強烈な刺激に稲葉君はこちらの上身に強く抱き着いてくる。


少年の後ろは膣の味、とでもいうか。

よく知っているとは言っても、まだ若く柔軟な少年の肛門の感触は極上のもので、特に思春期前後の少年のアナルの味は経験したことの無い者には決して分からないだろう。


まだ幼い息子さんの処女を頂いてしまった事に、彼らの親御さんには申し訳ないと思いつつも、中の柔肉を開拓するように掻きまわしてやった時の彼らの口から洩れる初々しい声にそれどころではなく酔いしれてしまう。

両の尻たぶを掴んで下から揉みしだくようにして、そのすべすべとした感触を楽しむことも、忘れなかった。


もっとお腹に力を入れて、いきんでみようね。

中に入ってるおじさんの形が分かるかい?


出したり入れたりを繰り返しつつ、優しく囁いてやると、稲葉くんは聞いているのかいないのかといった様子ではあったが、軽く凹んだお腹からささやかな筋肉の筋が浮かんでより一層締め付けを増した少年の腸肉の感触に私の方がうお、と情けなく呻いてしまった。

今の稲葉君と同じような、いや、それ以上に切ない男児の嬌声が聞こえる。


近くに目をやると、本間さんも私と同じく彼の少年を自分の膝の上に乗せている真っ最中だった。

本間さんと私はこの会を通した長い付き合いの知己同士だが、彼は私などよりもよほど少年を啼かせる見事な手管を持っていた。当時の私は彼の事を内心で千手観音と呼んで尊敬していたほどだ。


男の子の容姿を見れば、稲葉君ほど派手な顔立ちでこそないがそばかすの可愛らしい素朴な雰囲気の子だった。いかにも本間さんが好みそうな子だ。私も機会があればぜひあの子とも一戦交えてみたい。そう思った。


いよいよ切羽の詰まってきた私が本気で突き上げを始めると、稲葉君の顔は真っ赤に膨れて幼児がぐずるような啼き声、というよりは泣き声を上げだした。

なので、自分でオチンチンを扱いているように言うと、その通りに自分の玩具を握りだした稲葉君は、オチンチンからの快感も手伝って次第にまんざらでもなく腰を揺すりだす。

そうしているうちに彼を仰向けに寝かせ、正常位の格好をとると、自由を増した私の腰がぱんぱんと少年の尻を打つ、肌と肌のぶつかり合う音を奏でた。

そして、根元から先っぽまで、少年の熱く粘っこい肉の味を存分に味わってから彼の奥深いところに種をつけてやった。


突然自分の中で熱く跳ねる感触に、稲葉君自身は、自分が何をされたのか分かっていないような顔をしていた。

そんな事よりも、前と後ろの刺激で急速に高ぶった彼の幼茎からもぴゅるぴゅると彼自身のミルクを噴きだして、その絶頂感に意識がいっていたのもあっただろう。

まるで痙攣でもしているように不自然なびくつきを見せ、初めての交尾の快感に囚われている幼い少年の肉体に、私はついニヤら笑いを浮かべつつ息子を引き抜いた。

その時感じた少年のアナルの抵抗にも、なかなか侮れないものを感じて慄いた。

特に、逃すまいとするかのような、食いちぎるつもりなのではないかという肛門の締め付けには参った。


気持ち良かったかい?

私がそう聞くと、まだ眦に涙を溜めたままの稲葉君は、赤い顔のまま「たぶん」と頷いた。その子供らしい言い草に、思わず笑った。


とりあえず一息ついて周囲を見れば、他の大人や男児達もそれぞれ思い思いの交尾を楽しんでいるようだった。

本間さんと少年など、早くも2回戦に入っている様子だ。


私と稲葉君も、稲葉君の体力の回復を待ってから再開し、その日は終日、あれやこれやの体位を彼に教えてあげる事に腐心していた。


───


肛門性交を覚えたての男の子達の反応というのも、本当にそれぞれだ。

初めはみんな慣れない感覚にそれこそ泣きじゃくる子というのもいるが、それでもこちらが誠意を持って、彼らに害を加えるつもりはない、むしろ快を与えたいと心を砕いていくうちにそれは伝わっていく。


そんな彼らのその後の反応は大きく分けて、2つに分かれる。

おじさん達との行為を、まるでジョギングやドッジボールなんかのスポーツのように捉えて楽しんでしまう派と大人の男に犯されることによる被虐的な快感を自覚し、従順な雌仔猫のように媚びを覚えてしまう派だ。


稲葉君はどちらかといえば前者の方だった。

自分の可愛いお尻の穴でおじさんの肉棒をキャッチしては汗水たらして腰を振って、一緒に和気あいあいと昇りつめて快感を楽しむ。

私の指導のせいもあるだろうが、そういったある種健康的なイメージを持って行為に臨んでいるようなそんな印象があり、それは会の最初から終わりまで変わらなかったと思う。

どちらが良いというわけでもなく、彼らはそれぞれに彼らなりの受け止め方というものがあった。


それでも数日に渡る熱心な指導の甲斐あって、会の大人と男児達がそれぞれ自然に性交を楽しめるようになった頃、本間さん提案である遊びが行われることになった。


その日は朝ご飯を食べてしばらく長閑に過ごした後、会のみんなで一緒に近所の自然公園に出向いた。

公園といったって、そこには遊具も何もなく、只だだっ広い広場があるだけで、あの民宿を利用している者以外立ち寄るような場所でもなかったが、そんな貸し切り状態の公園の真ん中で男児達は大人に指示されると、みんな着ているものを全部脱いだ。きっと母さんが用意してくれたのだろう、おうちから持ってきて身に着けていた着替えのシャツやトレーナー、短パンやブリーフといった着衣を本間さんの持ってきていた大きなザックに全て詰めて、南京錠をしてしまう。

もはや裸でいる事しか許されなくなった彼ら男児。

それでも、彼らは風呂や宿でもそうしていたように、青空の下でまっぱだかになって、お互いを指さしてきゃあきゃあとはしゃいでいた。


それから、本間さんは彼らしい人の良さそうなたれ目を細め、子供達に彼らの人数分だけあるものを渡した。

私も傍から見ていて何かと思って眺めていたが、それらは色もデザインも様々ではあったものの、いずれもまるで飼い犬や猫にさせるような首輪だった。

本間さんは彼らと私達にその日の遊戯のルールを説明した。


遊戯の名は「ワンちゃんごっこ」。

首輪を付けた少年達は、今からペットショップで売られている可愛い仔犬君達。

大人のおじさん達は、そんなペットショップに可愛い仔犬が欲しくておサイフを手にやってきたお客さん。

ただそれだけの決まり事だった。


子供達は皆、なんだかよく分からずも、大人に言われたことだからととりあえずは彼らのその細い首に首輪を嵌め、その場にずらりと並びだしたところからその遊戯は始まった。


さて、我々おじさん達が、ペットショップのドアを開ける。

おお、これは可愛いわんちゃん、仔犬ちゃん達だなあ。

こっちは柴犬の赤ちゃん、こっちはポメラニアンちゃんかな?

みんなおとこのこみたいだねえ。

元気そうなおちんちんだ。ぷりっとした可愛いお尻だ。尻尾は生えていないのかな?


今の非日常な姿の自分達を取り囲んで鑑賞しつつ、好き放題に感想を言いあう大人達に彼らと既に肌を何度も重ねあった男児達は、どんな顔をしたものかといった様子でただ可愛いソーセージを揺らしている。

そんな彼らの事を、まるで本当にペットショップで飼い犬を探すかのように私達はしばしの間、じっくりと視線で舐めまわし続けていた。


今思えば少々悪趣味な遊戯だったかもしれないが、当時の私達はそんな自分達に対して何の疑問も持つ事もなく至って暢気にかつ無邪気にこの遊戯を初めから終わりまで満喫していた。


誰にしようかなぁ、なんて言いつつも、どの子を購入するかは最初から決まっている。

私も、しばらくは今の男の子達のあられもない姿を楽しんだり、写真に収めたりしながら、最後には稲葉君を手招きし、彼を買う、もとい、飼う事に決めた。

稲葉君は、相変わらずその愛嬌のある顔の下に赤色の首輪を付けて、私が手を差し伸べるなり大きなかまぼこの目を軽く細めた。


そんな彼の首輪に紐のリードを付けてあげると、我が愛犬を連れて私はしばらく公園の中を散歩することにした。


他の人のように彼を四つん這いにして歩かせたり、なんてことはしなかったが、たまに意地悪をして紐をくいっくいっと引っ張ってやったりすると、稲葉君はむぅ、とその柔っこいほっぺを膨らませたりしてそんな彼が可愛くて、時間にすればものの数十分の散歩は充実したものになった。

何をして遊ぼうかな、と考えて、せっかくのペットなんだし、と私は彼に色んな芸を覚えさせることにした。


一人、ゆうゆうと適当な小岩に座って、「お手」、「おすわり」なんて、犬ならではのお馴染みの芸をもう5年生でそれなりの知能もある稲葉君にいろいろと仕込む。


ちゃんと出来るかなー?

私がにやにやと顔を覗き込むと、稲葉君も、出来るよー!と大いにはしゃいだ。そんな彼を見て、この遊びはやんちゃな彼向きかも知れない、とそう思った。


宣言通りに、稲葉君は私がお手、と言って手を差し出すとちゃんと中腰のまま手を差し出したし、おすわり、と言えばその場で膝を曲げ、腰を深々と下ろしてみせた。

ちんちん、と言うと胸の高さまで両の手を掲げ、爪先立ちのまま曲げた膝をゆっくりと開いて見せた。そう、それであっていた。

開いた脚の間、柔らかなお腹の肉がいくつかの筋を作っているその下では、散々に味わった彼の愛らしいものと果実のような袋がふるふると揺れているのがこちらからはよく観察できる。


そうそう、「ちんちん」は文字通り、そうやって自分の大事なところをご主人様に晒す芸だからね。

よくできました、と褒めてあげると稲葉君はまるで本物の犬のように花弁のような舌をべえと出して笑んだ。

そうそう。今の彼はわんちゃんなんだから、言葉も、ちゃんとわんちゃんのようにしなきゃね、と言うと、彼は少し考えた後、「わん」と取って付けたように鳴いたので、思わず吹き出してしまった。


そんな風に和やかな時間を過ごしていると、そばの林の草陰から人影がごそごそと姿を見せる。

それは本間さんと、彼の少年である例のそばかすの子だった。後から聞くと、少年の方は高原豹太くん、という名前らしい。おっとりした見た目に反して、随分と勇ましい名前の子だなあと思った。


本間さん、どうですか?調子は。おっと、高原くん、君も可愛いねえ。ご主人様と楽しく過ごしてるかい?


私がそうやって気さくに聞いてやると、当の豹太くんは口元に曖昧な笑みを作ったまま、もじもじと赤くなっている様子だった。

稲葉君とは違うタイプだが、やはりこの子も可愛かった。同い年くらいだろうかと思ったら、聞けば1つ下の4年生らしい。


豹太くん、さっきまで私達が何をしてたのか、教えてあげなさい?


本間さんがニコニコとそう言うと、高原君は唇を尖らせてそのまま黙り込んでしまった。

んん?とそんな彼らに私も稲葉君も訝しんでいると、高原君は相変わらず赤い顔のまま、青い首輪を揺らしていた。


さっき、おじちゃんの前で、おしっこしてた。


と舌っ足らずで、まだ声変わりとは無縁の声音でそう口にする。

そんな高原君に、本間さんもうんうんと人の好い笑顔のまま頷く。

私達も一拍おいて笑っていた。


勿論、今の高原君は、稲葉君と同じく犬なんだから、おしっこといえば四つん這いになって、片脚を上げて、とそんな風に本間さんの見ている前でワンちゃんとしての本分を全うしたのだろう。

その労をねぎらうように、私は高原君の頭を撫でる。

そうかい、よかったねえ。すっきりして。


高原くんの頭は、その髪の毛はさらさらと触り心地が良く、稲葉君にも劣らないものだった。

そして、本間さんはそんな私達を見下ろしながら、小首をかしげた。


おしっこだけじゃないだろう?ちゃんと全部、言ってごらん?

そんな本間さんの追い込みに、私は一瞬その真意が測りかねたが、高原君の方はその小さい体をさらに縮ませるようにして真っ赤になって続けた。


う、うんちも……しちゃった……した…。


まだあどけないボーイソプラノで聞こえたそのどもり声の内容に、私も苦笑いし、稲葉君はうそぉと声を荒げ、本間さんは変わらず微笑んでうんうんと頷いた。


大丈夫、ちゃんとお尻は綺麗に拭いてあげたからね。

健康的な、いいウンチだったぞ。えらかったね?


そんな高原君のことを、今度は本間さんが頭を撫でて、高原くんは私がしてあげた時よりももっと嬉しそうにはにかんだ笑みを見せていた。

本当に、どんな手段を使っているのか、彼の少年を手なずけるその手管にだけは脱帽だった。

同時に、そこで私はさっきから彼の手に提げられた紙袋の中身にようやく思い当たった。


そうかぁ、ワンちゃんのうんち、ちゃんといっぱい出たみたいだね。

ご主人様に片付けてもらえて、よかったね。


私もそう言うと、高原君は益々恥ずかしそうに頭から煙を出しながらその場で俯いてしまっていた。本間さんは終始笑って高原君を撫で擦っているばかりだった。


彼らが去った後、稲葉君は少々不安そうに私を見上げていたが、彼の心配するような事は決して無い。

私も少年の恥ずかしいところを見るのは好きだが、流石にあそこまで極端な趣味は持ち合わせていなかった。


そして、なんとも落ち着かない様子の彼を今度は私が林の中に連れていき、ほの暗い緑の中で思う存分彼との交尾を堪能した。

今は犬である彼を相手にするのだから、勿論全て後背位だ。

数日の間に何度も私のものを咥えこんだそこはすっかり雌犬のあそこと化していて、多少激しく突き入れしても彼は心地よさそうにわん、わん、とひたすら嬉しそうに鳴いていた。

昼間の公園の中、あちこちで少年犬の鳴き声が上がっているのが聞こえてくる。

本間さん提案のこのイベントはまず成功と評していいものになった。


───


おとこのこ会が始まって一週間近くにもなると、大人達と男児の絆も相当に深くなっていた。

まるで初めから親戚同士ででもあったかのように、お互いに気安い空気を作っている。

それは男児と彼ら付きの大人との間だけでなく、男児同士、大人同士も良い友人関係のようなものを築いていた。

子供達も、お互いの事を名前で呼び合うような関係になっていたし、大人も互いの素性などを語り合いながら一緒に酒を酌み交わしていた。


おとこのこ会も佳境に入ると、そんなお互いの垣根も取り払って皆で一緒に楽しむという流れに変わっていた。


最終日前日の昼間だったか。

その日も、お風呂に入った後はマットを敷いて、いつものように裸の付き合いを始めていた。

ただ、今回は大人と男児のペアごとに、ではなく皆で一緒に楽しむ、まさに会としての活動を満喫していた。


男の子達が皆でじゃんけんをし、勝った男児が代表としてゲームに臨む。

勝ったのは、我らが稲葉君だった。

彼が皆に囲まれてマットの上に膝立ちになると、これまたじゃんけんで決まった大人三人がそんな彼の周りをもっと近くで取り囲んだ。

その三人のうちの一人に、私もなんとか混ざりこんでいた。

大人達が、皆一斉に自然と勃起した珍棒を稲葉君の眼前に突き付けると、彼はもう何の疑問も持つことなく、自ら大きな口を開け、それらの一本一本にむしゃぶりついていく。


最初の日の事を考えると、それは目覚ましいという表現がしっくりくる成長ぶりだった。子供というのはやはり恐ろしい。

顔立ちそのものは以前と変わるわけでは無いのに、あの初々しかった少年の目つきが、我々のペニスを見るその動きが、まるで獲物を見定める時のそれのように思えて、彼に奉仕されている間、あのあどけなかった少年の放つ色気にこちらの胸が早鐘を打っていた。

3本の大人を一通り味わい尽くした後は、今度は稲葉君のその眼に目隠しがかけられた。


そう、このゲームは目隠しをした状態で大人達のものを味わって、それぞれのものが誰の持ちものかを当てるゲームだった。

当たったらゲームボーイを買ってあげる。でも、外れたら罰ゲームだよ。と初めから彼らには通達していた。

稲葉君が目隠しを付けると、私達は並びを変えて再び、今度は視界を奪われた稲葉君の腕白な口でご奉仕を受け続けた。

この頃になると、大分上達した彼の小さな舌の動きと唇の吸い付きは巧みかつ丹念なものになっていて、私などは気を抜けばいつでも達しそうになっていた。


稲葉君、誰が誰のものか、わかったかい?


そう聞いてやると、稲葉君は目隠しのままううんと考え込んだかと思えば、これまで散々咥えこんだ私のものはぴたりと当てて見せた。

それだけで十分すごいが、けれど残り2人のものは全く逆に答えてしまい、稲葉君は残念、ゲームボーイは入手ならず、代わりに罰ゲームを受けることになった。


彼にご奉仕されていた大人達3人で、目隠しを取った稲葉君の顔に目掛けて一斉にその欲望を解放してやる。


すると、彼がバズーカと呼称していた大人達のものは、実はバズーカではなく消火器だったのだろうか。

みるみるうちに大人達の大量の精で白泡塗れになってしまった稲葉君のベトベトの顔は、眉は八の字に萎れ、荒い呼吸で口元はだらしなく緩んで、となんとも情けない表情を作っていた。

ゲームボーイは入手ならず、おじさん達の欲望で額から胸元、おなかまでを濡らした今の彼の心境は察するに余りあるだろう。


インスタントカメラを向けてやると、そんな彼の小さな手がすかさずピースサインを作るのに私は思わず笑いながら、まるでホームビデオを撮るお父さんのような顔でシャッターを切ってやった。

どんな時でも、ピースは忘れないんだな。

そんな風に揶揄ってやると、稲葉君もやっと自分で気付いて微かに笑っていた。


次は誰が挑戦するかな?

本間さんがそう尋ねると、他の男児達もはい、はい、と威勢よく手を上げていた。

元気が良いのはいい事だが、全員分こなせるほど、こっちの元気が持つかな?と大人達の方が顔を見合わせて苦笑していた。


───


そんなこんなで、退屈する暇など無い濃厚な時間を我々大人と男児達で過ごすのがおとこのこ会だが、その期間はせいぜい数日というところだった。

たまたま長い休みが取れた時などは稲葉君の時のように一週間を超える事もあったが。

なにせ、携帯電話なんて発想すらない時代のことだ。あまり長いと子供達も流石に家や家族が恋しくなってくる。

楽しいうちにおとこのこ会はお開きになって、私達も彼らもそれぞれの日常に戻っていく。

そういう事を、かつてはよくやっていた。


男児達を撮影した写真やビデオも、処分はしていないから家の倉庫を探せばどこかから出てくるだろう。

あんなものを堂々と写真屋に現像してもらっていたのだから、当時の社会のおおらかさが知れるというものだ。

というより、あの頃はそれで普通だったのだ。

児童ポルノがどうだとか、少年の人権がああだと色々と小賢しい事を言うようになったのは、割と最近、昭和の終わり頃からだったと思う。

今の若い人達とて、可愛い男児を見ればかつての私達のように親切心を覚えることもあるだろうに、上の人間達は一体世の中をどうしたいのだろうか、と甚だ疑問だ。

しかし、あの可愛かったアグネス・チャンがああいった活動家になるなどとは全く想像も出来なかった。


公園でしばらく春の風に当たりつつ自然浴を楽しんだ後は、一度家に帰って身なりを整え、前々から約束をしていた友達の家に向かうことにした。


ああ、そうだ。

その友達というのが本間さんなのだった。


色々と話のあった彼とは男児会を離れてからも細々と交流を続けていた。

そんな彼が実は小児科医だったと後で聞いて、目玉が落ちそうになったことを覚えている。なるほど、子供の体の扱いに慣れているはずだ。

彼はとうの昔に銀座の一等地にご立派な御殿を立て、今でもそこで奥さんと息子さん家族と暮らしている。今日はそこにお邪魔して、お茶を呑みつつ将棋など差す予定だった。


車で飛ばせばすぐ、と思ったがたまには良いかと今日一日は電車に揺られてみることにした。

屋敷に着くなり、本間さんは人の好さそうな笑顔で迎えてくれた。

相変わらず立派なお屋敷、と私がいつものように言うと、本間さんもいやいや、といつものように笑う。

独身の私にはそう立派な家は必要なく、40代の頃にそこそこのマンションを購入したが、こうやって友人の家にお邪魔してみると、自分の城というものに憧れる人の気持ちは分かる。


お茶と高級そうな和菓子を頂き、本間さんの嫁の愚痴など聞きつつ将棋を差した後、そこからの予定は特に決めてはいなかった。

結局、話の流れで今日は町でぱーっと何か、美味しいものでも食いにいこうという事になった。

私が、「それなら今日は自分が奢ろう」と申し出ると、本間さんは目を丸くしていた。


実は最近、何かの用事で作ってずっとほったらかしにしていた通帳の額が、自分でも驚くほどの数字になっていて驚いたのである。

適当な額しか入れていなかったはずなのだが、まだ銀行の利子率が高かった頃から作っていたものでその分が上乗せされていたようだと気づき、臨時収入というには余りに大きなボーナスに思わず羽根が生えたのだった。

そんな話をし、私は初めて本間さんから羨望の眼差しを受けて、ちょっと良い気持ちになったりした。


それからすぐに街に出て、趣味のジオラマの資材やゴルフクラブを見たり、車屋を2人でうろついていたりしているうちに時間などはすぐに過ぎる。

そろそろ3年くらい経つし、次の車に変えたいな、次は何の車にしよう。

そんな話でまるで若者達のように楽しく盛り上がっているうち、気が付けば日もとっぷりと暮れ、じゃあそろそろと行きつけの店のある場所の近くまでやはり電車に乗って向かった。

電車の中はあいにく帰宅ラッシュの真っ最中だったが、私達を見たサラリーマン風の若い男達が我々に席を譲ってくれた。

悪いなあと思いつつ、彼の親切心に甘える事にして2人並んで座ることにした。どうせ、ほんの数駅くらいの距離だ。


しかし、こうして車内を見渡していると、男も女性も、皆どうにも疲れた顔をしているように見えて仕方がなかった。あんな顔をして過ごしていたら、自分でも気が滅入るだろうに。

仕事帰りなのだから当然、という事も言えるかもしれないが、私達が当時の彼らくらいの年齢の頃は「疲れた」なんて考えたことも無かった。

別に安楽に過ごしていたという意味では無く、私達なりにバリバリ働いていたつもりだが、やりたい事も気力もいっぱいあった私達はとにかく働けるだけ働いて、稼げるだけ稼いだものだ。

近頃の若い人達にはそういう気概のようなものが足りないのではないだろうか。


そんな事を2人で話しながら最寄りの駅で降りた私達は、散歩程度の距離を歩いて行きつけの料亭に辿り付いた。

ここは中々格式もあるし、肝心の酒や焼き物。寿司の味もなかなかの逸品で、昔からの私達の隠れ家のような場所だ。

予約するのを忘れていたが、女将に話を通してなんとか中庭の見える良い場所を2人分開けてもらうことが出来た。

女将に先導されながら友人との久しぶりの語り酒に、2人揃って年甲斐も無く胸を沸かせていた。


そう、たった一度の人生だ。人間いくつになっても人生を楽しまなくてはいけない。

今日はたっぷりと昔のことを語り合い、これからの世を背負っていく若者達の前途を祝そう。


中庭の夜桜を眺めつつまずは一杯やりながら、そう言って私達は笑いあったのだった。


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