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烏川
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宗方くんは露出狂 中編2

冬の活動をどうするか決めるのに一番手っ取り早い方法は「ググる」ことだった。 宗方のため、家や学校で一人でいる時など屋外での露出について軽く調べてみると携帯の画面にそれらしい情報がいくらでもあった。 実行可能かどうかはともかくとして。 なにせ屋内での露出となると、店内露出、宅配露出、エレベーター露出など、見つかるリスクが非常に高いものが多い。 もしかすると、屋内露出の方が屋外での露出よりも危険なのかもしれないという気さえした。 しかし、危険であるということは同時に露出好きにとっては刺激的ということでもある。 寒さがいよいよ厳しくなり始めた年末に入ったあたりで、考えを纏めた水無瀬は宗方にとある計画について話を持ち掛けたのだった。 日曜日の朝。 露出どころかダウンジャケットが欠かせないような気候の下、集合したのは普段自分達の通っている高校。 校門近くで合流した宗方はといえば、愛用しているジャージの上にコートを着ていた。 休日とはいえ、校内は完全な無人ではなくグラウンドでは今も運動部が活動している。 「こんな寒いのに、日曜日まですげーなあ…。」 別に嫌味でも何でもなく、水無瀬は感心して言った。 まるで彼らの視線を避けるように、回り込んで校舎に入り込むと2人揃って足早に、冷たい階段を上がっていく。 目的地である自分達の教室に入ると、無人の室内は静寂に満ちていて、一瞬、いつも過ごしているのあの教室とは違う空間なのではという気さえした。 とはいえ、人はおらずとも残された彼らの所持品や掲示物といったこのクラスを構成している一つ一つが、その存在感が、ここが自分達がいつも授業を受けているあの教室だという事を知らしめてくれる。 今日の露出スポットはここ、水無瀬にとっても、宗方にとっても縁深い場所、慣れ親しんだ我らがクラスの教室だった。 「どう?興奮できそうか?」 「やってみないとわからないけど、たぶん。」 口ではそうは言うものの、いつになく宗方が不安げであることは水無瀬にもわかった。 どういう意味での不安なのか、ハッキリと察することは出来ないが、想像は出来る。 今までの公衆トイレや路上での露出とは、場所も違えば時刻も違う。 初めてやることは、誰でも不安だろう。 それに、人気は無いとはいえ、誰かがやってくる可能性は決してゼロではなく、そしてその人物が自分達と面識のある相手である可能性はかなり高い。 もしかすると企画倒れかと水無瀬も思った。 そうなったらなったで、何か他の策を考えるだけだ。 宗方の為に彼の喜びそうな策を考える、ということは水無瀬にとって既に義務ではなく娯楽の域に達しつつある。 元々この企画はネットで「ググって」見つけた「職場露出」というタームからヒントを得ていた。 学生である自分たちにとっての職場、とはここの事だろう。 そして学校なら、こうして無人になる機会を狙うことが出来た。 「んじゃ、脱ぐから………。」 「お、おー……。」 宗方がコートを脱いでいる間、撮影のために教室の電灯のスイッチを入れる。 やはり、夜ではなく朝にして正解だった。 夜では電灯を点ければ外から自分たちの存在が知られてしまう。 脱衣に時間は殆どかからなかった。 コートを脱いだジャージの下には肌着も下着も纏っておらず、すぐに裸足に靴だけのいつものスタイルになってしまった。 その股間を見て、水無瀬は宗方に対する自分の心配が全くの杞憂であったことを思い知らされた。 既にでっぷりと成長していた自身の雄竿を、水無瀬の視線を浴びながら一身に扱きたてる宗方の姿はいつもの野外での露出ショーの時と寸分違わない。 「はぁ………はぁ……あぁぁ…っ…………水無瀬…っ………どう…?……俺……ちゃんとヘンタイに出来てるかな…………」 「お、おう………すっげえ、ヘンタイだと思うぞ………。」 いつも自分達が日常を過ごしているこの教室のド真ん中で、全裸オナニーを披露しているその様はヘンタイ以外の他の言葉では言い表せない。 宗方も興奮しているかもしれないが、水無瀬も目の前の光景に圧倒されていた。 夜空の下でもどこかの公衆便所でもない、ごく見慣れた場所での友人の変態行為はいつも以上にくっきりとその姿を目に焼き付けてきたし、何より、まだ頭のどこかで受けとめきれていなかった、昼間の宗方と夜の宗方がやはり同一人物であるという事実を今のこの場を以て完全に受け入れざるを得なかった。 あのいつもクールな秀才の同級生が、他人に自慰行為を見られて喜ぶ変態野郎だった。 分かっていたはずなのに、やはり分かり切れていなかった。 水無瀬はハッと我に返ると、すぐに携帯のカメラを起動し数枚の写真を撮った後、録画モードに切り替える。 「あっくーーーん、おはよーーーは?」 自分に対してではなく、この映像を見るであろうネットの向こう側の人々への挨拶を促す。 「お、はよう……ございます…っ………。」 竿を扱く手を止めないまま、宗方は弾んだ声を出した。 「今日は、どこでオナニーしてるのかなーーー?」 「………っ…今日は&%$&高校、2年3組の教室で………。」 「おいおいおい!!全部暴露する奴がいるかよ!!!!」 思わず素に戻って声を張り上げてしまったが、これはリアルタイム実況ではなく、あくまで録画だ。あとでいくらでも修正が効く。 それに、これはこれで見せどころになっていいかもしれない。咄嗟にそう思った。 「そうそう、2年3組の教室でオナニーしてるんだよなー。いつも俺ら、ここで勉強してるのに…あっくんてば、ド変態なんだからー。」 まだ棒読みが抜け切れているとは言えないが、おちゃらけを装いつつ宗方が喜びそうな言葉攻めを頭で組み立てながら口にしていた。 「う、うん………っ………。」 興奮のあまり竿を扱く手は軽く震えをきたしているようで、教室の床を先走りの汁が打つぼと、ぼと、という音が互いの声音や吐息をかいくぐるようにマイクに収められていく。 自身の先走りを潤滑液に、亀頭の先端、尿道の割れ目を指先でぐりぐりと攻め立てると、思わず悩ましい声が覚束ない口元から漏れ、ひときわ大量の汁が溢れて止まらなかった。 「すっげぇ………。」 普段あれだけ聡明な宗方がこの時だけまるでチンポに全てを支配されているかのように見えて、決してゲイではない水無瀬にも淫靡というものを感じさせた。 今の水無瀬は宗方のこんな姿をいやらしいものだ、とかエロいという視線で見る見方を体得していた。 それはおそらく、二人で作り上げた宗方の露出アカウントのせいであっただろう。 宗方の体や痴態を、画像、動画で上げるたびに水無瀬からすればとてつもない数の反響があった。 確かに男前とはいえ、宗方の痴態を同じ男性と思われる視聴者がこれほどまでに好色な視線を向けてくることに、水無瀬からすれば大きなカルチャーショックがあった。 その需要を身近に感じて、水無瀬は初めて男性の体に性的価値というものを感じる価値観の存在を知った。 かといって、たとえばクラスの友人の裸を見てエロを感じるということはないが、少なくとも水無瀬の裸を美しいと思う自分の感想や、その反社会的行為をいやらしいと思う人々の価値観は素直に受け止めるようになっていた。 「お、おぉ…ヤッバいね、それ……っ………。」 宗方が自発的にしたわけではなく、水無瀬の思い付きによるものだったが、黒板の前、教卓の上にのぼった宗方は相方の指示通りに後ろ手を突き、爪先立ちのまま大きく脚を開く。 必然的に、分厚い皮に包まれた陰嚢がぶら下がっている様や、その上に聳え立つそそり立った肉棒も水無瀬の眼前に見事に晒されてしまっていた。 そんなあられもない性器そのものよりも、そんな不安定な姿勢を保つ宗方の膂力を水無瀬は同じ男として見事と感じ、しなやかな上身を美しいと思った。 「あっ………はぁ…っ…はぁ…はぁ…っ……はっ…!!」 水無瀬の視線に耐え切れなくなったのか、何の指示も受けることなく宗方は自分から竿を扱きたて、白い体を上気させて快楽に耽り始める。 それを黙って見逃す水無瀬ではなく、しっかりと携帯のカメラを向けてあっくんのはしたない全裸露出オナニーを余すところなく画面上に捉えていく。 宗方もそれをわかっていて、自分から大きく脚を開いて腰を突き出して見せつけることを忘れなかった。 勢い余って画面に強く主張される、大きく腫れた亀頭の赤身とあふれ出る透明なつゆが織りなすいやらしい水音も、映像に緊張感を与えていた。 「うははは…っ……いいねー、あっくん。これが授業中だったら、みんなあっくんの変態オナニー見ながら勉強してるとこだよー。」 「あっ…ぁ……あぁ…そん、な…っ……ぁ……っ……!!!!」 羞恥に体を震わせ、強張る宗方だが、それでも自身の敏感な竿を扱く手の動きは依然と止まる気配が無い。 胸板の突起は固く尖り、余りにも脚を大きく開くものだから、もう少しで肛門の窄まりもはっきりとみえてしまいそうだった。 水無瀬に言われ、一旦は手を止めると、彼の脚の間で今の彼の興奮を象徴するかのように天井を衝く肉竿の震い勃つ様をじっくりと観察することが出来た。 盗撮防止のために、パシャ、パシャと大げさなほどに響くシャッター音がさらに宗方の興奮を煽る。 「これもあとで全部上げるよ、勿論目線は入れるけどね。嬉しい?あっくん?」 水無瀬が問うと、うずうずと震える腕を自粛させながら、宗方は小さく頷いた。 そんな宗方が水無瀬の許可を貰い、思う存分に快楽に耽り始めると、水無瀬はそんな彼の姿を映像に残すことだけに没頭していく。 今この間だけは、誰かがやってきて今の自分達の行為を目撃してしまうかもしれない、とそんな注意をはらう事も出来なかった。 そんな暇があるなら少しでも宗方の扇情的な姿を形として残しておきたい。 夢中になってカメラの前で扱きたてていた宗方が、何の前触れもなく絶頂に至ったのはそんな2人の息があった結果なのかもしれない。 一目でわかるほど濃く濃縮された宗方の雄液が宙を舞う勢いは、まるでマヨネーズのチューブを思いきり握りつぶしたかのようで、重量感のある白濁液がぼと、ぼとっと教室の床を鳴らし、濡らしていく。 2度、3度、と散々に勢いの良い飛距離を見せたかと思えば、先端でとびきり大きな雫を太らせたザーメンが亀頭の先から垂れ、糸を引いている間も、宗方が至福の表情で蕩けているのを水無瀬は見逃さなかった。 性器を扱く手を止められないまま、余韻に浸る宗方を、それを映すカメラの手を止めないまま水無瀬はぐっと距離を寄せた。 「いっぱい出たねー、あっくん。ほら、こことか、すっごいよ。ゼリーみたい。」 2番目か、3番目かに床に落ちた精液溜まりを映し、そこから宗方の爪先に太腿、今だ漲ったままの性器に腹筋、と余すところなく映してやる。 うっかり顔まで映してしまっても、問題はなかった。だって、これは録画なんだから、あとでいくらでも修正は効く。 「あっくん、めちゃ興奮しただろ?」 まるで後戯のような水無瀬の撫でまわすような問いに、宗方は素直に頷くとその場で脱力した。 「またしたい?今度はあったかくなってきたら、屋上でとかどう?教室よりは簡単そうだし。」 後片付けをしながら、水無瀬の方は半ば本気の提案だった。 興奮の収まってきた宗方が着ていたジャージを身に着けている間も、水無瀬は全く嫌な顔一つすることもなく、宗方の放った残滓の始末をしている。 「ん?なに?」 ふと、自分の視線に気が付いた水無瀬に問われると、宗方はいつもの硬い表情のまま、珍しく覚束ない様子で 「どうして、そんな、いっつも俺に優しい事言ってくれるの?水無瀬、ノンケだろ・・・?」 自分の汚したティッシュを、予め用意していた袋にしまっている水無瀬の事を宗方は心から不思議そうに見ていた。 けれど、宗方のその問いに、水無瀬は半笑いになりながら肩を竦める。 「そんなん、今更じゃん。お前だってノンケ?なんだろ?そりゃお前がホモで、付き合ってくれとか言われたらヤだけど、これはこれで、俺も楽しいしさ。」 宗方のおかげで、これまでにはない刺激的な体験をすることで、嫌な失恋の事もさっさと忘れられたし、二人でSNSを盛り上げていくのもとても充実感がある。 水無瀬にとっては今のこの状況に不満というものは無かった。 強いて不満があるとするなら、こんな関係になってまでなおも宗方が自分に対してあまり心を開いていない様子であることぐらいか。 ジャージからコートまで、しっかり着直した宗方に、水無瀬は小さく頷くと手招きをして教室を出る。最初から最後まで、この教室には近づく者すらいなかった。 「よぉし、帰ったら今の動画、編集するぞーーー。その前に、マック寄らね?俺腹減っちゃってさー・・・今の時間ならまだ朝マックかな。」 「そうだね。俺もソーセージマフィン食いたい。」 「おっ…!!わかってるねーー。エッグマフィンより、ソーセージマフィンの方が、素朴でいいんだよなー。」 朝の寒気が未だに支配した廊下の中を意気揚々と歩く水無瀬と、それに続く宗方。 その日に挙げた動画はたった一日で1000いいねを突破し、冬の間も「あっくんとシゲの露出部屋」は健在であることを、フォロワー達に多く印象付けたのだった。 「宗方くんは露出狂 中編3」へ続く・・・


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