ワーフムは神社への帰り道を歩いていた。 頭上には月が輝いており、内心ワーフムは気分が良かった。 「~♪」 そううきうきしているところに、木の陰から覗くものがいた。 ケーゼだ。ワーフムよりは成長しているように思えるが、ふうわと比べればその姿は幼く見える。 しかし、今日の彼女は舌なめずりをして小悪魔のようなにやけ方をしている。それゆえに普段よりも子供っぽくも見えた。 「ふふ、だいたいこの時間だったわね…。当たりね」 そして、指をくるくると回して、魔力を指先に集める。 「さっそく…。今日はもうすこし時間かけてもらうわよ…」 ケーゼはにやけた。そして、魔術をワーフムに向けてはなった! スキップをしていたワーフムは軽快に一歩と飛んだ。 そこに、ケーゼの放った魔術は着弾した! ぼふんっ!と音を立ててあっという間に煙に飲みこまれた。煙の中からぱさっと、ワーフムの衣服だけが落下する。 「ふふ、あたり…♪」 するりと、表にケーゼが出てきた。 がさごそとワーフムの衣服の中を探る。 「……あったあった…♪」 ケーゼが取り出したものは、ワーフムが変化したジンジャーマンクッキーだった。 衣服らしい施しは表面には無く。四方を広げているワーフムそのものだ。 「…………」 ワーフムは驚いているだろう。 ケーゼの手元から出ようと、体に力を入れる。だが、体はまったく動かないようだった。 ケーゼの手には振動さえも感じられない。 「今すぐ食べたい…けど、うちに帰ってのお楽しみね」 慌てるワーフムクッキーをよそに、あっという間に小袋の中にしまい込んでしまった。 「今日は、帰ってパフェを食べるんだから。 クリームの中に埋めないとね」 そう言っているケーゼの声を聴いたワーフムクッキー。 小袋の中で見たのは、ホイップクリームのチューブにされた子に、円形のクッキーにされた森の方の妖精や妖怪達だった。
のなめ
2019-05-19 14:23:01 +0000 UTC狼雲
2019-05-19 14:00:19 +0000 UTCのなめ
2019-05-19 13:45:46 +0000 UTC