「あらあらま~。化かし合い参加印も点灯させないで、こんな山奥をさまよってるなんてめずらしい。観光客かしら~?」 「おろ? まあそんなとこかなぁ」 美倉街の外からやって来た観光者、詩織は山奥にてマシュネスに絡まれていた。 「観光客だとしたら、化かし合い参加も表明しないなんて大馬鹿よぉ。今からでも付ければ?」 「それもいいけど……なんか戦う表明ださないとまずいの?」 詩織がのほほんとした心地のまま尋ねると、マシュネスは不気味に笑い返した。 「化かし合い参加を表明していない妖怪は、襲っちゃダメなんていう、めんどくさいルールがあるのよぉ。 貴女とか隙ありまくりで、可愛いのに。勝手にキノコにしちゃいけないのよ? ほんとじれったいわぁ」 さも当然と言うばかりに、マシュネスは大げさにうんざりしてみせた。 「ああー。化かし合いってあれか。相手を別の姿に変えるやつね」 「そうそう♪ 貴女のキノコ姿見たいから、化かし合い参加してよ~。あはははははっ」 詩織は平然とうんうんと頷きながら、しばし話を聞き、そして口を開いた。 「面白そうじゃない。別に戦わなくてもいいからさ、私をキノコにしてみてよ」 「あら、いいの? 負けて別の姿に変えられるのは屈辱的なそうよ~?」 「別に? 元に戻してもらえる保障付きで、臨呪体験できるなんて、貴重じゃん」 詩織はそう言って笑い、そこからとんとん拍子で化かし合い参加印が点灯され、詩織はそのまま抵抗することなくマシュネスにキノコにされた。 全部が水を吸い上げるための肉体になり、全身が脈動して水を吸い上げる感覚は、詩織にとって未知の体験で、癖になりそうだった。 後日、マシュネスに元に戻されてから麓の喫茶店でモナカと会った詩織は、なかなか面白い体験ができるんだねと、キノコになった体験談をモナカに話したところ。当のモナカからは少したじろかれたのだった。 ---- テキストを絵に打ち込む際、クリスタに直接入力すると重いのでメモ帳にタイピングしてみた者の、絵に入りきらないぐらいの文字量になったので、文章欄に記載しました。