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ヒロピンクラブ Side Story ~後編~

※本作品はPixivに投稿した【ヒロピンクラブ】のサイドストーリーとなります。 本編の方を読んでいただいた事を前提で書いてありますので、説明が省かれている部分がありますのでご了承ください。 尚、文章が長くなり、文字数制限により、前編・後編に分けております。こちらは後編になりますので、前編から読んで頂けると幸いです。 ・・・ そして、このヒロピンクラブ。 通常の日のショーとは別に、月1でイベントの日がある。 そのイベントの日は、いつもとは全く違う演出で、毎回、様々な演出が施される。 そして、今日はそのイベントの会議の日。 「今月のイベントはどうしようか??なんか案でもある??」 皆にそう質問してきたのは、ここのオーナーである【坂上(さかがみ)さん】。 坂上さんがどういう事業をしている人かはよく分からないが、このヒロピンクラブの演出に投資するお金の額には、糸目をつけない。 なので、とんでもないセットでも、たった一回のイベントの為に用意するのだ。 そして、この会議。 実際にやられる私も参加している。 すると、スタッフの一人が言った。 「縛られて拘束されるのはどうですかね??」 それに答えるように、他のスタッフが返答する。 「悪くないけど、それだけだと前にもやったしな…」 確かに、以前に縛られて自由を奪われた状態で、ボコボコにされるというのはやった。 月1イベントの特別性を考えると、もう一度同じネタというのも捻りが無い。 「そうだな…。縛り系はいいと思うが、プラス1で、もうひと演出ないかな?」 坂上さんが、そう皆に問い掛ける。 「う~~~ん・・・」 皆が首を傾げ、プラス1のネタを考える。 しかし、すぐに返答は返ってこなかった。 「なんかない??希枝ちゃん??」 坂上さんが私に話を振った。 「そ…そうですね…。縛られたまま…」 そう言いながら、自らが拘束された姿を想像する。 縛られたヒロインがどうされたら、客を満足させられるか…? そして、縛られた状態で、私自身が【どうされたいか】…? ヒロインのピンチ…。 縛られたヒロインが…陥る…最高のピンチ…。 その姿を想像していて、ある映像が頭を過った。 (ん!?…そうだ…) そして、私はその思い浮かんだ映像を口にした。 「水責め…水責めなんてどうですかね??」 「水責め??」 「ええ…縛られた状態で、水中にぶち込まれる…。縛られていては、泳ぐこと…いや藻掻く事も出来ない…。かなりのピンチだと思うんですが…」 すると、その私の言葉に、会議にいる皆が表情を明るくした。 「す…凄いな…それは…」 「確かに…かなりのヒロピンだな…」 すると坂上さんが、私に向かって言った。 「うん…確かに、かなりピンチな演出で、お客の目にも素晴らしいものだと思う。…で…希枝ちゃん的には大丈夫なの??多分、かなり苦しいと思うよ」 「だ…大丈夫です!!私も、お客さんの度肝を抜きたいって気持ちですから!頑張ります!…でも…流石に呼吸が止まったら、蘇生して下さいね…」 「ハハッ!大丈夫だよ!そこはしっかりとするから。希枝ちゃんの発案で、その希枝ちゃんが頑張るって言うんだから、こりゃ、やるしかないね」 するとスタッフの一人が言った。 「でも、坂上さん…水に沈めるって事は、水槽かなにか用意するって事ですよね…??それってかなりの予算なんじゃ…??」 「フフッ…そこは気にしなくていい。きちんとしたものを用意するから♪」 流石と言うべきか、演出に対して坂上さんのこだわりは凄い。 きっと、水槽も素晴らしいものを用意するだろう。 そうして、今度のイベントの演出は、【縛られて水責め】という事に決定した。 しかし、私はその本心を口にはしていない…。 その想像した映像…縛られたヒロインが水中に放り込まれ、苦しむ映像…。 その苦しんでいる中身は私…。 その映像に自らの妄想を膨らませていた事を…。 苦しいんだろうな…。 怖いんだろうな…。 本当に死んじゃうんではないか…。 でも…拘束されていたら…どうしようも出来ない…。 【ゴクッ…】 私は人知れず、密かにその期待に胸を膨らませるのであった。 ・・・ そして、全ての演出が決まり、イベントの当日を迎えた。 本日のために用意されたステージセット。 ステージはいつもより高くなっており、そのステージの客席側のツラには水面がある。 その水面は客席側から見て壁になるような水槽となっており、深さは2m程あった。 つまり、お客から見ると、水槽の中の様子がはっきりと見えるようになっているのである。 もちろん、客席からステージ上の様子もしっかりと見えるようになっている。 このステージを、今日だけのために用意する坂上さんの凄さを痛感する。 そして、その水槽…。 それは、ヒロインが水責めに遭うための水槽…。 私が沈められる水槽なのだ。 【ゴクッ…】 今日、ここで私は全身を拘束されながら、そこに沈められる。 それを想像すると、期待や不安が入り乱れ、気持ちが高揚してしまう。 そんな目で水槽を傍観していると、後ろから声を掛けられた。 「おはようございます、希枝さん!」 「あっ…おはよ、【美奈(みな)ちゃん】。ありがとね、仕事引き受けてもらって」 「あっ…そ…そんな、希枝さんの頼みなら、何でもやりますよ!」 「助かるぅ~~」 私に声を掛けて来たのは、キャラクターショーの事務所の後輩である美奈ちゃん。 私より若いが、体型は私とほぼ一緒。 性格的にも、しっかりしていて、ここの情報を他に漏らすような事もない子だ。 「そ…それにしても…希枝さん。打合せは聞きましたけど、ほ…ホントに大丈夫なんですか??」 「ん??何が??」 「だ…だって…希枝さん、手足を縛られた状態で、水槽に沈められるんですよね??」 「そうだよ」 「あ…危なくないですか??…それ??」 「大丈夫、大丈夫、ここのステージだって【ショー】なんだから、演出よ、演出」 「そ…そうですよね…」 「心配しないで、美奈ちゃんはアクションパートをしっかりやってくれれば♪」 「分かりました!!希枝さんに恥ずかしくないよう、しっかり頑張ります!!」 何故、美奈ちゃんが、今日のショーに呼ばれたのか?? それは、今日のヒロインをダブルキャストでやる事になったからだ。 登場から、最初のアクションパートを美奈ちゃんが担当。 敵に拘束されてから、危機に陥るのが私の担当なのだ。 一瞬で敵に拘束されるのは難しい。 なので、ダブルキャストにする事で、私は最初から手足を拘束された状態でスタンバイし、アクションパートが終わった瞬間に、拘束された私にすり代わるという演出。 そして、アクションパートのみの美奈ちゃんは、敵の攻撃をまともに食らう事はないので、後半の私が攻撃を直に当てられている事は伝えていない。 彼女には、普通のキャラクターショーと変わらないと話してあるのだ。 そして、ステージリハーサルが始まった。 今日は悪役も4人程いて、人数的にも豪華な感じがある。 ボス怪人役、植物を模した怪人役、あと戦闘員が2人の計4名。 悪役と美奈ちゃんの殺陣の確認が始まった。 私はというと…実は、今日のショーでは合わせる事は何もない。 何故なら、私の出番は危機に陥ってから。 つまり、いつも通りのアドリブになるのだ。 更に言うなら、最初から手足を拘束された状態でのスタート。 何かをしようとしても出来る事は限りなく少ないのだ。 そして、ステージリハーサルが終わった。 美奈ちゃんとの入れ替わりの部分の確認をする。 ステージ上の奥の隅に瓦礫が積まれている。 その下に私は、ショーの始まりから拘束された状態でスタンバイ。 アクション終わりで、美奈ちゃんが、その私の瓦礫の奥側にやられながら転がり込む。 美奈ちゃんは、そのままステージからハケ、私が瓦礫の中から登場。 それで入れ替わりは完了だ。 「それじゃあ、よろしくお願いします」 これにて確認作業も終わり、控室に戻った。 (よし…っと…着替えるか…) まだショーまでの時間はかなりある。 店が開店し、お客さん達は、お酒を飲みながら寛ぐ。 そして、暫くしてから、ショーが始まる。 しかし、まだ開店すらしていない状態なのに、私は着替え始めるのだった。 今日の衣装は戦隊のイエロー。 いつも通り、トイレでインナーを着込み、控室でスーツに体を滑り込ませた。 「え??希枝さん、流石に早くないですか??グリーティングとかでもあるんです??」 私の着替えの様子に気が付いた美奈ちゃんがそう私に質問してきた。 「違う、違う。だって、私、拘束されて瓦礫の中にスタンバイしないといけないから、お客さんが入る前に、スタンバイしないと」 「え?こ…こんな時間からずっと…ですか??」 「それが、今回の演出なんだから、しょうがないよ。やるからには、完璧にやらないと」 「うぅ…凄い!!凄いです!!希枝さん!!プロ意識が強すぎです!!かっこいい…」 そう言いながらキラキラした目で私を見る美奈ちゃん。 (そんな目で見られてるけど…ホントはそんな凄いものじゃないんだけどな…) 勝手に尊敬してくれるのは構わないが、実の所は、そんな尊敬されるような話ではない。 手足を拘束され、理不尽にも、瓦礫に埋もれた状態でずっとスタンバイさせられるという扱いを、私自身が望んでいるのだ。 そう…そんな扱いをされる事が、私にとっては悦なのだ。 【ジーーーーーーー】 美奈ちゃんが背中のファスナーを閉めてくれて、他のパーツを着込む。 戦隊イエローの完成である。 「うっ…さすが希枝さん…。相変わらずスタイルがいいですね…」 私の姿をうっとりとした目で見る美奈ちゃん。 「何それ??自画自賛って事??ダブルキャストである以上、美奈ちゃんのスタイルが私と変わらないってのが条件でしょ。って事は、美奈ちゃん、自分でスタイルがいいって言ってるのと同じよ」 「えっ!!いや…いやいや…そんな事はないです!!そんな事は思ってないです!!ち…違うんです…。えっと…なんていうか…希枝さんと私…背格好はそっくりですけど…。な…なんていうか…希枝さんのほうが、何倍も色っぽいっていうか…。と…とにかく…私とは全然違うんです!!」 「フフッ…なにそれ??褒めたって何もでないわよ」 「ううぅ…」 そんな会話を終えて、私はスタンバイの為にステージに向かった。 「よし、じゃあスタンバイに取り掛かろうか」 私を待っていた、演出スタッフの人達が、私のスタンバイを始めた。 まずは、私を拘束する所。 私は立った状態で、その拘束具を付けられて行った。 植物の蔓のようなものに模した拘束具で、両手を背中側で拘束する。 そして、両足首も同様にまとめられて拘束。 首と腰に、ベルトのように蔓を巻かれた。 そして、腰の蔓に、天井から垂れ下がっている一本の蔓を接続。 腰に接続された蔓を首を巻いている蔓ともジョイントされた。 つまり、私の腰から伸びている蔓は、首の後ろを通り、天井へと伸びているのだった。 「オッケー、拘束具は完了。一旦、軽く吊り上げてみるか」 「はい」 スタッフの人がそう言うと、天井から延びる蔓が上方へと巻き上げられる。 次第に、その蔓は張って行き、私が倒れる事が出来ないくらいの引っ張り方となった。 (うぅっ…) 最後の調整で、私の腰が上方へと引き上げられ、踵が浮いた。 自分の体重が、腰に巻かれた蔓にかかり、拘束具が食い込んでくる。 上方に伸びる蔓が首の後ろでジョイントされているため、状態が倒れる事は無い。 つまり、私は、一本の棒のように、上方に吊り上げられている状態だ。 かろうじてつま先がついているので、全体重が腰に巻かれた蔓にかかっているわけではないが、かなりの締め付け感はある。 「オッケー、本番の位置はこんなものかな?それじゃ降ろして、瓦礫の中にいれよう」 すると、私を吊り上げていた蔓が緩められ、私の足は再び床へと完全に降り立った。 そして、両手両足を拘束された私をスタッフの方が、抱きかかえるように、床へと寝かしてくれた。 「それじゃ、上から瓦礫のセット被せるからね。じゃあ、本番、よろしく!!」 スタッフの方たちは、そう私に声を掛けると、私の上に瓦礫を被せていった。 瓦礫は大小様々あるが、土を被せられるような密閉感はないため、全身を隠す様に被せられたが、呼吸が出来ないという事は無い。 多少の光りは入ってくるが、外の様子が見える訳でもない。 動く訳にもいかないし、何も見えないのでは、する事もない。 私はただひたすら、この状態で出番を待つしかないのだ。 暫くして、店内のざわつきを感じ始めた。 (ん??ようやくオープンしたのかな…) 動くことも許されないまま、私は唯一聞こえる音により、外の状況を知る事が出来た。 店がオープンするまで、何分くらい、この状態でいただろうか…。 衣装を着込んだ状態で、瓦礫の布団を掛けられている。 もう多少の汗染みは出来てしまっているかもしれない。 だとしても、私には何も出来ない。 ただひたすら待つしかないのだ。 オープンしてから、だいぶ時間が経った。 時間を確認する事の出来ない私には、その時間が、10分なのか、30分なのか、1時間なのか、それすらも分からない。 様々なことを考える。 もうそろそろ、美奈ちゃん達も着替えに入っただろうか…。 それとも、まだ全然、着替えるにも早い時間なのだろうか…。 まだ、他の出演者たちは、寛いでジュースでも飲んでいるのではないか…。 どんな状況かは分からない。 唯一つ、はっきりしている事は、私は、動く事を許されず、ここに放置されているという事。 なんとも、酷い仕打ち。 みんなが自由にしている間も、私は、この瓦礫の中で、ずっと埋もれていなければならないのだ。 お客も、まさか、この瓦礫の中にヒロインがいるとは思うまい。 私は人知れず、ここに放置されているのだ。 酷い…なんとも酷い…扱いだ…。 (うぅ…酷い…酷いよぉ…でも…うぅん…いい…こんな酷い扱い…たまらない…) そう…この扱いがまた、私の心をくすぐる。 ショーが始まる前から、私の心は高揚させられていくのであった。 そして、暫くして、店内スタッフのアナウンスが聞こえた。 「ご来店いただいている皆さま、お待たせいたしました。本日のヒロピンショー…始まります!!」 (あ…始まった…) 唯一の音声情報から、ついにショーが始まった事が分かる。 いつものように危機的なBGMが入る。 「うあぁぁぁ!!」 「そろそろおとなしく、口を割ったらどうだね??」 【ドタドタドタ…】 ヒロインの声、そして悪役の声と共に、複数の足音と、それに伴った振動が感じられた。 そして、ショーは進行してく。 アクション担当の美奈ちゃんが、悪役と殺陣をしているのが分かる。 暫くアクションが続いた後、キーとなるセリフが聞こえて来た。 「ふぅぅ…それでは、徹底的にやるしかないですね…フンッ!!」 「うあぁぁぁぁ!!!」 このセリフでヒロインである美奈ちゃんが私の傍の壁へと吹っ飛んでくる。 【ドカッ】 壁に衝突し、崩れ落ちるイエロー。 そして、美奈ちゃんは、崩れ落ちた瞬間に壁の下側にある隙間へと逃げ込む。 ここからは私の出番である。 「フンッ!!」 このきっかけで、蔓が私のいる瓦礫へと投げつけられる。 「おりゃぁぁぁ!!」 そして、このセリフで、私を拘束している蔓が引っ張り上げられるのだ。 (ううぅっ!!) 腰から首の後ろを通り、天井へと伸びている蔓が引っ張り上げらる。 寝ている状態から一気に引き上げられる蔓。 腰にほとんどの負荷が掛かるようになっているので、胴回りを恐ろしい強さで絞められる。 そして、少なからず、首も締まり、体への圧迫と共に息も詰まる。 【ガラガラ】 そして、瓦礫が崩れ落ち、私の体がステージへと露呈した。 (うぅぅ…) 両手は背中側で拘束され、両足首も一つに纏められている。 そして、その足はかろうじて床につくくらいに、上方に吊り上げられている。 正に、身動きも取れないという拘束のされ方。 ようやくステージに登場したというのに、何も出来ない状態なのだ。 「ふふ…もうこれで手も足もだせないですよ…」 「そ…それが…どうしたっていうの?」 「どこまで、その強気が保てるかですね…やりなさい!!」 「フンッ!!」 ボス怪人が植物怪人に命令すると、植物怪人は手に持っていた蔓の鞭をしならせ、私の体へと打ち付けた。 【ビシィッ!!】 「んあぁっ!!」 (あうぅぅっ!!!) SMで使う程の細い鞭ではないものの、かなりの衝撃があり、打ち付けられると体自然にビクッと反応してしまう程の痛みがあった。 (うぅ…痛い…痛い…) すると、植物怪人は、連続で私にその蔓の鞭を打ち付けた。 【ビシッ!!ビシッ!!ビシッ!!】 「あうっ!!うぅっ!!んぐっ!!」 (うぅっ!!痛いっ!!あぅっ!!) 恐らく私の肌は赤く染まっているだろう。 その痛みは、容赦なく私を襲う。 しかし、両手両足を拘束され、吊り上げられた私は、その痛みから逃れる術はない。 【ビシッ!!ビシッ!!ビシッ!!】 「あぅっ!!うぅっ!!んあぁっ!!」 (んうぅっ!!あうっ!!痛いっ!!んっ…) 打ち付けられる鞭。 そして、その鞭が私の体に痛みを与える。 拘束され、逃げようもなく、一方的に与えれられる痛み…。 普通なら心が折れてしまいそうな状況だろう。 しかし、私は違う…。 その痛みが与えられる度…痛いのだが、快感を感じてしまう。 打たれれば打たれる程、気持ちが高ぶって行ってしまうのだ。 【ビシッ!!ビシッ!!ビシッ!!】 (んうぅっ!!痛いっ!!んっ…あっ!!いいっ!!) 鞭が体に届くたびに、ビクンと反応してしまう。 最初は痛みによる反応だったが、それは次第に快感による反応へと変わって行った。 【ビシッ!!】 (あぁぁっ!!もっと…) 【ビシッ!!】 (痛いっ!!…もっと…私を…) 【ビシッ!!】 (あうっ!!私をぶってぇぇぇぇぇぇぇぇ!!) 何度も打ち付けられ、もう既に私の股間はグショグショに濡れている。 気持ちが高揚しすぎて、足に力が入らなくなり始めていた。 傍から見ると、ダメージを受けてヘロヘロになっているかのように映るだろう。 しかし、事実は違う。 ダメージを受けているのは事実だが、足腰が立たなくなり始めているのは、私が快感に溺れているから…。 その後、何発打ち込まれただろう…。 散々に私の気持ちを高揚させ続けた鞭の攻撃が止んだ。 (…ぁ…うん…) すると、ボス怪人のセリフが入った。 「そろそろ、諦めて、在処を話す気になりましたか??」 「う…冗談…言わないでよね…。これくらいの事…なんでもないんだから…」 声ではそう言っているものの、実際はなんでもなくはない。 高揚しきって愛液が駄々洩れの状態だ。 「ほう…まだ…強がるのですか…。それではこれでも強がっていられますか??」 【パチンッ!!】 ボス怪人が、そう言って指を鳴らし、何かの合図をした。 【ドサッ】 (あぅっ!!) いきなり上部で私を吊り上げていていた蔓が緩み、力なく床へと崩れ落ちてしまった。 すると周りに戦闘員たちが群がり、次の準備を始めた。 腰と首に繋がって背中から伸びていた、私を上部に吊っていた蔓は、首の部分だけ外され、腰に繋がるのみとなる。 そして、戦闘員たちは、私の両手首と足首を引っ張り上げ、背中側でその双方をギュッとくっ付けた。 「うぅっ!!」 (うぅぅっ!!) 両手両足を絞り上げられ、私は逆エビ状態で拘束されたのだ。 (うっ…きつい…) 体は固い方ではないが、姿勢的に楽な姿勢ではない。 「さて…今度こそ…しゃべってくれる気になるはずですよ…」 「な…何をされたって…喋らないわよ…」 「フフッ…さて…どうでしょうね…」 そう言いながら、ボス怪人はステージから客席の方へ向かって指をさした。 すると、私の両肩と折り曲げられた両膝を戦闘員が掴み、その体を持ち上げたのだ。 ボス怪人の指は、未だ客席の方をさしている。 ステージから見て客席方向にあるもの…。 そう…それは…今日のイベントのために特設された【水槽】なのだ。 私は、これから手足を拘束された状態で、水槽に沈められる…。 戦闘員達は私を掴み上げたまま歩みを進め、水槽の直前まで辿り着いた。 水槽の水面が視界に入り、これから起こる事の現実味が増してくる。 期待と不安が一気に押し寄せ、私の胸の鼓動を早くしていく。 自分はどうなってしまうのだろう…。 水の中に落ちたら、どうなるだろう…。 水の中で藻掻く自らの画が頭の中に浮かぶ。 その妄想が、今、現実になろうとしているのだった。 すると、ボス怪人の一言が下った。 「やれ…」 その一言と共に、戦闘員は私を水槽の中に放り込んだのである。 (あぁぁぁぁぁぁ!!) 放り投げられた私。 近づいてくる水面。 一瞬の事ではあるが、その近づいてくる水面がとてもゆっくり感じた。 そして、水面は私の顔のすぐ前まで到達した。 【ドブンッ!!】 腰に巻かれた蔓が錘になっており、腰の部分が下へと引っ張られていく。 水の中に入った瞬間に、マスクの中にも一気に水が入り込んできた。 顔の周りも全て水に覆われ、視界はほぼ無いに等しい状態となる。 体を動かし藻掻こうとするが、背中側で両手両足を束ねられ、逆エビ状態で拘束されていていては、やはり藻掻く事も出来ない。 (あぁ…何も…何も出来ない…) 水をかいて浮上するための手に自由は無い…。 水を蹴って浮上するための足に自由は無い…。 腰に付けられた錘のせいで、自然に体が浮き上がる事も無い…。 そう…私に自分で水面まで辿り着く方法など無いのだ。 成す術なく、水中に沈められる。 その一方的なまでに残虐な行為を、自らが受けている事に悦を感じてしまう。 すると直ぐに呼吸の限界を迎えた。 (うぅっ…く…苦しい…もう…限界…) 水中に沈められて、実際にどのくらい経ったかは、分からない。 この状況に浸っている私には長くも感じられる時間。 しかし、実際には数十秒の話だろうか…。 その時間がどうであれ、私の呼吸の限界が来ているという事実には変わりない。 (苦しいっ!!苦しいっ!!苦しいっ!!) 唯一自由に動かせる頭を左右に振り、苦しい事をアピールした。 しかし、必死に頭を振った所で、体が引き上げられる様子は無い。 この苦しさに期待して、今回の演出を創り上げた。 自らに与えられる、この苦しさを望んでいた。 しかし、呼吸が出来ないという恐ろしさ、そして、死という直感が本能に訴えかけた。 (苦しい!!苦しい!!ムリッ!!もうっ!ムリィィィィ!!) 演技ではない…それは本能から訪れる行動。 私は、苦しさのあまり、捥げるのではないかと思うくらい、頭を振り続けた。 水中に漂いながら、必死に頭だけを振り続ける。 誰かが引き上げてくれない限り、私はこの水中から出る事は無い。 (息がっ!!もうっ!ムリィッ!!死んじゃうっ!!死んじゃぅぅ!!息がぁぁぁ!!) 【ゴポッ…】 最後に肺の中に溜めていた空気が外へと漏れ出て行った。 (いやぁぁぁぁぁ!!!ムリィィィ!!!死んじゃう!!死んじゃうからぁぁぁ!!助けてぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!) 本当の限界を迎えた、その瞬間だった。 腰に結び付けられた蔓が思い切り引っ張られ、私の体が再び水面の上へと引っ張り上げられたのだった。 【ザバン!!】 そして、ステージの縁へと引き上げられた。 水中から引き上げられたが、直ぐにマスクの中の水が出て行かない。 (空気!!空気!!空気!!) 私は必死に頭を振り、マスクの中の水を排出した。 すると、再び私の頭は空気に包まれ、呼吸が可能となった。 「はぁっ!!はぁっ!!はぁっ!!」 客席にまで聞こえてしまうのでは無いかと思うくらいの大きな呼吸音で、空気を取り込む。 (息が!!息が!!息が出来る!!助かった!!助かった…) 「どうです??話す気になりましたか??」 引き上げられた私を見下ろしながら、ボス怪人が、私に向かって話しかけた。 しかし、今の私は呼吸を取り戻す事に必死で、それに耳を傾けている余裕はなかった。 「うぅ…これくらい…なんでもないわよ…。絶対に言わないんだから…」 そのボス怪人のセリフにイエローの声が返答したが、今の私はそれに反応する余裕がない。 スーツアクトレスとして、あるまじき事だが、あまりの苦しさに、それすら考えられなかった。 すると、ボス怪人がそのイエローのセリフに答えるように言った。 「強情なお嬢さんですね…。それじゃあ…もう一度沈めてしまいなさい!!」 (もう一度…) そのボス怪人のセリフをあまり理解出来ていなかったが、その言葉だけが、私の頭へと届いて来た。 (もう一度…) その言葉に体がビクンと反応してしまった。 そして、ゆっくりと顔を上げると、そこには私を見下ろすボス怪人の姿がそこにあった。 すると戦闘員たちが再び私の体を掴みこんだ。 (う…うそ…また…水中に…。ムリ…あれ…苦しい…ムリ…) そして、戦闘員たちが私の体をゆっくりと持ち上げた。 (うそ…やめて…お願い!!ホントに…苦しい…死んじゃうから…やめてぇぇぇ!!) 先程の苦しさが再び脳裏に甦る。 私は、必死に頭を振り、やめて欲しいと懇願した。 不思議な感覚だ…。 苦しめられ、責められる事を私は望んでいる。 その水責めの苦しさも期待していたものだ。 しかし、体と本能は、その苦しさを拒絶しようとしている。 しかし、戦闘員たちは容赦なく、私を再び水槽へと放り込んだ。 【ドブンッ!!】 (いやあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!) 再び、私は水槽の中へと沈められた。 そして、再び呼吸が出来ないという苦しさと恐怖が私を包み込んでいく。 本当に死んでしまうのではないかと思う程の苦しさ。 その限界を迎えた所で、またステージへと引き上げられる。 それが何度も繰り返されていった。 その度に恐怖が蓄積し、死への距離が近くなっていく。 そして、何度目に引き上げられた時、今までにない展開のボスのセリフが入った。 私は、もう苦しさと恐怖で頭の中がかき乱され、涙や鼻水を垂れ流してる状態だった。 とは言え、毎度、水中に沈められているので、その垂れ流したものは、自然と洗い流されている。 それに、その涙はマスクの下に隠されたもの…。 どれだけ、私が涙を流そうが、誰にも伝わらないのだ。 「どうです…??もういい加減、話す気になってくださいよ。あなた…そろそろ…死にますよ…」 「話さない…って…言ってるでしょ…。あなた…なんかに…話すくらいなら…やられたほうが…ましだわ…」 その会話の流れにすら反応しきれていない私。 「くぅぅぅ…もう我慢の限界です!!もう…面倒くさいのには飽きました…。お望み通り、死ぬがいい!!やれっ!!」 (!?) 先程までとはあからさまに違うトーンでボス怪人がそう指示を出した。 その声のトーンに体が硬直してしまった。 そう…それは、先ほどまでとは、何かが違う…そう予感させる声色。 …やばい…。 すると再び戦闘員たちが私の体に掴みかかった。 先程までとは違う…。 盛り上がりを考えると、先程までより温いになることは無い。 つまり、今回は、更に苦しめられるという事を示唆しているのだ。 本能が恐怖に怯え、ガクガクと震える様に体を動かす。 (いや…いや…もう…ムリ…やめて…やめて…ホントに…死んじゃう…) 震える体を必死に捩らせ、戦闘員の手から逃れようとする。 しかし、もう責められ続けて体力を失った私の体では、抵抗する力など残っていない。 どれだけ抗おうとしても、戦闘員達の手を振りほどく事は出来ない。 これから訪れるだろうという、壮絶な苦しみから逃げる事は出来ないのだった。 そして、戦闘員たちはその手を放さず、私を再び水槽の傍まで運んで行った。 目の前に水槽の水面が広がる。 (いや…やめて…ホントに…死んじゃう…ムリ…ムリ…ムリ…) するとボス怪人が一言、言い放った。 「さようなら…強情なお嬢さん…」 その言葉に続き、戦闘員たちは私を水槽へと放り込んだのだ。 「んうぅぅぅぅ!!」 (いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!) 【ドボンッ!!】 水に落ちる瞬間、スーツアクトレスとしてはご法度だが、中身の私自身の声が漏れてしまった。 それは理性で抑えられる声ではなく、本能から漏れ出た声。 そして、私は再び、水中へと沈められた。 拘束された体で必死に藻掻く。 唯一動かせる頭を、これでもかと言わんばかりに、必死に振る。 (いやぁぁ!!苦しいっ!!苦しいっ!!助けてぇェェ!!) 水責めによる呼吸制御は、あっという間に私を苦しみの淵へと誘う。 (苦しいっ!!もうっムリィィ!!早く!早く!引き上げてぇェェ!!) 水中に漂いながら、必死に助けて欲しいと懇願する。 この水中の中では、声を出す事は出来ない。 仮に出せたとしても、その声は、水に遮られ誰にも届くことは無い。 唯一の私の表現手段である、動かせる頭。 それを振る事で、もう限界だと訴えるしかないのだ。 (うぅぅぅっ!!息がっ!!息がっ!!もうムリィィィ!!死んじゃうっ!!死ぬうぅぅっ!!) 先程までと同じくらいの苦しさに見舞われた。 この苦しさと恐怖が訪れた頃、先程までは、腰の蔓で引っ張り上げられた。 …先程までは…。 しかし、未だ腰が引っ張られる様子が無い。 その瞬間、先程のボス怪人の声色が頭を過る…。 【先程までと…今回は何かが違う…】 その声色から、私にはそう感じられた。 先程までとは違う…。 今回が…最後…? という事は…まだ…引っ張り上げられない…。 それに気が付いた瞬間、恐ろしい程の苦しさと恐怖が私に襲いかかる。 (いやぁぁぁぁぁ!!もうムリぃぃぃっ!!お願い!!苦しい!!苦しい!!死ぬっ!!死ぬっ!!死んじゃウゥゥゥ!!) 壮絶な苦しさと死への恐怖が私の体を自然に動かす。 拘束されて自由のない体だが、本能的に暴れ始める。 (苦しい!!苦しい!!苦しい!!もうムリッ!!ムリ!ムリ!ムリィィィィ!!) ただでさえ空気の足りない状態。 それで暴れれば、もっと酸素を消費するだろう。 しかし、今の現状は、酸素を温存するとか、そういう状況ではない。 もう、完全に酸素が足りていないのだ。 (苦しい!!死んじゃう!!いやっ!!死にたくない!!助けてぇぇ!!お願いだから!!たすけてえぇぇぇぇぇ!!) 私の心の叫びが、虚しく私の中だけに響いて行く。 しかし、それとは裏腹に、腰に繫げられた蔓は、なんの動きもない。 もう呼吸の限界はとうに越えてしまった。 体中の酸素が足りていない…足りないどころか、全て無くなってしまったくらいだ。 (く…苦し…い…苦しい…い…や…もう…むり…) 次第に思考の回転が遅くなり始めた。 それと共に、私の体もその動きが遅くなる。 (あ…ぁ…苦…し…い…) 視界が私の頭の中でグルグルと周り、頭が朦朧とし始めた。 あ…私…もう…死ぬんだ…。 こころのどこかで、その事実が浮かび上がり、それを受け止める自分がいた。 そして、私の体から全ての力が抜けていき、その動きが止まった。 (ぁ…ぁ…も…ぅ……………) 体と思考が全て止まろうとした瞬間だった。 その瞬間、何か体が宙に浮いているようなふわっとした感覚が訪れ、私を包み込んでいた世界が、何もなくなるように、一気に広がっていった。 その何も無い世界に私自身も溶け込んで行ってしまうような感覚…。 なんとも心地いい…不思議な感覚…。 (…こ…れ…だ…………) そして、私の意識は真っ白になり、消えていった。 ・・・ 「ゴホッ!!」 自分が咳き込んだ事で、私は再び意識を取り戻した。 (…ん…?) 未だ朦朧とする意識の中、私は今の状況を把握しようとする。 揺れる体。 そしてお腹に伝わる圧迫感。 私の視界に映ったのはステージの床。 手足もだらりと伸び、床の方へと垂れている。 どうやら、私はいま、怪人の肩に担がれているようだった。 【ドサッ】 そしてそのまま、ステージの奥にある祭壇のような台の上に転がされた。 手足は動かない…というより、体のどこも動かないくらいの満身創痍の状態。 私はされるがまま、その台の上に転がされ、寝転がっているしか出来ない。 するとボス怪人のセリフが入った。 「まったく、強情なお嬢さんでしたね…。しょうがない…他の仲間から聞き出すとしますか…。丁度いい、イエローは、他の奴らへの見せしめとしましょう…フフフフフ…ハハハハハハ!!!」 どうやら、ボス怪人がステージをハケていったようだ。 そして、ステージ全体の照明が暗くなり、奥の祭壇に残された私にだけ、ダウンライトが当てられた。 すると店内スタッフのアナウンスが流れた。 「皆さま、お楽しみになられましたでしょうか?本日のヒロピンショーは終了となります。お時間が来るまで、ごゆっくりお楽しみください」 状況は理解できた。 私は、水中で意識を失い、引き上げられて怪人の肩の上で、再び意識を取り戻した。 つまり、死んではいないという事。 (あ…わ…私…まだ…生きて…るんだ…) そこに来て、ようやく自分がまだ生きているという認識を持つ。 それまでは、どこか第三者の目線のような見方で、この状況を見ていた。 しかし、自分が生きている事を認識し、ようやく自分の目線で思考が回るようになる。 そして、ボスのセリフ、スタッフのアナウンスにより、ショーが終わった事が理解できる。 いつも通り、ショーが終わり、私はまた放置されているのだ。 動きたくても動けないくらいの体の状態。 動いていいと言われても、動けるのは閉店後だろうか…。 そして、横になりながら、先程の事を思い浮かべた。 先程、水中で、自分が死ぬという事を受け入れた。 そして、私は苦しさと恐怖に襲われながら、窒息死した。 あの死の瞬間…今までにない感覚が訪れた。 苦しさでも恐怖でもない、あの感覚。 なんとも表現しがたい、私自身が溶けてなくなっていくような感覚。 その感覚が私の心にこう感じさせた…。 【最高に気持ちがいい…】 と。 あの瞬間…私が意識を手放す瞬間、私の体は本能がその感覚を受け止め、絶頂を迎えたのだった。 理不尽に拘束され、水に落とされ、これでもかと苦しめられた後に訪れた、最高の感覚。 それは、私にとっては、これまで経験した事のない程の快感だったのだ。 苦しめられた事による、体の虚脱もあるが、最高の絶頂を迎えてしまった影響も隠しきれない。 私は、ステージに放置されたまま、先程の余韻に浸るのだった。 (あぁ…最高…最高に…気持ちが…よかった…。今までで…一番…) ステージに転がされた、敗北したヒロイン。 傍から見れば、敗北して力なく、そこに横たわっているだけに映るだろう。 しかし、現実は違う。 その力なく横たわるヒロインは、最高の満足に包まれ、そこに転がっているのだ。 陰部をグショグショに濡らし、その満足を噛みしめながら…。 ヒロピンクラブ。 そう…それは、私に快楽を与えてくれるお店。 私の最高の居場所だ。 ---------------------------END------------------------------------------

ヒロピンクラブ Side Story  ~後編~

Comments

コメントありがとうございます! 目線を変える事で、表現出来る事が増える気がします^ ^ それでは、シリーズ展開も考えてみますね^ ^

ももぴ

ホントに 最高でした✨ まず最初にお客様側目線の視点を読んだ後に こっちの小説を読むと 分かりやすく 読んでいてドキドキしてしまいました。 このシリーズ続いてくれたらうれしい✨

フランキー


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