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ある【ひとコマ】 ~抵抗のある衣装~ Main Story

これはある【ひとコマ】。 そんな事があるかもしれない…いや…あったかもしれない…。 そんなキャラクタショーのあるひとコマ。 ・・・ 「ふぅ…」 (着替えなきゃだよね…) 私は今日の衣装を目の前にし、着替えるのを躊躇していた。 私の名前は【妃花(ひめか)】。 スーツアクターをしていて、週末はアニメものや戦隊もののキャラクターショーをしている。 衣装に身を包み、ステージでキャラクターを演じる事は慣れたものだ。 しかし、今日に限っては、その衣装を着るのを躊躇している。 それは何故か…。 今日のショーはあまり数のあるショーではない。 アニメもので、女の子達が変身して活躍するストーリーだが、王道の局ではなく、少しニッチな局で放送されているため、少しマニアックといえばマニアック。 私の所属する事務所でも、初めてのキャラクターショーで衣装を生で見るのも初めてだ。 問題は、私の配役にあった。 私の配役は5人の主人公のうちの、緑色を基調としたキャラクター。 そのキャラクターの衣装の作りが問題なのだ。 衣装を見るのは初めてだが、アニメはしっかりと見て来た。 なので、私のキャラがどのような衣装なのかは、はっきりと分かっている。 そのキャラクター、ワンピースの衣装になるのだが、そのワンピースは胸の所までしかなく、胸から上は完全に丸出し、肌タイツのみ。 そして、そのワンピースは、スカートというより、燕尾服の後ろ側がついているような形で、前側には、小さなヒレのようなものしかない。 つまり、股蔵…Vゾーンを隠しておらず、完全に曝け出しているのだ。 そして、更には、その下に露出している部分は、スパッツのような形状ではなく、ハイレグとまでは言わないが、少し切れ込んだスクール水着のような形状で、Vラインをはっきりと表現している。 つまり、体としては胸と腰だけ隠されていて、それ以外は曝け出しているといっても過言ではない。 普段のアニメものは、もっとガッツリと衣装らしい衣装で、体が覆われる。 足などは、肌タイツを晒しているが、股蔵まで晒す事はほぼ無い。 戦隊ものなどで、スカートが無いケースもあるが、肌タイツにスクール水着のような状態ではないし、Vラインを強調するようなデザインではない。 アニメの画を見る限りでは、衣装を着れば、私は股蔵を完全に晒した状態で客目に晒される事になる。 なので、この衣装を着るにあたり、私は少し躊躇しているのだ。 しかし、もう本番までの時間は限られている。 リハーサルもばっちりしてきている。 もうこの状況で、この配役から変わる事など無い。 つまり、恥ずかしかろうが、嫌だろうが、私はこの衣装を着るしかないのだ。 (よしっ!!着るか!!) 私は気合を入れ直し、その衣装を着る決意をした。 肩が丸出しになってしまうので、インナーの線が透けないように、今回はストラップレスのブラを用意した。 下も、スパッツタイプではなく、切れ込みのあるインナー。 着ていたジャージを脱ぎ、肌タイツを着て行った。 肌タイツに緑色のショーツのようなものが、ついているため、肌タイツを着ると、私の股蔵は、その緑のショーツに包まれた。 あらためて、緑のショーツに包まれた私のVゾーンに視線を落とす。 すると、その緑のショーツはくっきりと、私のVラインを強調してた。 (うう…やっぱり…はずかしい…) このVゾーンが人目に晒されると思うと、ぐっと恥ずかしさが込み上げてくる。 しかし、もうスタートは切ってしまった。 どんどんと衣装を着ていくしかない。 パーツ数は少ないので、直ぐに着替えは終わって行った。 ワンピース、片方の腿につける腿パーツ、二の腕につけるパーツ、チョーカーに、ブーツだけ。 他のキャラは手袋があったりリストバンドがあったりするが、私のキャラだけ何故か異様に簡素な気がする。 そして、残るはマスクのみという状態まで出来上がった。 (ふぅ…) そして、出来上がった自らの体に視線を落とした。 するとやはり、衣装が完成形になったというのに、先程見たVゾーンはそのまま目視出来る。 つまり、そのVゾーンは、このまま客目に晒されるという事だ。 (うぅ…やっぱり…恥ずかしい…よ…) 肌タイツを着ているのだから、生肌のVラインを晒している訳ではない。 しかし、普段のキャラなら、衣装によって隠されているので、そこが露になっていると、何も履いていないような感覚に見舞われる。 何とも言えない、とてつもない恥ずかしさが込み上げてきた。 まだお客に見られている訳でもないのに、その恥ずかしさから、つい内股気味に足をモジモジとさせてしまう。 そうこうしているうちに、他のキャスト達も着替えが終わり、後はマスクを残すのみとなった。 すると、キャストの一人が私の方を見て言った。 「うわっ!!妃花の衣装、めちゃエロいじゃん!!」 そう私に言ってきたのは【茉由(まゆ)】。 茉由は紫色を基調としたキャラである。 「ちょ…ちょっと…言わないでよね…。恥ずかしいって思ってるんだから…。言葉にされると更に恥ずかしいよ…」 自らが自覚している事を、はっきり言われると、更に恥ずかしさが増す。 「そう言われてもさ、だってエロいものはエロいし。だって、Vゾーン完全に見えてるし、肩から上は何もないし、隠れてるの胸とウエストだけじゃん」 茉由が笑った目で、私を見ながらそう言った。 すると、青色を基調としたキャラの【文菜(ふみな)】も加わって来た。 「肩から上が何もないのは、5人とも同じだけど、確かに下が出てる分、妃花が凄く露出が高く感じるね」 「でしょでしょ」 「もう、文菜まで~~。ホントに恥ずかしいんだから…。って、茉由のキャラだって、胸とお尻しか衣装ないじゃん。お腹出てるし、私より露出高いでしょ!」 茉由のキャラクターである、紫色のキャラは、セパレートの水着のように、胸の部分と腰回りしかない。 お腹も出ているので、ある意味、私より露出度は高い。 しかし、決定的に違うのは、下半身を覆っているのは、ホットパンツであり、タイツに包まれたVゾーンを露出している訳ではない。 「え?確かにお腹は出てるけど、下がホットパンツだし、水着より露出は高くない感じだから、そんなに恥ずかしくはないけど」 茉由がケロっとした表情で、そう答えた。 「うん、確かにね~。確かに、茉由のキャラはホットパンツだから、履いてる感あるけど、妃花のキャラは、【何も履いてない感】があるよね~」 その決定的な違いであり、一番、言葉にしてはいけない事を言ってしまう文菜。 「ううぅ…それを言われると…」 感じてはいた事だが、【何も履いてない感】という言葉を使われると、それがひどく現実に感じられる。 「まあいいじゃん。マスク被っちゃえば、妃花だとは分からない訳だし。役になり切っちゃえば、関係ないでしょ」 「そ…そうなんだけど…」 マスクを被れば、私は私でなくなる。 そのキャラクターの単なる中身であって、お客の目に映るのは、そのキャラクターなのだ。 つまり、晒されたVゾーンも、そのキャラクターのVゾーンという事。 そう割り切って役をこなすしかない。 「さあ時間だよ。マスク被って、スタンバイしよ」 文菜にそう言われ、私たちはマスクを被り、皆、キャラクターとして完成していった。 そして、ショーが始まった。 (もうすぐ出番だ…役になり切らなきゃ…) そう自分に言い聞かせるものの、やはり、Vゾーンの何もない感が払拭できず、足をモジモジとさせてしまう。 (恥ずかしい…恥ずかしいけど…やるしかない…やるしかない…) この格好のまま、ショーをする他ないのは必然。 恥ずかしかろうが、やるしかないのだ。 そして、出番の時が来た。 (よし…頑張ろう…) 「妃花、よろしく!」 「うん!」 二人ともマスク越しにくぐもった声で、声を掛け合う。 そして、文菜のキャラと一緒にステージに上がっていった。 ステージに上がると、多くのお客さんが目に飛び込んで来た。 (うわ…お客さんいっぱい…) そのお客さんの視線が自分たちに向けられているのを感じる。 そして、そのお客の中には、大きな一眼レフカメラを構えた、大人のファンもいるのが見て取れた。 セリフに合わせて、演技を続けていく。 (うぅ…やっぱり…恥ずかしいよ…) キャラになり切って、衣装の事など忘れてしまおうと思ったが、やはり、この何も履いていないようなスースーとした感覚が払拭できない。 Vゾーンが人前に晒されているようで、一層、恥ずかしさが倍増していく。 しかし、セリフと演出は決まっているので、そこを隠すような仕草などは出来るはずもない。 私はただひたすらに、Vゾーンを晒しながら演技を続けるしかないのだ。 (恥ずかしい…恥ずかしいよ…あんまり見ないで…) そう思っていながら演じ続け、お客の最前列に演出で近づいた時だった。 小声ではあるが、お客の夫婦の会話が私の耳に入って来た。 「うわっ…このキャラ…ちょっと露出高すぎない…」 「こら!そう言う事言わないでよね!子供の前でしょ!」 (うわぁ…やっぱり…お客さんの目にも、そう映ってるじゃん…) やはり、普段のショーでは見ない感じの衣装のキャラ。 見ているお客さんの目にも、そういう映り方をしているのだ。 それが、はっきりと分かってしまい、更に恥ずかしさが増していく。 心のどこかで、自分が意識しすぎているだけで、そうは見られてないかもしれないと思っていた。 しかし、一般のお客さんでも、やはりそう見られているのだ。 (恥ずかしい…恥ずかしい…恥ずかしい…) そう思うものの、パッケージのショーというのは止まる事無く、ストーリーは進行していく。 その進行に合わせて、私達スーツアクターは動くしかない。 出番が終わるまでは、ステージからハケる事も出来ないし、セリフに合わせて動かなければならない。 つまり、決められた出番の間は、Vゾーンを晒し続けるしかないのだ。 そして、私はお客に自らを晒し続け、最初の出番が終わり、ステージ袖へとハケて行った。 (うぅ…やっぱり…恥ずかしいよぉ…。でも、まだ出番、いっぱいあるし…) そして、ステージ袖に隠れていたのも束の間、また私の出番が訪れた。 再びステージ上へと戻り、Vゾーンを晒し続ける。 そこへ登場したのが、悪役の二人。 悪役の二人と、話が進行してく。 この後、私と文菜のキャラは、この悪役に洗脳され操り人形となり、味方に攻撃を仕掛けるのだ。 【チュイ~~~~~~ン!!】 悪役の攻撃のSEが鳴り響く。 これは、私達二人が操られる合図である。 そのSEと共に、文菜と私は、立ったまま意志の無い人形のように項垂れた。 ここから暫くは私達二人は動くことは出来ない。 ただ棒立ちに立ったままの姿勢が続く。 つまり、完全に止まったまま、Vゾーンを晒し続ける。 (うぅ…恥ずかしい…せめて横向きの方がましだよぉ…) 正面に向かって晒し続ける恥ずかしさ。 動かないというのが、こんなに恥ずかしいと感じるとは思いもしなかった。 それ程長い時間ではないが、恐ろしく長く感じる。 (うぅ…早く終わって…) そんな恥ずかしさに耐えている時…事件は起こった。 悪役の二人は、二人とも先輩アクター。 そのうちの一人、セリフが少ないほうの悪役が私の傍に近づいて来た。 そして、リハーサルには無かった行動に出たのだった。 【ギュッ】 (えっ!?) 突然片方の腕が掴まれた。 (なになに???なにするの先輩!?) すると先輩は、掴んだ私の腕を上方に引っ張り上げ、円を作る様に、手先を私の頭へとくっ付けたのだ。 (ええぇぇ!!こんなのリハではなかったよ!!) 驚くものの、私は今、操られている設定なので、自ら動くことは出来ない。 悪役のセリフでも、思うがままに動かせると言っているので、自分の意志で動いてはならない。 すると、直ぐにもう片方の腕も同じように円をつくり頭の上に添えられた。 (なにするのぉぉぉ!!) 私は、両手で二つの円を作る様な体勢にされた。 まるで、【おばかさん】のような格好だ。 すると、先輩はスッとしゃがみ込み、私の両膝に手を添えた。 (えっ!?なになに!?) そして驚きを隠せない私を他所に、先輩はその両膝を横に開こうとしたのだ。 (ちょ!ちょっと!!やめて!!) 足にグッと力を入れて、その行動に抵抗を試みた。 しかし、相手は男性…私の力でそれを止める事は出来なかったのだ。 【パカッ】 (いやぁぁぁぁぁぁぁ!!) 両足先を揃えたまま、私は膝を外へと開いた状態にされたのだ。 両手をお猿のように頭の上で円を作り、両足は膝だけを開くという、なんとも間抜けなポーズを取らされたのだった。 そして、両膝を開くことにより、Vゾーンは更に強調され、曝け出し感も尋常じゃないものとなった。 (いやぁぁぁぁぁぁぁ!!恥ずかしすぎるぅぅぅぅぅぅ!!) しかし、こんな格好をさせられたとしても、私は演出上、自ら動くことは出来ない。 この姿勢のまま止まっているしかないのだ。 (恥ずかしいっ!!恥ずかしいっ!!股!!股が!!いやぁぁぁぁぁぁぁ!!) マスクの中では、恐ろしい程の恥ずかしさに包まれた女の子が苦悶の表情を浮かべている。 しかし、着ぐるみのマスクは変わる事はない。 平然と、ストーリー通りに、進んでいるだけなのだ。 先程まで以上に、お客の視線を感じる気がする。 ただでさえこんな衣装だというのに、私はいま、間抜けなポーズを取らされているから、余計に目立つ。 更には、自ら股を開き、Vゾーンを見てくれと言わんばかりに晒しているのだ。 (恥ずかしいっ!!恥ずかしすぎる!!いやいやいやぁぁ!!見ないで!!私をみないでぇぇぇぇ!!) 恐らく、時間にしたらそれ程の時間ではないだろう。 しかし、私にとっては、その時間が、何十分にも感じられる。 (いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!) そして、私は敵役の合図でハケるまで、その恰好のまま、客目に晒され続けたのだった。 ステージ袖にハケた瞬間、悪役の先輩に文句を言ったのは言うまでもない。 そして、その日の二回目のショーまで、なんとか恥ずかしさに耐えながらも、無事終える事が出来た。 ショーが終わり、なんとか握手会もこなし、ステージ袖へと戻っていった。 (ふぅ…ようやく終わった…早く…この衣装脱ぎたいよ…) 壮絶な恥ずかしさに耐え続け、なんとかステージを終わらせた。 早いところ着替え室に戻り、このVゾーンを晒された状態から解放されたいと、着替え室に向かって行った。 すると、その道中、スタッフの先輩が私達に声を掛けて来た。 「ゴメン!みんな!関係者が写真撮りたいっていうから、このままそこの部屋に寄ってくね」 (え!?関係者撮影!?) もうこの衣装が脱げると思っていた矢先、まだ、人目に晒されなければいけないと言うのだ。 しかし、関係者の依頼なので、断る訳にもいかない。 (しょうがない…もう少しの我慢だから…) そして、スタッフに連れられて、その部屋の中に入って行った。 すると、写真を撮りたいという関係者達が、その部屋の中にぞろぞろと入って来た。 (うぅ…やっぱり…) その入って来た人達は大人だらけ。 関係者の子供とかかとも思ったが、どうやら写真を依頼してきたのは、このスーツを来たおじさん達だったのだ。 現場によってはこういう事もある、なのでそれは仕方がない。 しかし、今日の衣装で、こうやって大人の男性と接するのは、少し抵抗がある。 「おおっ…これまた可愛らしいキャラクターだな」 素直に、キャラクターに喜んでくれる男性。 しかし、そんな人ばかりではない。 一人の男性が、私の方に視線を送り、上から下までジロジロと見回す。 (やだ…そんな見ないでよ…) その視線があからさまに、私の体を見ているというのが分かり、とても恥ずかしい。 内股に力をいれ、なんとなくその視線から逃げるような仕草を取る。 すると、その男性が、スタッフの先輩に向かって言った。 「やっぱり、みんな中身は女性なんだよね?」 (この人!!やっぱりそう言う目で!!) その質問をしたという事は、やはり私の体をエッチな目線で見ていたという事。 すると、その質問に対して先輩スタッフが答えた。 「キャラクターはキャラクターなので、中身なんていませんよ」 先輩スタッフがそのいやらしい質問をいなす様に答える。 「はは…そ…そうだよね…」 男性は先輩スタッフの言葉に、少し気まずそうな表情を浮かべた。 「じゃあ撮影会をしますので、キャラクター達はそこの台の上に乗ってもらえるかな?」 先輩スタッフが指示をした先を見ると、丁度5人が乗れそうな横長の台があった。 高さにして30cmくらい。 そこに5人のキャラクターが横並びに立って、その前に関係者が並ぶという感じだろう。 そして、私たち5人は、その台の上に並んだ。 続いてその前に、関係者の男性たちが並んでいく。 恐らく、私たちのキャラクターなど知ってもいないだろうという感じの年齢の男性たち。 子供や孫に見せるため…くらいの感覚だろう。 (ふぅ…早く終わらないかな…) 男性たちは前を向いているので、こちらの体を見られている訳ではない。 しかし、この近接距離に並ばれているという感覚が、少し恥ずかしくも感じる。 そして、撮影を始めようと、カメラマンがカメラを構えた時だった。 「はい、撮りますよ~~~」 【ガタッ!】 (えっ!?) シャッターが切られるため、ポーズを決めた瞬間だった。 なんと、私の片足が、その台の上から外れ、踏み外してしまったのである。 (きゃぁぁぁぁ!!) 片足を踏み外した事でバランスが崩れ、台の後方へと体が倒れ込んでいってしまったのだ。 (危ない!!) このままでは、後頭部から耐えれ込んでしまうと思った私は、咄嗟に体を捻らせ、前向きに倒れようとした。 (えっ!?) すると、倒れ込もうとした私の視界に、あるものが飛び込んで来た。 それは、イベントで使用したと思われる、大きなプラダンの箱に、いっぱい入った無数のボールだった。 (きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!) そして、台から落ちバランスを崩した私は、その沢山のボールの入ったプラダンの箱の方へと倒れ込んでいく。 30cmくらいの高さとはいえ、突然バランスを崩して倒れ込んだので、なす術も無く、そのプラダンのほうへと突っ込んで行った。 (ふぐっ!!) 倒れ込む際にプラダンの縁がお腹に当たり、少し痛みを感じる。 そして、そのお腹の当たったプラダンの縁を支点として、上半身がプラダンの中へと突っ込んでいったのだ。 (きゃぁぁぁぁぁぁぁ!!) プラダンの中身は柔らかいボールの海。 幸か不幸か、そのボールのおかげで、床に叩きつけられる事はなかったが、私の上半身は、そのボールの中に刺さり込んだのだ。 (いてて…あ…危なかった…) ボールの海に呑み込まれながら、自らの状況を確認する。 (よ…良かった…柔らかいものがあって…助かった…!?…んっ!?…んん!?) そして、怪我がなかった事と一緒に感じられる状況があった。 そう…私は今、逆さになっているのだ。 そして、ボールに呑み込まれて、身動きの取りにくい上半身とは裏腹に、かなり自由度のある下半身。 つまり…私は今、このボールの海に上半身を刺さり込ませ、下半身をその上方に完全に晒している状態なのだ。 (うそ…うそ…そんな…そんなぁぁぁぁぁ!!いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!) 体を捻ったため、今、男性たちがいる側に向けているのは、私のVゾーン側。 そして、プラダンの箱から、そこと脚だけを生やして、晒している。 つまり、男性たちに、完全に私は下半身を晒しているという事になる。 更に言えば、上半身が隠されているからこそ、余計に下半身を強調してしまっているだろう。 あまりに唐突な事態に、その場が一瞬固まった。 誰も声も発しない、誰も動かない。 時間にして、きっと1~2秒くらいだろう。 空間が一瞬、完全に固まったのだ。 (いやぁぁぁぁぁ!!恥ずかしい!!恥ずかしすぎる!!いやぁぁぁぁ!!こんなのぉぉぉぉ!!) その固まった時間…かなり一瞬だっただろうが、私には恐ろしく長い時間に感じられた。 ボールの海に沈みこんだ上半身では、外の様子は分からない。 しかし、外の皆の視線が私の下半身に集中しているのは、間違いないだろう。 (いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!) するとその固まった空間を崩すかのように、先輩スタッフの声が聞こえて来た。 「だ…大丈夫か!!!」 そして、すぐに先輩スタッフがボールの海に呑み込まれた私を救出してくれたのだった。 その後、関係者撮影会も無事に終わり、私はようやく、その衣装から解放される事となった。 様々な恥ずかしい事が重なりあって、とんでもなく恥ずかしい一日だったが、とにかく終わりを迎える事が出来たのだった。 ・・・ 後日、ネットでSNSなどをチェックしていると、私がステージ上で、おまぬけなポーズをさせられいる写真が、でかでかとアップされていた。 (いやぁぁぁ…こんな写真…アップしないでよ…) そうして、私のVゾーンはネットに流れ出たのであった。 そして、追い打ちを加える様に…。 「おっ!妃花たち…この前の関係者撮影の時の写真、関係者から送られてきたぞ」 先輩スタッフがそう言ったので、私たちはその送られてきた写真を覗き込んだ。 先輩がパソコンに映る写真をスライドショーのように、順番に送ってくれる。 (うそっ!?) すると、その写真の中に、あってしまったのだ…。 「あっ!この写真、この前、妃花がプラダンの箱の中に刺さり込んだ写真だよね」 笑いながら文菜がそう言った。 「そうそう、あの光景は爆笑だったよね。だって、大根の葉っぱみたいになってたもん。妃花の足」 私をおちょくる様に、茉由が言った。 「笑いごとじゃないって…私…必死だったんだから…」 そう言いながら、その写真にあらためて視線を向けた。 そこには、プラダンの箱から上方に生え伸びた私の脚…そして、そのプラダンの縁の付近には、はっきりと晒された、私のVゾーン。 上半身は隠され、異常なほどに強調された下半身が、そこに映り込んでいた。 そして、その周りにいる男性や、先輩スタッフ達が驚きの表情と、慌てた姿が…。 もちろんその皆の視線は、晒された私の足のほうを向いている。 いやらしい目的で見ているのではない。 アクシデントに対する驚きで向けられた視線。 しかし、その間抜けな状態で、晒している下半身を、その視線に捉えられたのは事実。 そして、その決定的な瞬間を、写真に収められていたのだ。 (もういやぁぁぁぁ!!!忘れさせてェェェェ!!) 私の負の記憶として、その写真の光景が残るのだった。 -------------------------END------------------------------------------

ある【ひとコマ】 ~抵抗のある衣装~ Main Story

Comments

コメントありがとうございます♪ これに近い事が、本当にあったのかも…ムフッ🤫

ももぴ

想像力掻き立てられました❗️ えっちで可愛かったです

KK

コメントありがとうございます♪ そうですね^ ^青色の子も、短くて見えちゃう衣装でしたね。 でも、恥ずかしさレベルは・・・笑

ももぴ

絶滅危惧種遺伝子ヒロインだ! 青色の子の衣装もかなり短くてアレだぞ!

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