毎年大晦日になると、母方のおじいちゃんおばあちゃんの家にお出掛けをする。
新幹線に乗って大体2時間少し。
今年も朝早くから起きて出掛ける準備をして、遅れることなく乗り込むことができ、ママもパパもほっとした顔をしていた。
「ふぁぁっ…眠い~…」
「着くまで少し寝てていいよ♪」
「うん~…おやすみぃ……」
昨日の夜、こっそりとほんの少しだけ夜更かしをしてしまったツケがまわってきたのだろう。
暖かい車内で段々と瞼も重くなり、うとうとし始めてから気づけば到着までぐっすりと眠っていたようだ…
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最寄りの駅からタクシーに乗ること30分。
おじいちゃん家に着く頃には丁度お昼頃だった。
玄関のチャイムを押して、約1年ぶりの家に入る。
「おやおや、よく来たねぇ」
「ほっほっほっ…大きくなったねぇ」
おじいちゃんとおばあちゃんにわしわしと頭を撫でられる。去年は小学3年生だったから、確かに背は伸びたかもしれない。
長い廊下と、広い畳の部屋がいくつもある屋敷。
夜になると何だかオバケが出そうで怖いけれど、こんなこと言うとまた従姉のミカにからかわれてしまう…
手を洗ってから大広間へと行くと…
「おー!やっと来たか~!まってたよ~♪」
「にひひっ♪今年もいっぱい遊んであげるー!」
「ひぃぃっ!?き、来てたの!?」
ママのお姉ちゃんとその旦那さん。
そして、1歳上の従姉であるミカと、1歳下のモエちゃんが僕の顔を見ると同時に抱きつかれてしまった。
2人ともイタズラ好きでやんちゃで、事あるごとにこちょこちょしてきたり電気あんまをかけてきたり……
ほぼ四六時中べったりとくっつかれてくすぐられたりからかわれるので恥ずかしいししんどいし……
「こらこら、ご飯中に暴れないの♪」
「はーい」「あんたもこっち来なよ!あ、席は私の横ね?」
伯母さんにたしなめられ、反省したフリをしている従姉妹に手を引かれて彼女達の間に座らされる。
ママに助けを求めようとチラリと視線を向けるも、「本当に仲良しさんね~♪」と全く気にしてもらえない…。
机の上にはおせち料理の一部らしきお重とお寿司、お雑煮も食べているようだった。
「はい、あーん♡」
「な、なんだよ急に…!」
「ほら早く口開けなって~♪」
「は、恥ずかしいし自分で食べれるよぉ!」
左に座っているミカが、お箸でニンジンを掴んで僕の口に入れようとしてくる。親戚や親も見ている中で食べさせられるのは恥ずかしくて、思わず顔を背けていると…
「モエ、頼んだ!」
「はーいミカ姉~♪こちょこちょこちょこちょ~」
「んひゃっっ!?ぁぁぁっあはっっっぁぁっだめぇぇんぐっ……!!」
「さっさと食べないあんたが悪いんだからね!」
背後からモエに首の後ろを小さくて器用な指でこしょこしょと撫でくすぐられて思わず口を開いてしまった。
目の前でそんな様子を見ていた伯母さんは…
「本当に仲が良いのね~♪微笑ましいわ♡あ、そうだ、お年玉あげるからこっちに来てくれる?」
「は、はぃぃ……」
既に息を切らせてフラフラとテーブルの反対側まで歩いて伯母さんのところへ向かう。優しそうでおっぱいが大きくて、イタズラが好きな人だ…
「ほら、おいで~?」
「んっっ!?んんっっーー!?」
「よしよし~♪こしょこしょこしょ~♡」
「んぁぁぁっんんっっっんんっっ!!」
いきなり抱き寄せられて顔を胸に埋めさせられ、無防備な首の後ろをこしょこしょと優しく撫でられてしまう。
笑い声は胸に埋もれ、ミルクのような甘い匂いを嗅がされてしまう。
逃げたくても力が抜けるようなこちょこちょをされて逃げられない……!
「姉さん!何してんの!」
「え~いいじゃんちょっとぐらい~♪あんたには後でくすぐりの刑にしてあげるからね?」
ママに止められ、渋々と言った様子でようやく解放され、無事にお年玉を受け取ってミカやモエのところに戻ってきた。
「私も後でさっきのやつしてあげるからね?」
「早くいっぱいこちょこちょして遊びたいな~♪」
「ひぃぃっ!?そんなぁ……」
左右から従姉妹達にこちょこちょとイタズラされながら、何とかご飯を食べ終えて夜まで時間が空いた。
常にべったりとミカやモエにくっつかれてどこに行くにも一緒だったけれど、「トイレ行くから離れて!」とどうにか逃げ出してようやくひとりの時間を作ることができた。
夜までの間…どこか空き部屋にでも隠れていようかな…
用を済ませて廊下へと出ると…
「ええっ!?ま、まさかずっと待ってたの…」
「どうせ私たちから逃げようとするつもりだったんでしょ~?そうはいかないんだからね!」
「くっ…じゃあ勝負だ…!」
「あっ!こら!待ちなさい!」
無理やりミカの手を振り切って長い廊下を走って逃げる。空いている和室に入り隠れようとするも、呆気なくバレて取り押さえられてしまった。
「はい、捕まえた~♪私から逃げようなんて100年早いわ!」
「は、離してよぉぉ…」
続きのお話
