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【3-3】「ご、ごめんなさーい!!!!」①

「成長したフラグメントにオッドアイ、そして戒めと保険のチョーカーか……」 つい先ほど、水崎に聞いたばかりの情報を頭の中で整理し、オレ(白井弟)は、目的もなく廊下を練り歩く。 とんでもない事になったが、フラグメント開放数が50を切った事は喜ぶべき事だし、自動で写真を撮れるようになったのはプラスと捉えるべきだろう。 チョーカーも水崎が手綱握ってる事以外は、甘んじて受けよう。 姉ちゃんの足を治す目標に大きく近づけたのなら万々歳だ! 「ただな……」 ふと足を止めて、視点を定めるわけでもなく宙を見る。 「フラグメント暴走の件、やっぱり、みんなに謝るべきなんじゃないのか?」 そう、それだけが気がかりなのだ。 「チョーカーがその刑罰だろ!」と思うのは簡単だ。 しかし、駒川さんの記憶が吹っ飛ぶくらいの衝撃を『皆』に与えてしまったのだとしたら、何らかの形で謝罪、または別の形での解決を図らないと、やはり大手を振って写真撮影に勤しめない。気まずさやよそよそしさの入った気持ちで、『最高だ』と思える写真なんて撮れるはずがない。 なんとかして、このドロドロループ思考から抜け出したいが……。 「ああっ、ダメだ! やっぱ考えがまとまらない!!こういう時は風呂だ!!一旦、全て洗い流してリセットするに限る!!」 頭をワシャワシャっと掻き乱し、そう無理やり結論づけると、オレは早歩きで学園寮の『風呂場』へと足を進めた。 何かの作品で「風呂は命の洗濯よ!」と言ってたしな。刷り込みでも思い込みでも何でもいい。この際、利用させてもらおう。 考えてみれば、姉ちゃんもよく風呂に入ってるよな。単純に湯舟につかるのが『好き』という以外にも、バレエの件でフラッシュバックする、こういう気持ちをリセットしたいから……というのもあるのかもしれない。 「姉ちゃん、時間停止中も風呂入ってるとかじゃないよな? 風邪引かなきゃいいけど……」 そんな事を考えながら歩いていたせいか、あっという間に浴場に到着。実にスムーズな動きで、その扉を開ける……と。 「の" っ!?」 目の前に現れた光景に、オレの舌は、謎の奇声を発し、体全体も一気に硬直し、時が止まる。 というのも。 オレが開いた扉の向こう、その『脱衣所』では。 『陽桜莉さん』と『羽成さん』が、下着一枚のみの姿で抱き合っていた。 ……というより、『羽成さん』が『陽桜莉さん』を一方的にペロペロ舐め回していた。 <パシャ> 「おい!バカ!!」 自分の脳内カメラシャッター音にツッコミを入れた事で、体内時計の針が再び進み始める。 『ハッ』と我に返ると、つい反射的に大きな声を出してしまったことを後悔した。 二人の視線が、オレへと向けられている。 「ふえっ、るかひゃん……だれかひはの(来たの)?」 「……ちょっと待ってて陽桜莉。大丈夫だから。すぐ戻るから。」 トロンと意識を朦朧とさせている陽桜莉さんを優しく介抱した後、羽成さんは『キッ』とオレをにらみつけて、ドカドカと大音立てた足取りで近づいてくる。 「いやっ……これはわざとじゃ、というか羽成さん、前隠して!」 『見てはいけない』という気まずさから顔を手で覆い隠すオレとは正反対に、ノーガードのまま歩みを止めない半裸の羽成さん。 彼女はオレの目の前まで辿り着くと、堂々とした態度で声を荒げた。 「陽桜莉の治療中よ!出てって!」 「……へ?陽桜莉さん、どこか悪いんですか?」 オレの問いに更にムッとした表情になった羽成さんが続ける。 「あなたのフラグメントにつけられた『色』が抜けてないのよ!!」 「い、色!?」 ワケが分からない。 表情から察しようと、顔を覆った指を一本動かし、目を出した瞬間、 ズイッとのぞき込むように羽成さんの顔がオレの視界を埋め尽くした。そして、強い怒りの目をオレへと向けたまま告げる。 「負けないから!」 「え?」 「あなたに陽桜莉は渡さないから!私の方がいっぱいいっぱい陽桜莉を知ってるから!私が一番愛してるから!」 「は?な?へ?……一体何の話?」 「いいから出てって!!」 「ご、ごめんなさーい!!!!」 台風のようにどデカい喝に吹き飛ばされ、オレは逃げ出すように脱衣所を後にした。 一体何なんだ? 羽成さんに嫌われてるのは分かってたけど、言ってる事は何一つ分からなかったぞ。 使ってる言葉は分かるのに、言ってる言葉は理解できない。 姉ちゃん、月ノ宮はやっぱり魔境です。 コモンの扉が開くまで、あと43枚。 ===================================================== ウチの『ひお×るか』はフラグメント戦終わった後は、いつもイチャイチャしてるな~。 瑠夏ちゃんが一方的に攻めてるだけだけど。 というわけで、今回は、陽桜莉ちゃんの治療(意味深)をする瑠夏ちゃんイラストです。 具体的に言うなら、第二次フラグメント攻略戦で、フラグメントベビーにまさぐられた陽桜莉ちゃんが、瑠夏ちゃんの見たこともないエクスタシー表情をしていたため、それに対しての、上をいかれたような悔しさと「陽桜莉を取られるのは嫌だ!」という焦りから、ちょっと暴走しちゃってる感じです。誰かフラグメント固定化してあげて!! 『ごめんなさーい』シリーズ、あと二回続きます。 その後、白井弟の心のモヤモヤ解決編へと移り、『ブルリフR』本編でできなかったテーマにも足を突っ込む予定なので、楽しみにお待ちいただけたら幸いです。

【3-3】「ご、ごめんなさーい!!!!」① 【3-3】「ご、ごめんなさーい!!!!」① 【3-3】「ご、ごめんなさーい!!!!」① 【3-3】「ご、ごめんなさーい!!!!」①

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