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LAU劉
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シビュラ外伝②

前回の続きです。

※外伝は正史として捉えても良いですし、ifとして読んでいただいても構いません。


ゴリゴリのネタバレ有なのでKPと通過者以外は×。


↓↓大丈夫な方のみ読み進めてください。↓↓






























症例2・経過報告書

[11年前 6月]

ナグ、イェブの招来を実行。その後、通信が断絶。

急いで現場を確認しに行かせた所、神になったと思われる双子と13歳の少年(少女)を発見。それ以外は死体の山になっていた。

どうやら招来自体には成功したものの、招来を行った構成員は全員死亡したようだ。

目撃者は全員死んでしまっている為、何が起こったのか詳細には分からないが、現場の惨状を見るに、想像するのも憚られる事態が発生してしまったことは明白だろう。

モルディギアンの例とは大違いの酷い結果だ。

冒涜の双子は想像を超えていた。これは果たして成功と言えるのか。

構成員が近隣の村人に扮し、恐らくは神官となったのであろう子供の保護を申し出たところ、渋々承諾を得ることが出来た。その際の圧力は凄まじかったと聞く。

幸いにも神官に怪我は無かった為、我々の管理する教会にて保護。

記憶の処理をした後、観察を開始する。


追記.

彼らの依代となった双子は13歳の少年たちと聞いていたが、神となった彼らは6.4フィートほどもある成人男性の姿をしている。白人であった依代とは打って変わって、黒い肌に山羊のような瞳が特徴的だ。自死はないが、暴走とも取れる行動を確認。しかし、言語による意思疎通も可能で、見境がないわけではないらしい。名を「スラー」、「ラース」と名乗り、神官の傍を離れようとしないとの事。神官の扱いには十分に注意せよ。



[11年前 6月]

双子がこの教会を自分達を崇拝する為の場所に改装しろと言い出した。

元々そのつもりだった為、直ぐに承諾・手配を完了。

なお、神官はまだ幼い為か、されるがままといった様子。


追記.

孤児院の調査と証拠隠滅を完了。

死体を確認したところ、強い力で引き千切られたような者も居れば、内側から腹を裂かれた者も多かった。恐らくは、周囲に散乱していた謎の生物のようなものが原因であろう。

この生物は蹄の生えた胎児のような形をしており、体長は20~50㎝と様々だった。

しかしこの異形は生物としては不完全なのか、構成員が確認した時には殆どが死んでいたという。最も長く生きていたものでも4時間程度だったそうだ。余りに悍ましいものだった為、死体は回収後全て焼却処分した。

以上のような状況から、双子が孤児院に居た構成員を蹂躙し、人ならざる何かを生ませたのは明白だろう。こんな化け物を本当に我々は管理できるのか?



[11年前 7月]

問題が発生。教会の内装、寝室、及び自分たちの衣服が気に入らないとして、次々と与えた物が突き返されている。元々、騒ぎを大きくしない為に都会から遠く離れた農村を実験場に選んでいたことが裏目に出た。物の搬入には時間が掛かる為、急いで手配すること。



[11年前 8月]

あの双子に食事は必要無いと聞いていたが、娯楽程度には食事を楽しむらしく、深夜帯にピザを要求される。すぐに用意できない旨を伝えると、明確な悪意を向けられたため慌てて周囲の民家に協力を要請、事なき得た。他にもフルーツや手の込んだ料理を要求されることが多く、教団内は常に双子に振り回されている状態となっている。

神官を使って制御を試みたが、上手くいかず。やはりこの神格は一筋縄ではいかないか。



[11年前 12月]

何とか教団として機能するレベルまで持ってこれた為、聖双晶教団の本稼働を開始。

モルディギアンのように贄は必要としないが、代わりに定期的な「儀式」を行い、それによって彼らへの信仰心を示す必要があるらしい。儀式の内容に抵抗を示す構成員も多いが致し方ない。本部に人員を増やすよう要請。


追記.

イグの神官も正式にシビュラとして登録。こちらも本稼働を開始。



[10年前 1月]

ズ=チェ=クォンの実験から「神にも愛は有効である」という仮定が証明されたわけだが、元となった少年たちと神官はそれほどまでに仲が良かったのだろうか。あの双子神が神官に向けるそれは、子供同士の友情とは別物のように思えるが…。



[10年前 5月]

先日、黒い方に「ラース様」と呼びかけた信者が罰を受ける事案が発生。

どうやら服や髪型を入れ替えて気付くかどうか試されたらしい。

依代の影響か、本当に子供が考えそうな事だが、相手が神だけに厄介だ。

同じ間違いがないよう、二人の行動をよく観察するよう通達した。

なお、どこで判断しているのか神官には二人の見分けがついているようだ。


[同日 ある教団員の日記]

この教団は異常だ。配属が決まってまだ2か月程度ではあるが、早くも実家に帰りたい。

まるで大きな子供の相手をしているような気分だ。

なのにも関わらず儀式の内容はエゲつない。身体がもたん。しんどい。

しかし何でも、次は愛の神だか何だかの実験準備が進められているらしい。

それの力を使えば、この厄介な双子もコントロールが可能なのだろうか。

だとすれば早くしてほしいところだ。



[10年前 12月]

一部実験で大打撃があり、本部はそちらの対処に追われている。

暫くはこちらの支部だけで回していくように。

・・・との事だが、こちらも離脱者が増加している。どう対策するべきか。


[同日 ある教団員の日記]

例の実験が失敗したらしい。となると、この生活もまだまだ続くという事か。つらい。

増員が難しいとの事で、本部からは大量の精力剤のみが届いた。ふざけるな・・・



[7年前 2月]

あれだけ警告していたにも関わらず、配属されてすぐの新人が個人的に神官に手を出してしまい神の逆鱗に触れてしまった。新人は死亡。静止に入った他数名も巻き込まれて死亡した。あの双子はシビュラをもってしても完全な制御は不可能だ。構成員には再度注意喚起を行い、同様の事案が発生しないようにする事。


[同日 ある教団員の日記]

今日は酷い「見せしめ」を見た。やはりあの双子は恐ろしい。

自分もああならないよう、細心の注意を払って行動せねば。殺されてたまるものか。



[3年前 9月]

ヌトセ=カームブルの招来が成功。状態は良好らしい。

これで、最悪双子を処分する事になっても女神と近代兵器を併用する事で対処が可能か。いくらあの双子であろうとも無理矢理押さえつけられるだろう。


[同日 ある教団員の日記]

最近、料理の腕がプロになってきたと思う。店が出せるレベルだと周囲から言われるようになった。それも当然か。毎日あれだけ無理難題をこなしているのだ。料理だろうがスイーツだろうが何でも来い。子供が喜ぶ秋の味覚をお見舞いしてやる・・・。


・・・・・・

・・・




[2週間前 ある教団員の日記]

本部からの指示で双子の誘導をするように言われた。

なんでも、信者が逃げていることを双子に密告するだけで良いらしい。

しっかり誘導できれば本部への異動も考えて貰えるそうだ。

やった、やったぞ!これでこの支部から離れられる!

本部は日本にあるらしいから、そちらに異動になったら副業で小さなレストランでも開こうか。何にせよ、上手くやってやるさ。






シビュラ外伝「症例2・経過報告書 ナグとイェブ編」 完



「症例3・経過報告書 イグ編」につづく


※来週は更新無し!ゴメン

シビュラ外伝② シビュラ外伝②

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