ずーーーーーーーーーーーーーーーーっと前から温めっぱなしだったデレマス二次創作のプロットがあって、それを小説っぽくちょっとだけ体裁を整えてここで供養したいと思います。
いつか漫画として形にしたいんですけどね…なにせ時間が無さ過ぎて…
あ、全年齢向けです。
では、どうぞ。
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これは佐久間まゆと喜多日菜子の物語。
その日事務所ではプロデューサーと島村卯月の結婚を祝うパーティーが行われていた。
2人を祝う声で溢れる事務所の中で、まゆだけはつくろった笑顔で複雑な気持ちを抱いていた。そして、誰にも気づかれないようにそっと事務所を抜け出すまゆ。
夜の街を無表情で歩き続ける。靴が片方だけ脱げたのにも気づかずに。
やがて、大きな橋の頂上部分にたどり着いた。覗き込むと水面がかなり遠いのが分かる。 そしてまゆは欄干から身を乗り出そうとした。
その時突然日菜子の声が届く。
「やっと見つけました~こんな所にいたんですか~」
無視するまゆ。
「…わかりますよ~プロデューサーさんの事、大好きだったんですよね」
「……」
「私、王子様を探してるなんて言ってますけど、本当は王子様なんていないこと、分かってるんです」
「日菜子ちゃんの妄想とは違うんです!」
「そうですねー。私のは単なる妄想です。でも、まゆちゃんはいいじゃないですか、まだ会えるんですから。私は王子様に、どうやっても、絶対に会えないんですよ?」涙を浮かべて苦しそうな顔で。
「日菜子ちゃん…」
「会おうと思えばいつでも会えるのに、何も伝えずに消えようとするのはずるいですよ」
「……」
「まゆちゃんは、人を愛することしか知らなかったんです。愛されていることに、気づいてないんです。ファンに愛されているとか、そういうことは言いません。輝子ちゃん、乃々ちゃん、りあむさんは…まぁいいとして、まゆちゃんにちゃんと愛を注いでいる人がいるじゃないですか。私も含めて」
「まゆには、どんなにがんばってもプロデューサーさんの事忘れるなんてできません…」
「それでいいじゃないですか?ずっと好きな人を忘れずにいる…それも素敵だなって。でも、新しい赤い糸を、私と一緒に探してみませんか?どこかにあるかもしれませんよ?」
「それでも、もし、見つからなかったら…?」
「その時に、死ねばいいんです。でも今その時じゃないですよ?まだこんなに愛されているのに、死ぬなんてもったいないですよ」
まゆの目からとめどなく涙があふれる。
「まゆ…人を愛することしか知らなくて…こんなに愛されているなんて知りませんでした…まだ…生きてていいんですか…?」
「もちろんです!私と一緒に、未来を見つけましょう!」
そういって手を両手で握る日菜子。
無言で何度も頷くまゆ。
2人の横をライトをつけた車が何台も通り過ぎていく。
「まゆ…初めて生きたいって、思いました」涙ながらの笑顔。
終。