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「お前……、マジでないわ。汚いんじゃ、コラ」
「はっ、敵の近くで寝る奴がマヌケなんだよ、関西ヤロー」
「うっさいわっ! はよ解けボケコラ! んな真似せんと勝たれへんのか!?」
「ふはっ、いいザマだなぁ、コテツ! せいぜい吠えてろよ。今のテメェがどうなるかは、全部俺の気分次第だからな?」
じたばたと暴れるも、拘束は解けない。リングのロープが虚しくきしむばかりだった。
下級年用のリングの上。縄跳びでロープに両手首を結われたコテツが、うんざりした様子でじとりとアラトを睨む。それを前から眺めるアラトは意地悪くにやついていた。
気が合う時は合うし、合わないときは合わない。だが、根底は同じような性分をしているからか、基本的に二人の間では争いは絶えない。……コテツとアラトが共に練習をしていた中、アラトがシャワールームからあがると、コテツが頬を突いてベンチで眠っていたのが事の発端だった。
コテツは恐ろしいほどに寝つきがよく、それは他の生徒たちと部屋で遊んでいるうちにアラトもよく知っていた。一度眠ってしまえば、多少の事では目覚めることはない。
無防備な寝顔を見て、アラトのいたずら心に火が付いた。そして、コテツが流石に目を覚ますと……、アラトに見下され、現在の状態となっていた。
まさに油断だった。アラトの目の前に隙を見せるなんて絶対に許されなかった。隙を見せればやられるような関係であることは明白だったのに……。
歯噛みするコテツの下半身では、着古したボクシングトランクスを寝起きで勃起した性器が突きあげている。性器が布地に擦れる感触を感じつつ、これからこの性器がどんな目に遭うか想像して……コテツの焦燥は瞬く間に膨れ上がった。
「お前が特待生としてここに来てから、散々ムカついてきたからよぉ……、せいぜい日頃の鬱憤を晴らさせてもらうぜ」
「…………!!」
アラトは冷ややかな笑みを浮かべ、ペキパキと指を鳴らす。
これまで一本も譲らずに張り合ってきたアラトの前で、この格好を強いられているだけでも屈辱の極みだ。その上、このままでは何をされるかわかったものではない。
敗者は勝者に犯される、この学園で……アラトが自分に遠慮するはずはない。この状況を楽しみ、甚振り尽くし、これ以上ないほどの恥辱を浴びせるだろう。……というか、自分ならそうする。
「……な、なぁ、……取引しようや。今すぐ解くんやったら許したるわ。……妙な真似したら、後で絶対殺すからな」
「あ? 誰に向かって言ってんだコラ。「解いてください、アラト様」だろうが」
コテツは頬を引くつかせつつも言うが、アラトは意にも介せずに鼻を鳴らす。ここにきてもやはり、アラト相手に下手に出ることはプライドが許さなかった。
「さて……、手始めにそのおっ勃ててるブツを晒してもらおうか。せいぜい楽しもうぜ、なぁ、コテツ君よぉ……?」
「テメェ……」
逃げ場のないリングの上で……、追い詰められたコテツに、アラトの魔の手が迫った。