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のけぞった頭を叩き、髪を鷲掴みにして、鼻先に膝蹴りを見舞う。
呆気ない声を漏らして間もなく、その頬を乱暴に殴り飛ばす。
素人ではない二人と相対しながらも上半身しかないアラトには、避けることも守ることもままならなかった。ただ、ひたすらに二人の攻撃をその身で受け続けるばかりだ。
「うおらぁっ!!」
ドガァッ!!
「げはっ……」
「くはは、オラァッ!!」
グボォッ!
「ご、ぁ…………」
壁から生えたサンドバックとはよく言われたもので……、二人がかりでの壮絶なラッシュに晒されたアラトの顔面、そして上半身は、鼻血で汚れ、痣まみれになっていた。
アラトの鼻血の垂れたグローブを振り、二人は笑みを浮かべて目を合わせる。
グリュ……グリュ!
「か、はぁ……、はぁ……はぁ……!」
その最中。アラトはまたも、荒い息切れの間に甘い喘ぎ声をこぼす。
最奥を貫かれ、前立腺を何度も往復してなぞる熱と感触には、どれだけ痛めつけられたとしてもはっきりと顔に浮かんだ。
「がはははっ! 殴られて悔しくねぇのかよ、なんだよその面!」
「痛みなんてないだろ、掘られてよがってんだよなぁ? 誰とも知れないやつのチンポ受け入れて、気持ちいいかぁ?」
「ぐ……ぅ……く、そぉぉお……!! くそぉおっ!!」
アラトが暴行を受けている最中も、壁の向こうではアラトの下半身が慰めものになっている。誰かの性器に秘部を貫かれ、腰を叩きつけられているのには恐怖と、それ以上の独特の刺激をもたらした。
……まるで、二人にリンチされ、殴られ、蹴られ……尚もそれを喜んでいるような反応を見せなければならない。
腕に自信を持って入学し、神原学園で「頭」を取ると宣言した男にとって、これ以上の屈辱もないだろう。痛みと快楽の狭間で、アラトは目に涙の粒を貯めて項垂れていた。
「うぐ、うぐぐぐぅう…………!」
「おいおい、泣いちまったかぁ~」
「泣き虫でしゅね~、アラト君? まだリンチは終わってないでちゅよ~?」
前からは、自分を罵り、嘲笑しながら殴ってくる相手が二人、そして背後からは、顔も分からない相手に犯されている。壁一枚隔てただけで……、ただそこにじっとしているだけで耐え難い恐怖がアラトを襲っていた。
アラトはついに感情を殺しきれなくなり……、大粒の涙を、感情をむき出しにした子供のように流し始める。死ぬほど悔しい、そんな様子のアラトを前に、中級年二人は腹を抱えて笑った。
「絶対に……絶対に、許さねぇ、からなぁ……っ! 復讐してやっから、覚えてやがれぇ……、ぐずっ!!」
「がはははははっ! やり返してみろや、テメェみたいな雑魚、一人だって負けねぇよ、バーカ!!」
鼻血が混じった鼻水を垂らし、肩を震わせる。涙をこらえながら唸る有様は、まるで、子供が負け惜しみを言うようだった。
下級年がそれより年上の生徒から目を付けられ、こうして洗礼を受けるのは、紛争学園では日常的であり、恒例行事だ。
……下級年への躾は、まだ終わったわけではない。中級年の二人は甲高く笑い、再び拳を握った。
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