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「あ……がぁぁ…………」
ロープに片腕を引っかけるようにして項垂れるアラトは、その後も凄惨なまでの暴行に晒された。
腹を潰され、首を絞められ……。同じ顔の相手に、好き放題に肉体を蹂躙されていく。ダメージの裏には確かな屈辱と、それを上回る痛みと未知への恐怖を覚えていた。
「やっぱ燃えるよなぁ……? ガタイだけ立派な負け犬をいじめんのはよぉ?」
「はぁ……はぁ……!!」
「お前がイきれんのは、勝てる相手だけなんだよ。勝てないやつには、お前は絶対に勝てない。一生負け続ける。……もうわかってんだろ?」
アラトが、アラトにそう告げる。
癒えてきた敗北の古傷に指をねじ込み、無理矢理にこじ開けるような言葉を重ね続ける。心を裂く一言一句は、加減のない暴力と相まってアラトを追い詰めた。
「安心しろよ。安心して、俺に身を任せちまえ……。その瞬間、楽になるぜ? 何もかも忘れられっからよぉ……」
「………………!」
顎を掴まれ、見下す瞳に自分の顔が映る。
アラトは小さく息を吐くと……、舌打ちし、乱暴にその手を払った。
「お前が何者かは、まったくわかんねぇ、けどなぁ……」
「だったら……、……っ!!!?」
瞬間、今まで余裕の笑みで満ちていた、もう一人のアラトの顔がゆがむ。
こいつの正体も、この場所も。……少なくとも自分にアウェイであるということ以外、もう何も考えないことにした。
相手の股間を鷲掴みにしたアラトは、ここにきてようやく、普段通りの好戦的な笑みを浮かべる。
「お前に、絶対に負けられねぇのだけは、わかったわ」
「ぎ、っ……、んがぁぁああああああああぁぁっ!!!」
こり、と、指を立て、食い込ませる。布地の奥に確かにその感触を感じ、それを潰すたびに悲鳴がこぼれる。
立場は一気に逆転した。次第に立っていられなくなったもう一人のアラトは、膝を挫き、アラトの前に崩れた。
「好き放題やってくれたよなぁ……、偽物がぁ……!! おらぁ、潰れちまえや!!」
「はぁ……はぁ……、こんな、もんで勝った気になってんのかぁ……だからテメェは、負け犬……、ぐぁぁああああっ!!」
「オラ、誰が負け犬だって? 潰されかけて情けねぇ声出してんのはどっちだよ、あぁ?」
性器を握られ、しかし挑発を重ねようとする相手に、アラトは情け容赦なく握力を強める。アラトの手の中で半分ほど勃起した性器は、砕ける危機に瀕してか、更に硬さを増していく。
それでも……。痛みに歪んだ顔で、ひきつりきった笑みを浮かべる。アラトは疎ましそうにそれを睨み、性器から睾丸までを押しつぶしていく。
「か、は……、はは、ははは……。
よぉ、アラト……、無駄に抵抗しても無駄だぜ……、お前は、俺には勝てねぇよ……」
「……あぁ?」
ゴリッ……、グリュ……!
「ぎっ、がぁぁあああああああああっ!!
はぁ……はぁ……!! へっ……、追い詰められてんのは、テメェの方だ……!」
「……同じ顔してっけど、こうなりゃ、マジで潰すしかねぇようだな」
ゴリッ……、グリッ……! グリュリュッ!!
「んがぁ、があああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁあっ!!」
どのみち、コイツを倒さなければ、自分がやられる。それだけははっきりとわかっている。
いわば、自分とのデスマッチ。どれだけ不可思議が募ろうとも、未だ敗北の傷跡が残っていたとしても。戦意に火が付いた今、ムカつく相手の肉体を破壊することだけを考えることができた。
「おらぁっ、覚悟しろやテメェっ! おらぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
「ぐぶっ……んおっぉおおおおおおおおおおおおっ!!」
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jin
2021-02-13 09:28:22 +0000 UTCyukibou
2020-09-20 08:51:43 +0000 UTCミケ空
2020-09-20 03:32:13 +0000 UTC