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紛争学園 ~アラトのセルフデスマッチ~ 5


「あ……がぁぁ…………」


 ロープに片腕を引っかけるようにして項垂れるアラトは、その後も凄惨なまでの暴行に晒された。


 腹を潰され、首を絞められ……。同じ顔の相手に、好き放題に肉体を蹂躙されていく。ダメージの裏には確かな屈辱と、それを上回る痛みと未知への恐怖を覚えていた。


「やっぱ燃えるよなぁ……? ガタイだけ立派な負け犬をいじめんのはよぉ?」


「はぁ……はぁ……!!」


「お前がイきれんのは、勝てる相手だけなんだよ。勝てないやつには、お前は絶対に勝てない。一生負け続ける。……もうわかってんだろ?」


 アラトが、アラトにそう告げる。


 癒えてきた敗北の古傷に指をねじ込み、無理矢理にこじ開けるような言葉を重ね続ける。心を裂く一言一句は、加減のない暴力と相まってアラトを追い詰めた。



「安心しろよ。安心して、俺に身を任せちまえ……。その瞬間、楽になるぜ? 何もかも忘れられっからよぉ……」


「………………!」


 顎を掴まれ、見下す瞳に自分の顔が映る。


 アラトは小さく息を吐くと……、舌打ちし、乱暴にその手を払った。



「お前が何者かは、まったくわかんねぇ、けどなぁ……」


「だったら……、……っ!!!?」


 瞬間、今まで余裕の笑みで満ちていた、もう一人のアラトの顔がゆがむ。


 こいつの正体も、この場所も。……少なくとも自分にアウェイであるということ以外、もう何も考えないことにした。

 相手の股間を鷲掴みにしたアラトは、ここにきてようやく、普段通りの好戦的な笑みを浮かべる。


「お前に、絶対に負けられねぇのだけは、わかったわ」


「ぎ、っ……、んがぁぁああああああああぁぁっ!!!」


 こり、と、指を立て、食い込ませる。布地の奥に確かにその感触を感じ、それを潰すたびに悲鳴がこぼれる。

 立場は一気に逆転した。次第に立っていられなくなったもう一人のアラトは、膝を挫き、アラトの前に崩れた。


「好き放題やってくれたよなぁ……、偽物がぁ……!! おらぁ、潰れちまえや!!」





「はぁ……はぁ……、こんな、もんで勝った気になってんのかぁ……だからテメェは、負け犬……、ぐぁぁああああっ!!」


「オラ、誰が負け犬だって? 潰されかけて情けねぇ声出してんのはどっちだよ、あぁ?」


 性器を握られ、しかし挑発を重ねようとする相手に、アラトは情け容赦なく握力を強める。アラトの手の中で半分ほど勃起した性器は、砕ける危機に瀕してか、更に硬さを増していく。


 それでも……。痛みに歪んだ顔で、ひきつりきった笑みを浮かべる。アラトは疎ましそうにそれを睨み、性器から睾丸までを押しつぶしていく。



「か、は……、はは、ははは……。

 よぉ、アラト……、無駄に抵抗しても無駄だぜ……、お前は、俺には勝てねぇよ……」


「……あぁ?」


 ゴリッ……、グリュ……!


「ぎっ、がぁぁあああああああああっ!!

 はぁ……はぁ……!! へっ……、追い詰められてんのは、テメェの方だ……!」


「……同じ顔してっけど、こうなりゃ、マジで潰すしかねぇようだな」


 ゴリッ……、グリッ……! グリュリュッ!!


「んがぁ、があああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁあっ!!」


 どのみち、コイツを倒さなければ、自分がやられる。それだけははっきりとわかっている。


 いわば、自分とのデスマッチ。どれだけ不可思議が募ろうとも、未だ敗北の傷跡が残っていたとしても。戦意に火が付いた今、ムカつく相手の肉体を破壊することだけを考えることができた。



「おらぁっ、覚悟しろやテメェっ! おらぁぁぁぁぁぁぁっ!!」


「ぐぶっ……んおっぉおおおおおおおおおおおおっ!!」




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Comments

time for you to give up and release your power for me

jin

ホントですか!? ぜひまた作品拝見したいです(^^)v

yukibou

自分とのデスマッチ、今回も面白いです!このアイディア、私のところもいつかと思わず考えちゃいました😁

ミケ空


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