前回はこちら

前回はこちら ● マウントポジションを奪われたカツヤは、因縁の好敵手に屈せずに闘争心を燃やしながらも、半ば絶望しかけていた。 イツキは強い、それを十二分に理解しているカツヤは、この圧倒的不利な状態から巻き返すことの難しさを思い知っている。 「オラァッ!! この程度か、テメェ!」 グボオオオォォ...
●
「オラァッ!!」
グボオオオォォォッ!!
「カツヤぁっ!!」
ドゴオオオォォォッ!! グボオォォッ!!
「がぁぁぁっ!! ぐぉおっ!!」
身をねじっても、マウントポジションは崩れない。そもそもイツキは、喧嘩相手から奪った有利な体勢をむざむざ逃すような男じゃない。
二人きりのリングに、丁寧に決着を告げてくれるレフェリーなどいない。カツヤは自身の肉体に突き刺さるイツキの拳の威力に耐えつつ、それでも脱出を目指してあがく他なかった。
グボオオオォォォッ!! ドゴオオオォォォッ!!
「はっ! もうお前の負けなんだよ! さっさとギブしやがれ!」
「がぁぁ……っ! ふーっ! ふーっ!」
ねじ切るような威力の拳に腹筋を潰され、カツヤは唾液を散らしつつ、必死に奥歯を噛みしめてこらえる。
(ぐぉぉお……っ! イツキ……、やはり、強い……!)
グボオオオォォォッ!!
「ご、ぁぁ……がああぁぁぁ…………っ!!」
(だが、負けられねぇ……っ! 俺は、こいつに……!)
グボオオオォォォッ!!
「がぁぁ…………」
「うおらぁあああっ!」
ドボオオオォォォッ
「……がぁ、ぁぁぁ…………っ!!」
見事に割れたカツヤの腹筋に、力むことを辞めて強度を失い、すればイツキの拳が深々と埋まっていく。
ふと、イツキは首を伸ばし、苦悶で歪むカツヤの顔を覗き込んだ。
「はっ! お前を見下しながら、一方的に甚振れるなんざ。こんな愉しいこともねぇ……」
カツヤの肉体が、その不屈の意思より先に屈服しつつあるのを感じ取ったイツキは、次にカツヤのプライドを狙うべく嘲笑を浮かべる。
「お前との喧嘩の醍醐味だぜ……、どこまで耐えられるか、この俺が見てやるよ、カツヤ」
「はぁ……はぁ……っ!!」
自分に突き刺さるカツヤの強烈なライバル心を知っているからこそ、イツキはそのプライドごと破壊すべく、拳を落とし続ける。
(か、は……っ!! ……だ、が、このまま、じゃ……)
カツヤはいまだそのぎらついた目に闘志を燃やしながらも、抵抗できないまま容赦ない拳を受けるたび、諦めの色が差し込み始めていた……。
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前回はこちら ● 容赦のない拳を受け続け、半ば意識を飛ばしながら。 それでもカツヤは、宿敵への「負けられない」という思いだけで耐え続ける。 「げふっ……はぁ……はぁ……」 「はっ」 マウントポジションの下、一切の抵抗を許されない地獄のような攻撃を受けたカツヤは、すでに虫の息と化している。 同じ男とし...
yukibou
2022-01-17 08:03:40 +0000 UTCyshbs177
2022-01-17 03:36:01 +0000 UTC