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紛争学園のライバル校、西山軍立学園の最強下級年、ナギサの、少年時代の「ライバル」の話となっております! ● ポス 「んにゃ……」 「よぉ、やっぱ人の話聞いてなかったな」 教室にて。チカゲに柔くふくらんだ髪をノートの端ではたかれ、ナギサは突っ伏していた顔を上げる。 机に額を伏せて寝て、同じ下級年の...
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「へへへっ! オラオラァッ!!」
ガッ! グボォッ! ドガァッ!! ゴッ! バキッ!
「ぐぉっ! ぬ、がぁぁっっ!!」
「今回」の勝負は、最初から流れをつかんだナギサが圧倒していた。
体格差をものともせず、ナギサ優位に勝負が進む中、二人は小休止を挟み、パンツを脱ぎ捨てると同時にボクシンググローブを着用していた。
ボクシングをしたい、と……、悠長に言い出したのはナギサだった。まさしく勝者の余裕であったが、ダイゴは生意気だと思いながらもその提案に同意した。
ドガァッ!! ゴッ! グボォッ! ガッ! バキッ!
(はぁ……はぁ……、畜生……! こんな、ガキに……、いや、ナギサはやっぱり……ただのガキじゃ……!)
すでに体力も限界なダイゴは、ナギサに一方的に殴られるがまま。ダイゴは男のプライドをかけて本気で戦っているが、ナギサは本気でもあくまで「遊び」だった。
どうして、ボクシングに切り替えたのか……、すでに何度もナギサと殴り合っているダイゴは理解していた。喧嘩の約束を取り付けた日には、ダイゴがナギサに買い与えたグローブをナギサはいつも持参していた。
(クソガキめ……、とことん生意気なヤツだぜ……!)
理由は単純。できるだけ長く、この喧嘩を愉しむ為。自分が本気のまま殴っていれば大人が相手でも簡単に潰れてしまうことをすでに理解している。
ナギサのその挑発めいた提案を、ダイゴはいつも拒否しなかった。もはや勝ち目がないと分かり切っていても、……年上である自分がナギサ相手に逃げ出すということに耐えられなかった。
ドボォォォォオオオッ!
「ぐ……ぉぉぉ…………」
バタッ……!
「はははっ! またKOかよっ!?」
既に何度目か、鋭いジャンプ式のアッパーを食らい、再びダイゴが倒れた。
パスとグローブを叩き合わせつつ、満足そうにナギサが笑う。気分は悪を討ったヒーローで、勝つことへの愉悦に夢中になっている。
そうした興奮を隠さないよう、……性器を何度も跳ねさせている。……ナギサのそれは、大人のそれと比べまだ成熟しきっていないものの、すでに倒した獲物を犯そうと勃起している。
「大人ボコって倒すのって……、マジ気持ちいいな~」
「が、ぁぁ……あぁ……クソ……!」
「いつまでも俺のことガキだと思ってんじゃねーぞ! そろそろ犯してやるぜ!」
ナギサは、とにかく大人に自分の力を認めさせることを好んでいた。とりわけ、自分と勝負してくれるダイゴのもとに足しげく通い、その巨体に物おじせず殴りあうことを何より好んでいた。
それほどまでに、ダイゴのこともつるんでいて楽しい大人として認めている。だからこそ、やりたいことに遠慮せず、無垢によく懐き、そのうえで本気でぶつかっていた。
「どーだ! いい加減負け認める気になったかよ!? ま、アンタも頑張ったんじゃね?」
「……へっ、クソガキが……、んなちっせぇもんで、俺の相手ができっかよ……!」
ナギサを挑発すれば、また殴られるだろう。それを見越したうえで、ダイゴは吐き捨てる。
「なっ、テメェ!!」
「ふーっ! ふーっ! ……オラァッ!!」
ダイゴはふらつきながらも立ち上がり、ナギサに殴り掛かる。大ぶりでよろけた拳を、ナギサは難なく躱してしまう。
「はっ、当たるか、よっ!」
「うおらっ!」
グボォォォォォォォッ!
「ぬ、ぐぉぉぉぉ……!」
カウンターのボディブローが突き刺さる。
これまで必死に鍛え上げてきた肉体が、防御の意味をなさない。膨らんだ胸や太い腕、鋼と自負する腹筋が子供の拳に壊されていくのは、ナギサが特別だと分かっていてもやはり喧嘩屋のプライドに響いた。
(……へっ、くそ生意気だが、見込みあるぜ……、俺も愉しいしな)
「まだまだ痛めつけられてぇらしいな、上等だぜ!」
ドボォォォォオオオッ! グボォォォォォォォッ!
口では小馬鹿にしても、もはやダイゴは自分を何度も倒しているナギサを子供としてみていなかった。
同じリングに立つ男同士であり、プライドをかけて倒しあう好敵手。ナギサに殴りつぶされながら……、ダイゴは悔しがりつつも、その尋常ならざる才覚を称賛していた。
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