前回はこちら

前回はこちら ● 「はぁ……はぁ……!」 「カツヤ、さん……」 殴り合い、それを可能にするまで鍛えられた互いの肉体を貪るように……、二人は互いの腰に手を回し、身を寄せていた。 勝者としてカツヤはシンヤの肉体を激しく犯し、同時にシンヤの性器をしごき、そしてシンヤと深くキスを続ける。 「シンヤ……!」 「はぁ……...
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(やりすぎたな……)
感情をむき出しにできる相手だからこそ……、いつも後悔が後に迫る。
年下相手に、カツヤが唯一本気で喧嘩をしてしまう相手。万が一にも負けたくないという意思は、いつまでもシンヤにとっての憧れの男でい続けたいという感情の裏返しだった。
「よっこいしょ」
「へへっ……」
「……あ? 何笑ってんだ、シンヤ」
カツヤは少し気まずそうな顔ながら肩を差し出し、うなだれるシンヤを自分のカラダにもたれさせるようにして立たせる。……と、シンヤがふき出すように笑った。
「カツヤさんの喧嘩、マジでかっこよかったっす」
「……その喧嘩の相手だったくせに、何言ってやがる。
ホラ、しっかり立てよ、シャワー浴びんぞ」
カツヤにとっても、シンヤにとっても、本気の殴り合いは初めてではなく、その後の仲直りの時間もいつものこと。
寧ろ、心地よさを感じて柔く笑うシンヤに、カツヤはテレを隠すようにそっぽを向く。
「カツヤさんは本物っすよ……、どんだけボコられても、すっげ気持ちよかった……」
「…………」
「やっぱ俺は、相手になんねぇっすよね。いつも相手してくれて、ありがとうございます」
「……お前からの喧嘩なら、いつでも買ってやる。男同士のタイマンで容赦はしねぇがな」
他の強敵に何度敗れても、シンヤはずっと、強いと慕ってくれる。
この学園で、自分は自分以上の化け物の影であり、最強の番長になれなくてもいい……。いつかに自分の才能の限界に絶望したカツヤが考えを改めたのは、シンヤがいたからだった。
「なぁ、シンヤ……」
「?」
「…………いや」
自分の背中をお前に任せる……なんて言ったら、きっとシンヤは喜ぶが、「絶対にかなわない強い先輩」ではいられなくなる。
コイツの憧れの眼差しを、もう少し、独占して愉しんでもいい。カツヤは言いかけた言葉を飲み込み、シンヤとともにリングを降りた。
「シンヤとカツヤの喧嘩マッチ」 完。
※English version