閉じ込められる着ぐるみ
Added 2022-02-01 15:00:00 +0000 UTC仕事も楽しくなく、休みに没頭する趣味もなく、やる事と言えばネットを見るくらいくらい。 何気に見ていたホームページに俺は目を奪われた。 目を奪われたのは、そこに流れていた動画。 イベント等で着ぐるみを貸し出したりしている会社なのだが、その着ぐるみがあまりにもリアル。 そして、映像では海女さんが着ているようなツーピースのウエットスーツを着た女性が現れたのだが、フードを被り顔だけが露出した状態。 少し滑稽な姿なのだが、顔だけにも関わらずかなり可愛い。 その可愛い女性が長いホースの付いたガスマスクを被り、さらにその上から全身一体となった始めに着ていた黒い光沢のあるウエットスーツとよく似たものを重ね着する。 重ね着したウエットスーツはワンピースタイプで足先から手先、そして顔までも覆ってしまう全身一体型のものになっていた。 さらにフードも一体で、顔には穴が3箇所、左右の目の覗き穴と口の所にはガスマスクのホースを通す穴。 呼吸のホースを穴から出すと背中のファスナーが閉じられた。 ガスマスクのホースだけが垂れ下がった黒い人型の物のようになった女性。 これでようやく準備が整ったようで、今度は用意されていた恐竜の着ぐるみの中へ。 着ぐるみはティラノサウルスのような二足歩行の恐竜。 元の女性に比べてウエットスーツの重ね着で、体全体に厚みは出ているとはいえ、この女性には大き過ぎると思われる着ぐるみ。 この恐竜の着ぐるみは脚の所がスティルト(足に装着する竹馬)になっていて、先ずは恐竜の着ぐるみの脚を自分の足に装着する。 次に恐竜の首の付け根にある覗き穴にウエットスーツの覗き穴を合わせてガスマスクから伸びる呼吸用のホースを呼吸できる恐竜の口の位置に固定すれば完了。 中に入る女性は短い前脚に両手を入れると恐竜の着ぐるみの背中のファスナーが閉じられた。 ファスナーは着ぐるみの折り込まれた皮膚の下にありパッと見は分からないが、厳重に重ね合わせるようにして完全にマジックテープで留めてわからなくしてしまった。 恐竜の着ぐるみを着せるのは終わったが、サイズの合わないブカブカの恐竜はリアルな見た目とは対照的に滑稽に見える。 着ぐるみを着るのをサポートしていたスタッフらしき人がガンを持ってきた。 もちろん、本物の銃ではない、ガソリンスタンドのガソリンを注入するガンをイメージしてもらえれば分かりやすいかも知れない。 何かを注入するためのガンをビーカーの様な透明の容器の中へと注入する。 出てきた内容物は黒くてドロドロしている。 しかも、少し注入しただけでゆっくりと膨張し、大きなビーカーの中を埋め尽くした。 確認を終えたスタッフは恐竜の脚の付け根にガンを持っていき注入を始める。 ブカブカで見窄らしかった恐竜の脚が膨らみ肉付きのいい逞しい脚へと変貌していく。 今度は背中の辺りにガンを持って行き、注入を始めると恐竜の体が膨らみ、どんどん逞しくなり本物の恐竜感が出てきた。 最後に口から注入を行った。 あれだけ見窄らしかった恐竜は、立派な恐竜に変わり動くととても着ぐるみとは思えないほど、リアルに筋肉の動きまで再現できていた。 注入したものは特殊なゴムで注入した時はドロドロしているが、しばらくすると発熱しながら膨らむのだそうだ。 この特殊なゴムは吸っても体に触れても有害なため、操演者はウエットスーツのようなもので皮膚が出ないように体を覆い、ガスマスクを被り呼吸を確保する必要があるのだそうだ。 ちなみにこの特殊なゴムは着ぐるみにも操演者にも張り付く為、リアルな動きが再現できるという事らしい。 そこで動画は終わっていた。 “あの可愛い女性はどうなったの?“ ホームページ内をくまなく探したが、あの特殊ゴムによる着ぐるみの脱ぎ方は紹介されていなかった。 ホームページをくまなく探したおかげで、求人募集を見つけた俺はその疑問を解消するためだけにエントリーしてしまっていた。 “まあ、そんな簡単に採用される訳がないし、着ぐるみの秘密が解ければいいぐらいに軽くしか考えていなかった。 気づいた時には俺はその会社に来ていた。 受付まで行って面接に来た事を伝える。 受付の横には動画に出ていた恐竜がいた。 あの可愛い女性は無事出られたのだと少しホッとした。 受付女性から「第三応接室での面接になりますのでどうぞ」と階段の方を手で示される。 しかし案内図も詳しい説明も何もないので、不親切だなぁと思っていると、受付女性が立ち上がった。 受付自ら案内をしてくれるのかと思っていると、恐竜の首に取り付けられた首輪にリードを取り付け、持ち手を渡された。 「この子が案内しますのでどうぞ」 受付女性がそう言うと恐竜が動き出した。 あの動画で恐竜の着ぐるみに閉じ込められた女性は今も恐竜の中で案内のサポートをしていると思うと興奮してきた。 恐竜は器用に階段を登り、俺を第三応接室まで案内してくれた」 案内を終えると首輪に着けたリードを外してくれと催促してくる。 「ああ、ごめん、これ外すんだね」 俺は恐竜に話しかけながらリードを外すと、大きく開けた口にリードを咥えさせた。 恐竜は来た道をゆっくりと戻っていった。 間近で見たがとても着ぐるみとは思えないリアルな恐竜だった。 しかし、動画がいつ撮られたものかは分からないが、ずっと恐竜に閉じ込められているとしたら可哀想過ぎる。 そんな事を考えながら、第三応接室のドアをノックした。 応接室には面接官の女性が1人いた。 俺はその女性の顔を見て声を上げてしまった。 「どうなされました?」 その女性は動画で恐竜の着ぐるみに閉じ込められた女性だったから。 何度も何度も見ていたから間違いない。 あまりにも動画を見ていたので、知り合いのような親近感さえ抱いてしまっていた。 「いえ、あの、すみません」 「あなたが恐竜の着ぐるみを着ている動画を見て私はここへやってきました、変ですよね」 女性は首を横に振る。 「いいえ、実際、電話でどうなったのかと聞く人やあなたのように会社に直接訪れる人はいますが、私が対応しても気づいた人はいません」 「私だと気づいたのはあなたが初めてです」 「あなたもあのリアルな着ぐるみを着てみたいと思いますか?」 「ええ、かなり興味はあります」 「あ、すみません、面接なのに立ち話になってしまって、履歴書頂けますか?」 俺は履歴書を差し出し、互いにソファーに腰を下ろす。 女性は履歴書に目を通してから言った。 「いつから働いてもらえますか?」 「え、あ、今すぐでも」 女性は口を手で押さえて笑った。 笑顔が素敵な女性。 「採用とさせて頂きます」 「着ぐるみに興味がおありという事で、今から早速、新作の着ぐるみに入って頂いてもいいですか?」 唐突に物事が進む。 「ええ、まあ、今日は予定ありませんから」 女性は俺の心を鷲掴みにするような笑顔を見せると、手を出して握手を求めてきた。 「社長の鷹山 由加里(たかやまゆかり)です」 俺は握手をしながら、かなり驚いた顔をしていたと思う。 「社長だったんですね」 由加里は笑顔で頷いた。 「じゃあ、早速ですが移動しましょうか」 由加里の後について応接室を出る。 しばらく、歩くと工房に到着した。 「こちらが新作の着ぐるみです」 由加里が指し示す先には青紫色をした大きなヤシガニがいた。 「これが着ぐるみですか?触っても?」 俺が聞くと由加里は頷く。 ヤシガニの殻は見た目には硬そうに見えたが、触ると意外に柔らかい感じがした。 「このヤシガニの着ぐるみに入る動画を撮りたいのですが構いませんか?」 由加里にそう聞かれて少し迷う。 顔出しでホームページに載るのはいかがなものかと考えたからだ。 「顔出しはちょっと……」 俺がそう言うと由加里は返す。 「大丈夫ですよ!これを着てもらうので」 そう言って、由加里が俺に見せたのは黒い全身タイツで顔までも覆っているものだった。 「確かにこれなら……」 そう言いながら全身タイツを受け取る。 そして新たな問題が浮上した。 受け取った全身タイツはラバーでできていた。 “これじゃあ、呼吸できずに死んでしまう“ そう思った俺は全身タイツの顔の部分を内側から覗き込んだ。 全身タイツの暗闇の中に目と鼻、口の位置から光が差し込んでいるのが見えた。 “なるほど!“ 俺は1人納得しながら、全身タイツの顔の部分を外側と内側から交互に確認したが、外側からだとほとんど分からないように作られているものだと分かった。 「確認終わりましたか?」 俺があまりに真剣に確認していたので、声をかけづらかったのだろう。 「はい、これなら大丈夫です、ただぁ……」 「何か問題あればおっしゃって下さい」 「俺なんかでいいんですか?」 由加里は笑顔で頷くと「あなたしかいないんです」と。 「弊社は女性ばかりで大きな着ぐるみや体力が必要となる着ぐるみとなると男手が必要なのですが、なかなか入社してくれる人がいなくて、男手が必要な場合、アルバイトさんで補ってました」 “なるほど“ 合点のいった俺は大きく頷いて由加里に笑顔を返した。 それでは奥に更衣室があるので着替えてきて下さい。 由加里にそう言われて更衣室に向かおうとして引き留められる。 「先に紹介しておきますね、着ぐるみを着せる補助を担当してくれる児嶋唯さんと大西優香さん、動画撮影を担当してくれる深山美幸さん」 “どの女性も可愛く、美しい、なんていい職場なんだ“ そんな事を思いながら「よろしくお願いします」 と頭を下げて、改めて更衣室へと向かった。 更衣室に入り着替えようとして気づいた。 どこまで脱いだらいいのだろう。 カーテンを開けて、着ぐるみ担当の児嶋さんに声をかける。 「すみません、この全身タイツはどこまで脱いで着たらいいんですか?」 児嶋さんはハッとした顔をして言う。 「汗をかいてしまうので、なるべく中は着ない方がいいと思います」 「ありがとうございます」 “なるほど、遠回しには言っていたが、つまりは裸ということか“ 女性ばかりの職場でスッポンポンになる背徳感を感じながらも裸になり、ラバー製の全身タイツに足を通していく。 渡された時から気になっていた鏡面加工されたように黒光りしている全身タイツにはすでに潤滑剤的なものは塗布されていた。 なので、足が吸い込まれるように入っていく。 “程よい締め付けとピッタリと肌に張り付く感触は癖になりそうだ“ そんな事を考えながらタイツを引き上げると、少し気持ちよくなり半勃ちの俺の股間が何か別のところへと収まった。 よく見てみると、この全身タイツにはペニスケースが付いており、そこへ俺の半勃ちのペニスが収まった。 それを見ながら考える。 これって、ペニスが収まっていないのもみっともない、袋だけが垂れ下がった黒いマネキンのような自分の姿を想像した。 “ダメだ、カッコ悪すぎる“ 結果、俺はペニスケースに自分のものを収めて、股で挟む事にし、着ぐるみの中で誰にも見えないところで元に戻す事にした。 後は順調に着るのを進めていき、社長である由加里の事を考えていた。 “女性スタッフに俺の事を任せて、社長業務に戻ったのだろう“と。 ネットで動画を見た時から俺は由加里に恋をしていたのかも知れない。 “もっと話せば良かったなあ“ そんな事を考えながら、マスクを被り背中のファスナーを上げるとまた少し勃起したペニスを股の間に挟んで更衣室を出た。 更衣室の外ではヤシガニの背中の甲羅が大きく開いて、その周りを三脚にセットされたビデオカメラが複数台スタンバイしていた。 ヤシガニの両脇には児嶋さんと大西さんが俺に着ぐるみを着せるためにスタンバイしている。 「遅くなりました、よろしくお願いします」 黒光りするノッペラボウの俺が挨拶をする。 「よろしくお願いします」 と返ってきた。 そして大西さんからガスマスクを渡される。 それを被りながら思う。 これからあの特殊な発泡するゴムを流し込まれて、着ぐるみの中に固定されるのかと思うとドキドキしてきた。 実際、このラバーの全身タイツに締め付けられているだけでも勃起している。 着ぐるみの中で思いもよらぬ圧迫感だけで逝ってしまうかも知らないと思った。 実際、社長の由加里が恐竜の着ぐるみに閉じ込められている動画を見て、内側の由加里が自分だったらと想像して何度か抜いている。 ガスマスクを装着すると、大西さんがヤシガニの中に既にセットされた厚手のゴムのスーツの穴からガスマスクのホースを通して準備してくれる。 「苦しくないですか?」 大西さんに聞かれて、俺は手でOKサインを作った。 いよいよ、着ぐるみの中へ。 俺にとっては初着ぐるみだ。 ガスマスクが少し曇って視界が良くないが、着ぐるみの中の厚手のゴムのスーツの中には何か見えた気がした。 「このままゆっくり入って下さい」 俺は児嶋さんに誘導されながら着ぐるみの中へ体を沈めていった。 俺はヤシガニの太い脚に足を、大きなハサミに腕を通した。 俺の体のお腹側の表面から熱が伝わってくる。 厚手のゴムのスーツの背中のファスナーが閉められる。 そして開いていたヤシガニの甲羅が閉められ、電動ドライバーでヤシガニの甲羅を閉じているのが分かると一気に体の圧迫感が増した。 依然足と手はぶかぶかのハサミと太い脚の中で自由に動かせる。 「 ……ら…ます………ね」 児嶋さんか大西さんか、声の主は分からないが声は聞こえきた。 その直後、俺の左手、ヤシガニのハサミの中が圧迫され始める。 「うわっ、こんな感じなんだ」 俺は呟いた。 「始めは驚きますよね」 俺のすぐ近くから突然声が聞こえてきた。 「え!」 俺は一人で着ぐるみに入っているとばかり思っていたので、驚きのあまり言葉が出てこない。 「え、気づいてなかったんですか?」 「私、あなたのすぐ下にずっと居ますよ」 その声はこの会社で一番よく聞いた声、由加里の声だった。 「あ、いけない、私、あなたに伝えてませんでしたね、このヤシガニは2人で操演する事を」 「体の小さな私と男性のあなたが一緒に入る事でヤシガニが歩けるか試験してみたかったんです」 そんな会話をしている間にも、俺の手足にはどんどん発泡するゴムは注入されて手足を圧迫していく。 そして体にも発泡ゴムが注入された。 俺はほぼ一方的に説明している由加里の言葉を聞きながら興奮していた。 まさか、あの可愛い由加里と一緒に着ぐるみに入れるなんて、それだけではない今から発泡ゴムにより俺の意志とは関係なく由加里とラバーの全身タイツ越しとはいえより密着できるのだから。 俺は想像しただけで興奮し、ペニスは大きく硬く勃起していた。 その時だった。 ヤシガニの甲羅に発泡ゴムが注入され膨らみ始める。 “ヤバイ!“ 俺は焦った、着ぐるみの中で勃起している変態男だと社長にバレたら即クビになってしまう。 発泡ゴムが膨らみきる前に何とかしなけばならない。 しかし、手足が発泡ゴムで圧迫されていて満足に体を動かせない。 体を捩ろうとした時だった。 発泡ゴムが勢いよく膨張し、俺のペニスは由加里の股の間へと強く押し込まれていく。 『ズブッ、ズブッ、ズブズブ』 着ぐるみの中に入ってから聞いた事のない音とともに俺のペニスは強く締め付けられる。 そして由加里からは「あぁぁぁ…」と可愛く色っぽい声が漏れた。 もう、どうなってしまったかはお分かりだろう。 そのまま、発泡ゴムで圧迫されて俺は体が動かせなくなった。 そして由加里は何も話さなくなった。 俺も何を話していいか分からない。 不慮の事故とはいえ、俺のペニスは今、この会社の社長の由加里の体の中に居る。 そして発泡ゴムで圧迫された体は全く動かす事ができず、俺のペニスは由加里の中へ留まったまま、抜くことができなくなってしまった。 “終わったな、俺“ 心の中でこの仕事を続けられなくなった事を悔やんだ。 しかし、そんな俺に由加里が話しかけてきた。 「ちょっと、動いてもらえる?」 「ハイ!」 最初で最後の仕事だと割り切って、四肢に力を込めてヤシガニを動かす。 着ぐるみも軽量に造られているし、由加里も軽いのでヤシガニを動かせたが、俺が動くたびに俺のペニスが由加里の中で暴れて由加里に快楽の声を上げさせた。 「いい、その調子よ! あぁぁ!」 由加里がヤシガニの動きに対してか、俺のペニスがいいのか判断が難しいが、俺は動き続けた。 結果、由加里がおかしくなってきた。 「いい、その調子、その調子、 うぅ、もっと奥まで突いて、そうそう、あぁぁ、もうダメ、逝っちゃう逝っちゃうぅぅぅぅ」 由加里が絶頂に達し、脱力したので一気に体重が増し、俺は床に吸い付けられるようにして目が覚めた。 気がつくとそこはベッドの上だった。 夢だったのか。 そう、俺は夢を見ていた。 着ぐるみの中で美人社長と交わり、出られなくなる夢。 一人でバタバタしていたのだろう妻が声をかけてくる。 「また、あの夢見てたの?」 「うん!」 俺がそう答えると、由加里は起こされたので不機嫌そうに俺に背を向けるとまた眠ろうとする。 俺はベッドの中で背後から由加里を包み込むように抱きしめる。 「もぉぉぉ」 そう言いながらも、俺が抱きしめた腕を由加里はギュッと俺の腕にしがみつく。 「明日は大事な商談があるの、眠らせてくれないならクビにするわよ」 俺は体を起こして由加里のほっぺににキスをして眠った。 完