「お疲れ様でした!」 多くのスタッフに囲まれる無個性ラバーメイド。 無個性ラバーメイドとして和也とベッドで抱き合う最後のシーンを終えた下條 夏希を演じた私、上條 夏希(かみじょうなつき)は完全にラバーに閉じ込めれていた状態から頭の部分だけ、切り開いてもらい今日久しぶりに顔を出しました。 髪までシャワーを浴びた様にビチョビチョな私はスタッフから花束を受け取りました。 そんな私にカメラを持ったスタッフが近寄って来てインタビューを始めました。 「夏希ちゃん、どうでしたか?今回の撮影は?」 「かなりキツかったですねって、これってメイキング映像で使うんですか?」 「もちろん、使いますよ!」 「今、顔も髪もぐちゃぐちゃだから止めて!メイクさん助けて!」 メイクさんを見ると、メイクさんは笑顔で手を振って返してきますが、その場からは動きません。 その代わりに返事だけ返ってきました。 「夏希ちゃんはそのままでも可愛いから大丈夫よ」 「それに私もお仕事終了だから、メイクをしたり髪を整えたりもうしないわよ!」 「メイクさんのイジワルぅー」 この撮影ですっかり仲良くなったメイクさんに私は適当にあしらわれました。 メイクさんの言葉に私は膨れっ面になると、その顔までスタッフは撮影します。 「もうぉ!撮らないでよ!」 「夏希ちゃんの膨れっ面頂きました!」 「もぉー!ヤダぁー!」 そんなスタッフたちとのやり取りを周りのスタッフたちは微笑みながら眺めていました。 大変だったけど、楽しく撮影を行えて無事に終えられた事は喜ばしい事だったと思いました。 今は楽しそうにしているスタッフや共演者ですが、撮影中はラバーメイドを演じた人もそれを着せたスタッフも大変だったのはいうまでもありません。 それはラバーメイドという特殊なものを扱った映画だったので… 。 「では、今回の撮影がどれだけ大変だったのか、私なりに大変だったと思うシーンばかりのメイキングを纏めてみましたのでどうぞ!」 私は笑顔でカメラに向かって振った。 「これでいいんですか?」 「OK!OK!メイキングが纏まったら、夏希ちゃんナレーションお願いね」 「はーい!」 こうして、映画 無個性 ラバーメイドの撮影は全て終了しました。