目の見えない安子さんはスタッフに手を引かれて移動した。 そして早速、商品紹介が始まった。 3人の前に準備された細長い黒光りした袋を見て、翠ちゃんが口を開いた。 「これはいったい何をするものなのですか?」 翠ちゃんは本当に分からないようで、目を丸くして商品を見ながら司会者に尋ねた。 「そうですよね、これの使い方は分かりませんよね、では今から説明していくのですが、分かりやすいように安藤さんには直に体験してもらおうと思います」 司会者がそう言うとスタッフが現れ、ラバーマネキン人形となった安子さんを座らせると、細長い黒光りする袋へと足から入れていく。 「これはですね、ラバー製のバキュームスリーピングバッグといって、真空パックができる寝袋なんです、ちなみに入口はネックエントリーになっています」 そう言った後、カメラはスリーピングバッグの首元を開いて安子さんを袋に詰める様子を映した。 「この商品にはさらに付属品があります」 司会者はそう言うと、チューブ付きのラバーマスクを取り出すと、それを安子さんに被せた。 袋詰めにされた安子さんのチューブ付きのラバーマスクの上からスリーピングバッグのフードも被せると顔の大半を覆われ、かろうじて飛び出したチューブだけが唯一安子さんが呼吸を必要とする人であることを主張していた。 「確かにピッタリとし過ぎた寝袋だと思いますが、これって真空パックではないですよね」 翠ちゃんがバキュームスリーピングバッグに収まった安子さんを見てそう言った。 「翠ちゃんの仰る通り、ここから真空パックにするんですよ」 司会者がそう言うと、掃除機が準備された。 「翠ちゃん、安藤さんの足裏を見て下さい」 司会者に促されて安子さんの足裏を見る翠ちゃん。 「何かありますよ!」 「そこから空気を吸い出せるようになっているのです、早速やってみて下さい」 翠ちゃんはスタッフが準備した掃除機の吸い口を安子さんの足裏にくっつけると掃除機の電源を入れた。 けたたましい音とともに空気が吸い出され、ピッタリとしていたスリーピングバッグからさらに空気が吸い出されて、中の様子が浮き彫りになった。 スリーピングに入る際、タイトスカートが捲れ上がったのだろう、タイトスカートの捲れ上がってるいる状態のまま浮き彫りとなった。 スリーピングバッグに詰められた時は中で体を動かしていた安子さんだったが、空気を吸い出され真空パックされるとほとんど動けなくなってしまった。 「凄いですねぇ、安藤さんも喜んでいるみたいに見えますね」 真空パックされ僅かに体を揺らす安子さんを見て、翠ちゃんはそう言った。 「実は安藤さんのように真空パックされたい人に今回は特別に購入頂いた方にはもう一枚バキュームスリーピングバッグをお付けします、もちろんラバーマスクも付いてきますよ!」 真空パックされた安子さんは抗議するように僅かに呻き声を上げていたが、聞き入れて貰える筈もなく、一つ買うともう一つ付いてくるというラバーマスクを被せられる。 追加のラバーマスクはチューブを通す穴のみが開いているラバーマスクで、その穴にチューブを通してからバキュームスリーピングバッグのフードの上から被せられた。 もうどう転んでも一人では脱げないし誰かに手伝ってもらっても簡単には脱げなくされている安子さんに追い討ちが掛けられた。 真空パックされた事で水揚げされた魚のような動きしかできない安子さんは簡単に2枚目のバキュームスリーピングバッグにも詰め込まれ、またしても真空パックされるのだった。 安子さんの痕跡は人として必要な呼吸用のチューブだけとなった。 見た目的には完璧にモノでしかなくなっていた。 動けなく床にただ横たわる安子さん。 そんな安子さんにまだ、終わりは訪れなかった。 「次の商品はこちらです」 司会者が取り出したのは安子さんが収まりそうな黒いラバーシートの張られたフレームだった。 早速、商品の紹介が始まる。 「こちらの商品はバキュームベッドと言って、フレームの下側の入口から中に人を入れて真空パックできる商品になっています、あ!安藤さんはすでに真空パックされていますが、そこは目を瞑って下さいね」 そんな司会者の説明に笑って答える翠ちゃん。 「本当ですよ!ほら、安藤さんはすでにスリーピングバッグで真空パックされて動けませんよ、さらに真空パックするんですか?」 「そうですね、ここまで来たら、とことん安藤さんに付き合って頂きましょう、では早速バキュームベッドの使用方法も兼ねて安藤さんに入ってもらいましょう」 もう完全に安子さんの意思とは関係のないところで話が進む。 スリーピングバッグで身動きの取れない安子さんはスタッフの手でバキュームベッドのフレームの下側にあるラバーシートの入口の部分から中へと押し込められている。 全く動けない安子さんを見ていると、別にマネキン人形でもいいような気もするがのだが… 。 あっさりとバキュームベッドに入れられた安子さんの呼吸用のチューブが通されると、足下のラバーシートの入口部分を丸める様にして完全に封をされた。 バキュームベッドには中へスリーピングバッグで真空パックされたまま詰められた安子さんの形がなんとなく見て取れた。 すぐに吸引が始まると棒状の安子さんの姿がラバーシートの上に彫刻のようになって現れた。 「この吸引口は逆止弁になっていて、空気の戻りを防げるようになっているんですよ」 司会者がそう説明する中、相槌を打ちながら翠ちゃんは彫刻のようになった安子さんの体を触っていたが、安子さんは震えるように動く事しかできないようだった。 ラバーを重ね着した上、三重に真空パックされた安子さんは今どんな心情なのだろうか。 どうする事もできずに諦めて身を任せる事しかできない。 気持ちいいのだろうか? それとも苦痛に満ちているのだろうか? その辺りは本人にしか分からない。 安子さんがせめて、こんな状況でも快楽に満たされるド変態であれば、救われるのにと思うのだった。 つづく