休日出勤が続いて久々の休み。 起きてきた俺に妻が声を掛けてくる。 「おはよう!あなた」 「おはよう、優子!今日は何か予定あった?」 「今日も明日も予定ないけど、どうする?」 「うーん、久々にアレやる?」 「うん、やるやる、着替えてくるね」 そう言うと優子は笑顔で自室へと走って行った。 アレとは俺たち夫婦の隠れた楽しみ。 他人には決して理解できない楽しみ。 それは着ぐるみフェチ、しかも着ぐるみの中には全身ラバースーツを着て、到底人には見えない姿になってから着ぐるみに入る。 そして、妻の優子を調教、飼育を行うのだ。 俺はそんな着ぐるみに喜んで入る優子の事が大好きだ。 他人からすれば、それのどこがいいのかと言われてしまうかも知れないが、俺にとっては理想を超越した存在なのだ。 そんな着ぐるみフェチの俺だが、そのフェチを誰にも告白できず一人悶々として日々を過ごしていた時もあった。 着ぐるみフェチに加え、ラバーフェチでもある俺はその事を1ミリも打ち明ける事なく結婚した。 結婚後の夫婦生活は至って順調。 夜の営みもそれなりにあったが、やはり結婚して一緒に暮らし始めると回数は減っていった。 そんな俺には趣味がある。 それは小説を書くこと。 人には打ち明けられないフェチを小説の中へ投影して自己満足していた。 そんな俺の自己満足の小説を読んで評価してくれる人がいて、コメントをくれる人までいる事に喜びを覚えていた。 そんな時、投稿サイトを通じてメッセージが届いた。 話していて、まず違和感を感じた事、それはこの人女性?ということ。 俺のマニアックでフェチな話に共感してくれるのは男性しかいないと思っていたから。 だが、それは俺の凝り固まった考えに過ぎなかった。 その女性と知り合ってメッセージを交わしていくうちに、お互いのフェチな部分に多くの共通点があり、共感できる事が多くすぐに意気投合した。 毎晩、メッセージのやり取りをし、それは次第に朝となく昼となく時間があればメッセージのやり取りをするようになった。 彼女のメッセージはいつも俺を興奮させ、また俺も彼女に喜びを与える事ができているようで嬉しかった。 メッセージのやり取りは決まって夕食もお風呂も終えた後から始まり深夜まで続いた。 お互い結婚しており、互いの家庭を大事にするという約束をしていたので、それだけはしっかりと守ってやり取りをした。 毎日が楽しくて仕方なく、メッセージの相手の女性のことをいろいろ想像しながらやり取りを続けていた。 そんなある日の事、俺がリビングでメッセージのやり取りを開始すると、妻がスマホを確認した後、言った。 「私、先に寝るね、おやすみ」 「おやすみ」 最近、すっかり夫婦の会話もなくなったなぁと思ったが、俺には心の中だけの彼女がいる。 そして、いつものようにメッセージのやり取りを開始した。 楽しい時間を過ごし、もう寝ようと寝室へ向かうと彼女から夫が来たから、また明日、おやすみのメッセージ。 おやすみとメッセージを返して俺は妻が寝ているベッドへと潜り込んだ。 疲れていたこともあり、すぐに眠りについた。 夜中、尿意を催し目覚めた。 真っ暗なはずの部屋に光が少しあった、妻のスマホが光っていた。 気にも留めずにトイレへ、戻ってくると妻のスマホから明かりは消えていた。 翌朝、彼女からのメッセージを確認してすると、夜中にメッセージが入っていた。 もちろん、フェチのお話。 だが、その時間は深夜3時過ぎ、それだけならなんとも思わなかっただろう。 俺がトイレに立ったのが深夜3時半前。 “まさかね!” その時はその程度にしか思っていなかった。 翌晩も俺がメッセージを送ると、少しして妻がスマホをチラッと見ると、昨日と同じように言う。 「私、先に寝るね、おやすみ」 「おやすみ」 そう言って寝室へと向かう妻はどこか嬉しそうにスマホを見ながら小走りで行ってしまった。 いつものように楽しくメッセージのやり取りをしている時、ふと明日の弁当が要らないことを妻に伝えるのを忘れていた。 メッセージのやり取りの途中だったため、LINEで妻に明日の弁当不要の件を送った。 そして、妻からすぐにLINEが返ってきた。 だが、そこには弁当については一切触れられておらず、ラバースーツを着て着ぐるみに詰め込まれたいという内容が記されていた。 俺は目を疑った。 彼女とのメッセージのやり取りの内容の返事に相当するものが、妻のLINEで送られてきたのだから。 そのLINEのメッセージを見て固まっていると寝室の方で音がした。 すぐに走ってきた妻は真っ青な顔をしている。 「あなた、違うの今のLINE、ネットの文章をコピペして誤って送ってしまったの!」 必死に弁解する妻。 俺はゆっくりと立ち上がると、妻の下へ。 そして、ギュッと抱きしめた。 「うん、もういいよ、すべて分かったからAOI(あおい)さん」 妻は驚いた様子で俺の顔を見た。 「え?違った?」 「な、な、なんで知ってるの?」 目を白黒させて俺の顔を見る妻に、俺はメッセージのやり取りをしていたスマホの画面を見せた。 「うそ、あなただったの?」 俺は何も言わずに頷いた。 その後は夫婦生活とお互い元気な時はフェチを楽しんでいる。 リビングに妻がやって来た。 全身黒光りするラバーマネキンのような姿となって。 「ご主人様、よろしくお願いします」 そう言って俺に頭を下げるラバーマネキンのコンドームのようになった口にボールギャグを取り付けて、ガスマスクを被せた。 そして、手を引いてリビングに準備してあったリアル過ぎるカメレオンの着ぐるみの口を大きく開いて、ラバーマネキンを足から着ぐるみの中へと入れていく。 ラバーマネキンの足をカメレオンの着ぐるみの後ろ脚に外側から入れるのを手伝う。 腕も同様にしてカメレオンの前脚へと入れるのを手伝うと、カメレオンの着ぐるみに収まった手足は抜けなくなる。 なぜなら、ラバーマネキンの手首と足首をカメレオンの着ぐるみに固定する枷のようなものを俺が外側から取り付けたから。 ラバーマネキンのガスマスクから伸びるホースをカメレオンの口近くに固定した後で、カメレオンの口にあるファスナーを閉めていくと、リアル過ぎるカメレオンの完成となる。 いや、まだ一つやり残していた。 このリアル過ぎるカメレオンには肛門があり、俺はその肛門へ手を突っ込むとその奥にあるラバーマネキンの股にある穴へと複数のピンクローターを捩じ込んだ。 こうして、リアル過ぎるカメレオンの完成となる。 カメレオンの動きはピンクローターのオンオフで指示を行う、いわばコントローラのようなものだ。 ピンクローターをオンにすると、「あぁぁぁん!」と声が漏れた。 「カメレオンは喋らないぞ!」 そう言ってカメレオンを軽く叩くと声は出さなくなった。 ピンクローターをオンにすると歩き出し、オフにするとカメレオンは歩みを止める。 歩みを止めた際はカメレオンの体は大きく上下に揺れている。 カメレオンが止まっている姿は面白くないので、俺はすぐにピンクローターをオンにするとカメレオンは歩き出した。 しかし、連続して歩かせ続けると、カメレオンは決まって体を小刻みに揺らし始める。 そして、大きく体を揺らした後、後脚は膝をついて動かなくなってしまう。 そんな時はピンクローターのオンオフを何度も繰り返すと、体をピクンピクンと揺らした後、前脚でも立てなくなり、ついには床に張り付いたようになってしまう。 そうなると、カメレオンを仰向けにし前脚と後脚をロープで縛り上げる。 そうしてからベランダへと放り出す。 もちろん、ピンクローターはオンにして。 そして、ベランダで体を震わせて何度も大きく体を揺らしては動かなくなるのを繰り返す。 これは妻、優子の発案。 着ぐるみに入り手足の自由を奪われた上、ベランダという他人からも見られる状況で、気持ちよくなりながらも必死に声を出さないようにする背徳感がなんとも言えないらしい。 手足を縛られ、仰向けにされたリアル過ぎるカメレオンを見ながら俺は室内で勃起した自分のペニスを握っていた。 1時間の放置後、カメレオンとしてベランダ放置を乗り切った妻の優子を褒めて、着ぐるみから出すとラバーセックスが待っている。 俺はいそいそとラバースーツに着替え準備を始めるのだった。 メッセージのやり取りはどうなったかって。 メッセージのやり取りはなくなり、今は直接、面と向かって思いを伝え合っている。 おしまい