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7.おとこの娘 【後始末編】

小太り中年男がいつの間にか退室した後も取り残された僕とリホちゃんは強烈な異臭混じりの空気を吸い続けた。 しばらくすると、清掃員が2人ほど入って来て声を上げた。 「うわっ、臭っ!」 「何これ、オシッコ?」 「マジかぁ!」 それはそうだろ、ピンクのジャイアントバルーンに閉じ込められた僕とリホちゃんの周りに黄色い水溜りができている事は容易に想像ができた。 「これは酷いなぁ!」 「中の人の呼吸用のチューブを塞がないようにシャワー室へ運ぶぞ!」 一つに纏められた僕とリホちゃんの体は持ち上がりシャワー室へ運ばれ、そこで簡単に洗浄されたのだが… 、ここで問題発生。 僕は真空パックしているのはジャイアントバルーンと思っていたのだが、どうやらピンクのラバー製の袋であり簡単には破れない上、あの小太り中年男はこのラバー製の袋の口をライターを使って溶かしてくっつけてしまっていたようだった。 「おい!これどうするよ!」 「ラバーが溶けて簡単には出してやれないぞ」 困り果てたような清掃員たちの会話が続く中、僕とリホちゃんは解放してもらうのを待つ他なかった。 結局、ラバー製の袋はカッターで切り裂いて出してもらい、その後ラップも毟り取ってもらい、ベルトも外してもらった僕とリホちゃんは離れる事ができた。 ようやく満足に動けるようになったのだが、長時間の拘束で手足が痺れてすぐには動けなかった。 おまけに喉の奥までペニスを突っ込まれていたので話すこともできなくなっていた。 動けないので僕もリホちゃんも部屋にあったソファーに並んで座らせてもらい、清掃作業を眺める。 ゴミだけならまだしも小太り中年男のオシッコまで清掃員は片付けていた。 消毒をした後、清掃員たちはようやく本来の清掃業務を始めた。 その様子をソファーに座り見ているとリホちゃんが僕の手を握ってきた。 大変だった小太り中年男の接客を知っているのは僕とリホちゃんだけ。 僕はリホちゃん手をギュッと握り返した。 僕はリホちゃんの本当の顔は知らないが、顔を見合わせているとおとこの娘同士の友情が芽生えた気がした。 部屋の掃除が終わる頃には手足の痺れも治り、動けるようになったので清掃員たちに会釈をして控え室へと引き上げた。 控え室に戻るとスタッフが声を掛けてきた。 「今日は2人とも頑張ったからもう上がっていいよ!」 そう言われたが僕はラバーセーラー服もドールスーツも上手く脱げるか分からず躊躇していると、リホちゃんが手伝ってくれた。 着替えを済ませた僕がリホちゃんに声を掛けた。 「手伝ってもらったから脱ぐの手伝うよ」 だが、リホちゃんはホワイトボードに[一人で大丈夫]とだけ書いて、僕の背中を押してバイバイと手を振った。 僕は促されるまま、控え室を後にした。 正直、苦難を乗り越え、友情が芽生えたと思っていたので一目でいいからリホちゃんの本当の顔を見てみたかった。 従業員出入口で今日のバイト代を貰った僕は店を離れた。 凄い世界を体験したのが、今でも信じられない。 ただ苦しいだけでなかったのはきっと1人ではなくリホちゃんがいたからだと思う。 だが、小太り中年男には嫌悪感しかない。 嫌なことは忘れて帰ろうと思ったのだが、やたらとお腹が空いていたので近くのファストフード店へ入った。 つづく

7.おとこの娘   【後始末編】

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