さて、今回の記事はトーンワークに関する覚書をしたかったためその備忘録として記録します。自己満記事です。ツイッターに投稿するのはちょっとなぁ・・・って思った結果FANBOXが犠牲になっただけなので。興味ない方はスルーして頂ければ。
漫画を描いてる・描きたいって人は、これを参考にしてもしなくても、どっちにしても糧になると思うので話半分で見てもらえれば!
■リストアップ
まずは遊び描きで比較です。
メリア様は銀髪なのでトーン無し表現ですが、格ゲーの2Pカラーみたいな感じで黒髪(ベタ)・薄色(トーン)・濃色(グラデトーン)でパターンを用意しました。
服装も全体の色味に合わせてパターンを変えてみてます。
はい。どのメリア様も可愛い。
いや、それが言いたいのではなくてですね。原稿を描いた時の反省点として『どう見えるか』のリストアップ化が必要だと思いました。
フルカラーイラストの場合、好きな色を使って好きに表現できるかつ、後から調整、変更も容易な部類ではあるのでリストアップという工程は必要ないかと思います。描きながら全体を見て調整すればいいですし。
ただ、漫画となるとそうはいきません。連載漫画だと数年にかけて、単話読み切りだとしても20P~40P程同じキャラを描き続けることになります。後から『やっぱ変えよう』となってしまうと、全ページ手を入れ直す羽目になるわけです。いや、よほど締め切りに余裕がないと変えないです。
■表現色
それと、フルカラーとの相違点として『表現色の限界』があります。
カラーの表現については多種多様、描く人や世界の数だけ色の再現があるといっても過言ではありませんが、漫画はグレー色のみです。漫画での専門用語で言えば濃度0%~100%の間しかありません。
(線数でも表現色を増やすことも可能ですが、デジタル漫画では線数は中々メジャーな概念ではなく、だいたい60線数で統一されるので今回は捨て置きます。)
では単純な色の数だけ言えば101通りかと言えばそうともいきません。
漫画は紙として印刷される際、濃度1%~99%はトーンとして出力されます。トーンの濃さでグレー色を表現しますが、紙媒体で印刷する場合「トーンが潰れる」という事態が起きます。濃すぎたり薄すぎたりすると思った色に印刷されません。
有名な週刊少年誌は、雑誌の価格を下げるため紙の材質をかなり荒くしています。手元にある人は単行本と見比べるとわかりやすいです。
そのため少年誌では、濃度50%以上は潰れて真っ黒になるといわれています。はい、表現色が101から51に減りました。
月刊誌や成人向け雑誌は材質がかなりレベルアップするのでこれぐらいひどくはありませんが、それでも濃度80%以降は潰れると言われています。
オーバーキルするなら、トーンを作る際は10%(たまに5%)単位の濃度で色を作ります。細かく色設定してもトーン化すると大して違いが出ないので、色の細分化をしても自己満にしかなりません。
グラデーションやぼかしを使わない限りはキリのいい数字の色になるということで、さらに色の選択の幅が狭まります。
■濃度≠色
なので、うまい作家さんは「濃度=色」という風に捉えません。
ここは黒いから黒色。濃いから70%みたいな色の決め方をしないということです。
「家庭教師ヒットマンREBORN!!」では、茶髪の沢田綱吉がトーン無し、白銀髪の獄寺隼人がトーン有りと、カラーと比較すると髪の色が逆転して見えます。
ただ、沢田綱吉は頭に炎を灯す特殊能力を持っています。炎と髪がトーンによって潰れてしまわないようにトーンをあえて与えず、獄寺は主人公の沢田と差別化させるためトーンを与えたと考えれば納得のいく采配になります。
・・・まあ、炎にトーンを使うようになったのは15巻程進んでからなので、おそらく結果論かもしれないですけど。
話が若干逸れましたが、トーンは「固有色」ではなく「全体のバランス」を考えるべきという話です。
今回描いた原稿についてはまだ未発表なのでここで申し上げるわけにはいかないですが(というより、これから発表する原稿で『ここ失敗しました!』って喧伝するのもおかしな話ですので)、トーンワークでかなり失敗したと反省しました。
キャラクターデザイン案の時点でキャラクターにフルカラーで色をつけ、その色を元にトーンの濃度を選んでしまったのでキャラクターの色のバランスがおかしくなったと後になって思います。
この失敗を避けるためには、作品数を積み重るしかないかと。
とはいえ作画作業に移る前に視覚化しておけば、少しは完成品のイメージを具現化する手助けになってくれると思い、上のイラストを作ってみました。
例えば黒髪ですが、顔周りの輪郭を見せる為に襟足付近の色をあえて抜くといったり、実際グラデカラーではないが「明るい印象」と「濃い髪の色」の表現を両立させるためにグラデーションで髪を塗るなど。
まだまだリストは作れるので、また時間を見つけて増やしていこうかなと。
■作家と好みのトーン
ここからは僕の趣味嗜好の話。
作家さんはこのおおよそ0(白)~80%+100%(黒)の色を駆使して漫画に色を付けるわけですが、絵柄によって使うトーンの量、色味がかなり偏ります。
僕がよく見る作家さんは、グラデーションを除いて50%以上のトーンは基本的に使いません。
恐らく、長らく読んできた少年誌に影響されているんでしょうね。そういった絵柄に自然と惹かれてしまいます。
ただ、今まで色トーンとして50%を多用し、その上から乗算で影トーンを塗っていたので改めて意識してない部分に目を向けることにします。
■影トーンによる変化の数値化
メリア様の髪の色を濃度0~50%リストアップし、その上に影トーン15%を乗算で入れている比較画像を用意しました。
あと、影トーンでよく使う+15%+20%+30%でどれだけ濃度が変化するかをスポイトで拾って視覚化しました。
この画像を見てどう感じるかはその人の感性によると思います。
なので改めて前置きしますが、これは僕の目指す絵柄と比較した場合の話。
こう比較してみると濃度50%が意外と濃い。
特に髪にはハイライトを入れるので、白色との差異がくっきり出てしまいます。
多分ここまで濃度を濃くするなら、ハイライトもそれにあわせて濃度調整しないと滑らかさが出ませんね。エロ漫画でこれはいただけない。
濃度20%が、周りの影色と調和し、乗算で影色を重ねてもハイライトが浮かない理想値かなと。
(先月描いたイオリミニ漫画がかなりいい配色で描けた印象があるのですが、おそらくトーン10%に濃いめの影トーンで描いていたから20~30%ぐらいの濃さが割を占めていたのかな?)
なので20%を中心に配色する必要がありますね。濃度50%はアクセントカラーや黒ベタのツヤカラーとしての運用を心掛けたい。
■まとめ
長々と書き連ねましたが、次に原稿を描く時に目を通せるように備忘録として原稿を描いた直後の自分の心境を記録しました。
コロナワクチン打ってあまり作業に乗り気じゃない今が書き時だなと。実際4時間ぐらいかかった。割に合っているのか・・・?
これが本当に自己満にならないよう、今後の糧にできたらいいなと数か月先の自分に託します。天才になれない以上、反省と復習を繰り返すしかないのでこれも継続してください。数か月先の原稿が終わった直後の俺よ。
■おまけ
えっちな表現におけるトーンワークを考え直してみました。
まず乳首。
今までは最大濃度30%で表現してましたが、少し主張が薄いかなと思ったりしてました。
手や口、触手など、他のオブジェクトにさえぎられることでトーンが被ってる印象。
ただ今まで他の色が濃過ぎたと感じているので、周りの色を薄くすることで相対的に乳首の色は現状維持で十分目を引く色になる可能性もあります。
こんな感じで周りとの色のバランスなんですよね。
次にイチモツ。
彼は肌や口や接合部や色んな部位に密接します。そのうえ(僕の中では)エロ漫画における主人公でもありますので、濃いめにして主張を強くしていきたいですが、トーンを抑えたいのも事実。
白色にしろ黒色にしろ、海苔モザイクによるコントラストである程度強調はされるので、薄めてもいい塩梅でバランスがとれるんじゃないかと最近感じています。
正直濃度30%に抑えるおてぃんてぃんも好きです。書き込み部分も多いので色を付けなくても主張を強くできそうというか。
ただおてぃんてぃんを取り囲むどの環境でも一番星の輝きを放たないといけないので、周りのトーンを薄くする必要も。要研究ですね。
最後に女性の花園。
ここは綺麗なピンクを放っていた方が世の男性は喜びますよね。ただ色が薄すぎると影トーンに潰れてしまうというのも一つの性。乳首みたいに主張を強くすると、イチモツが負けてしまったり加齢っぽく見えたり、中々最適解が見つからないです。
ここら辺に関してはいい答えが出なかったのですが、「この頃この色を使っていてこの印象があった」というリストアップは、今後の比較に役に立つと信じて次に繋げよう。
和里
2022-03-21 14:18:16 +0000 UTCへたれん
2022-01-18 05:44:07 +0000 UTC和里
2022-01-17 06:49:59 +0000 UTC