SamuZai
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行列WARS

さて、どうしたものだろう。 今をときめく女子大学生、カナちゃんこと松高加奈は今、とても現実とは思えない出来事に巻き込まれている。 『ようこそ行列WARSへ!!あなたはここで決められたステージをクリアする必要があります!!』 怪しい日本語で綴られた命令文を示すスマホと、目の前にある行列。 それもただの行列じゃない。花火大会の帰りっぽい、着物を着た女の人たちがコンビニに形作る行列。 コンビニの一角、トイレの前に並ぶ行列。 そしてその並ぶ人たちの頭上に見える、何かを示す数字。多い人もいれば少ない人もいて…… よく見ると私の頭上にもあるそれは、果たして何を表しているのだろうか。 さてさて、ここまでの出来事をまとめただけだと人の頭の上に謎の数字があること以外は至って普通だと言って差し支えないと思うけれど、本当におかしいのはここからで…… これが行列である以上、時間が経てば順番が進んで行くのが普通だ。けれどこの行列はどれだけ待っても進むことはなく。 ならどうやってこの行列を消すのか?というとそこで私の出番がやってくる。          5          12          8          24 鍵 カナ(6)     今この行列に並んでいるのは四人。そのうち一番数値が低い人に話しかけると……          12          8          24 鍵 カナ(11)  その人が消滅し、その人の数値が私に加算された。 いきなり人が消えるという時点でこれが現実でないことは明らかだけれど、それよりも大事なことがある。 今私が巻き込まれているこれは、よくよくスマホゲーの広告で見たことがあるクs……こほん、あまりやってみたいとは思わないようなゲームのそれだということ。 あれは魔物を殺してその戦闘力を吸い取っていたけど……恐らくこの場合に、トイレの行列という場合におけるこの数値の役割は、きっと恐らくそういうものなのだということ。 私が並んでいる人を消し去るということは、そういうことなのだ。 スマホにある怪しい日本語での命令文に記された「ステージをクリア」というのはつまり私がこの行列に並んでいる人全員の尿意を吸い取って、無事にそれをトイレで済ませるということなのだ。 そういうことなら、負けるわけにはいかない。 伊達や酔狂で大学生になってからこっち、親友と我慢に勤しんできたわけじゃないってことを教えてやる! 【ステージ1 花火大会会場付近のコンビニ行列 敵ユニット4人】 さて、ステージ1は一番最初だけあってそんなには難しくない。シンプルに数字が低い人から攻略してけばいいから、本当に何も考えることはないんだけど…… しかし気になるのはこの数字のほう。たぶん、というか十中八九この数字は尿意を表すものだ。けれどこの数字、どこからどう見たって少なすぎる。 普通に数字にミリリットルをかけたとしたら、全員の尿意を吸い取ったって一回分にもなりはしない。コップ一杯にだって届くか怪しい。 ならこの数字1につき、実際のおしっこはどれくらい増えるのだろう? 今の私が11で、仮に11ミリリットルなら少なすぎ、仮に11リットルなら多すぎる。さてさて…… まあそのへんの疑問は、もうちょっと溜まってきたら明らかになる!……はず。とりあえずいってみよう。 12の人も24の人も、今の私の11で勝てる相手じゃない。必然的に狙うべき相手は、私の数字11よりも下の人。8の人だ。 そして8の人を消したら(ひどい話だけど……)次は12、最後に24と行くのがまあ一般的な攻略法だろう。 というわけで8、12と話しかけ、私の数値が31にもなるとそろそろ身体にも変化が現れてきて。 「……ん、そろそろ来た……かな」 ぶるりと身体を震わせる、ちょっぴり切ない感覚。何度となく味わってきたあの感覚。 下腹部あたりをきゅんと疼かせる、タンクに水が溜まる感触が襲う。 頭の数字が31で、普通ならトイレに行く程度の尿意。具体的な数値はわからないけど、やっぱりこの数値かけるmlではなさそうだ。 あるいはまあ、パーセントだったりもするのかな?わからないけど…… ともかくそれなりに溜まってきた尿意を抱えて、トイレの鍵を持っているらしい先頭の人に話しかける。この人の数値は24、今の私なら当然勝てる相手だ。 ぽんと肩を叩くなりすっと消滅する相手の人(?)その人の抱える24相当の尿意が私の中に入り込んできて…… 「んんっ……」 やっぱり来た。今までで一番大きなぞくぞく。 お腹の中にたぷんと注がれるような感触がすると同時、トイレのドアが開け放たれて…… それは紛れもなくステージクリアのご褒美だった。 「使って……いいんだよね?」 とりあえず聞いてはみても、当然返事はなく。だったら勝手に使わせてもらおう。 コンビニトイレによくある、至って普通の洋式便器。ホットパンツと下着を脱いで、いざ……! ぷしゅいいいいいいいぃぃぃーーーーー 「ふう……」 ああ、解放感。お腹の張り具合からして、多分普通の人なら限界レベルだったとは思うけど……残念ながら私は普通じゃないのだ。 普段から我慢慣れしている私は、膀胱だけなら貴婦人なんだから。 ……この「膀胱だけなら」っていうのが、なんとも切ないところだけど。 なんにしてもトイレに入って用を足した以上、これでステージクリアのはず。出すもの出したし、あとは身支度を整えて…… よし、これで終わり!帰って寝よう! 『ステージ1をクリアおめでとうございます!次のステージもがんばって!』 「まあ当然そーなるよねー……」 うん、わかってたよ。わかってましたとも、ええ。 ステージを終えて解放……なんてことは当然なくて、トイレから出るなり目の前には次の行列がずらり。 さっきまで入ってたトイレはいつの間にか消滅していて、嫌でもこのステージをクリアしないといけないみたいだ。 次の行列に並ぶのは6人。さっきよりも人の数が増えたこの「仕事終わりのオフィス女子トイレ」に私は挑む。 【ステージ2 仕事終わりのオフィス女子トイレ行列 敵ユニット 6人】          7          13         (6)          55 鍵          20          8 カナ(5) さて、どう攻略しようか。 ぱっと見た感じ、普通に私が勝てる相手は一人もいない。詰んだと言ってもいい状況だと思うけど…… でもよく見てみると一人、なんだか変な人がいるように見える。行列に並んでいる一人なのは間違いないけど、この人だけなんか私の方をじっと見てくる。 手になんか謎のコップ持ってるし、それを私の方にぐっと押し出してくるし。明らかにこの人だけなんかおかしい。 まあ他の人たちがあまりにも人間味なさすぎるっていう話でもあるんだけど、なにこれ仲間?ってこと? 普通にやっても勝てなさそうだし、頼ってみる……?いやでも怪しいしなあ…… ……そういえば、失敗したらどうなるんだろう?ゲームだったら普通に殺されて終わりだけど、この場合は? ちょっと興味あるし、確かめてみようか。さすがに死にはしないと思うし、元のゲームでも死んだあとすぐ生き返ってるしね。 とりあえず私の11倍強いボス敵、55のもう漏らしそうなOLのおねえさんに話しかけてみようか。 「おねえさーn」 パァンッッッ!!!! 「……へ????????????」 その時、信じられないことが起きた。話しかけた瞬間、風船が割れたみたいな音と衝撃がして…… 次の瞬間、私の上半身は下着だけになっていた。 「……っっ!!!?ちょっ……!!」 さすがに、さすがに、これは恥ずかしい。いくらなんでも家でもない外でこの格好は…… かっと顔が熱くなるのを押し隠して、なんとか冷静に物を考えよう。要するにこれが、死ぬこと以外でのミスに対するペナルティなんだ。 つまりそう……失敗する度、私の服が無くなってくっていう。たぶんそういうこと。 興味本位でやるべきじゃなかったと後悔してる。ゲームではおっさんがぶち殺されて次の瞬間には何事もなく復活してたんで、そこまで酷いことにはならないと油断してた。 もう絶対にミスはしないと誓いつつ、この状況を打開してくれそうな水を持った6のおねえさんに話しかける。すると…… そのおねえさんは私にコップの水を手渡してきて、親指を立てた後に消滅していった。いい笑顔だなあ…… なんだかよくはわからないけど、たぶんこれは元のゲームで言う武器みたいなものなんだろう。敵と戦って倒したりする必要なく、数値を増やせるっていう…… これで私の数値は11になった。あとは7、8、13、22、55の順に攻略していくだけだ。 55以外の人を順番通りに攻略し、私の数値は61になった。これで55の人にも勝てる。……わけなんだけど…… 「……これ、ちょっときつい……かな……」 数値に比例して跳ね上がる尿意。お腹が急速に重くなり、圧迫されるような感覚が襲う。 今はまだ大丈夫なレベルだけど、次の相手は55。これを倒してしまうと、私の尿意は100を超えてしまう。 今の倍近くもなると、さすがに我慢できるか怪しい。呼吸を整えて、万全の態勢で挑まないと…… すー、はー、すー、はー。今ならいけるっていうタイミングを見極めて。 「よし、行こう!」 どうせ話しかけなくちゃいけないんだ。勇気を出していってみよう。 そうやって話しかけると、お腹が急にぱんぱんに膨れ上がって…… 「んぐうううぅっ!?」 覚悟はしていたけど、これはなかなかキツい。前に電車の中に閉じ込められた時を思い出すなあ……あの時はもっとヤバかったけど…… もしあの時の経験がなかったら多分この尿意には耐えられなかったと思う。それくらいの尿意が私にのしかかると同時、閉ざされていた女子トイレの扉が開かれた。 さすがにちょっと気持ちが焦って乱暴にドアを閉め、ささっとホットパンツと下着を一緒に降ろして…… っっじゅぅいいいいいいいぃいいぃいーーーーーー!! 「はふ……」 さっきとは比較にならない勢いで絞り出されるおしっこ。盛大な音を出してしまっているそれは、もしかしたら外にも聞こえてしまっているかもしれない。 そういえば音消しをしてなかったなと思いつつ、それはそれで興奮するのも確かで…… ぞくぞくするものを感じながら、私は今回もステージをクリアするのだった。 【ステージ3 初詣の神社トイレ大行列 敵ユニット 10人】         10         28         7         4         11         76 鍵         -60         15         22         56         42 カナ(5) 「……え、いやいやいやちょっと待ってよ。こんなん無理じゃん、多すぎじゃん」 次に私が放り込まれたのは、初詣っぽい神社のおトイレ。 よくあるシチュエーションといっていいそれは、神社という立地の都合で少ないトイレと、一日限定ですごく集まる人というトイレが混みあう定番シチュだ。 さらには冬という寒い季節も重なって、おしがまを語る上では欠かせない王道と言える。それだけにこのステージが難しいことは間違いなくって…… 敵が10人もいるうえ、一人ひとりの数値も大きい。さっきですらそれなりだったのに、今回はどう見積もってもその倍以上。戦闘力の合計に至っては3倍を軽く超えてる。 いくらなんでも、これはちょっと厳しい。 ……と思ったけど、よく見るとまた例の変な人がいる…… すっげえいい笑顔で、コンビニのビニール袋突き出してきてる。見た目はロングヘアのきれいな人なのに、仕草が完全にアメリカン。「Hey Girl!!ボクが君をHelp You!!!!」って言葉にしないで言ってるみたい。つーか親指立てんな。 上の数字を見ると、マイナスってなってる。どういうことだろう? 普通に考えるならこっちの戦闘力を下げてくるタイプの敵ってことになるけど、今回で言うところの戦闘力ってつまり…… ……ああ、それでビニール袋持ってるのか。なっとく。 どうもこの大和撫子アメリカンお姉さんは取っておいた方がよさそうだ。 まあとりあえず行ってみよう。まずは4から順に7、10、11、15、22、28……低い相手から順に行こう。そうじゃないと服が消し飛ぶ。次やらかしたら上下下着姿でうろつく変態だ。それはさすがに…… 「しっかしこの人たち、人間味はないけどちゃんと人間なんだよねえ……どういうアレなんだろ。すっごく人間そっくりなマネキン?みたいな……」 「んぐっ……今が28の人を消したとこだけど、正直ちょっとヤバいな……93かあ……」 93相当の尿意。それが正確にどのくらいかはわからないけど、感覚的にはだいたいリットル級の我慢をした時に近い。 正直に言うなら、これ以上我慢するのはちょっと怖い。それこそこれから相手する数値がものすごく大きいのなら猶更…… でも今ここでアメリカンお姉さんを頼るとマズい。せめて42の人くらいまでは自力で我慢しないと…… 呼吸を整えて……行ってみよう! ああ、肩を叩いてしまった。来る。間もなく、尿意が……!? 「ぐううううぅっ!?」 ずしん、膀胱が一瞬で張り詰めたのがわかる。家とかでユキと一緒に、限界ギリギリまで我慢した時のあの感覚が今、私のお腹を襲っている。 ダメだもう、ホントに出る。今すぐお姉さんに助けを求めないと……! 「お、おねえさん、たすけ……!あ」 (b)グッ た、助かった!これで、出せ……ああぁ……! ぶしゅうっ、しぃううううううぅうぅううううーーーーーー!!!!!じゃばじゃばばばばば……! 「ふあああぁ……!」 やば、す……っごい出るう…… だいたいこれ、前に14時間我慢した時と、おんなじくらいかな……?あそこびりびりして、きもちいい…… ばしゃんっ!!びぢゃぢゃぢゃぢゃぢゃ!!!! ……え!!?うそうそうそっ、溢れっ……!!やばあ…… と、止めな……いと……!! 「んぎぃっ!!いぎぃうううう……!」 ぶじゅじゅじゅっ!!じゅじゅぅっ、じゅじゅ…… ゆ、ゆだん……したぁ……なんとか、止まった…… うえぇ、手がおしっこまみれ……さすがの私もこれは…… と、とりあえず割とすっきりしたし、攻略に戻ろうか……? さて、今残っているのは56と76だ。そして今の私の戦力は、さっき60出しちゃったので元が135から減り、75だ。 76の人には惜しくも届かない。先に56の人からなんとかしないといけないけど…… 問題はここからだ。さっきあれだけ出したとは言っても、それでもまだ半分以上おしっこは残ってる。その上でこれから、最強クラスのボス2連チャンに挑まないといけない。 ……勝てるかなあ…… もう、アレだ。恥ずかしがってる場合じゃない。この人たちはほとんどマネキンみたいなものだし、気にしたら負けだ。 ……前を、押さえよう。56の人を倒したら、その時の状態なんか度外視で。 あんまりやりたくはないけど、そんなことを言ってる場合じゃない。全力で押さえつけて、ぱっぱとクリアするんだ。 56の人に声をかけた後すぐ、尿意を感じる前にもう一人に声をかけて倒す。速攻で決める。 「すいませーん!」 ……よし行った!!次は尿意が来る前に、76w 「うぐううぅっ!!?」 思ったよりずっと早く来てしまった。ずしんとお腹を重くする、圧倒的な尿意。 身体中から脂汗がふき出して、頭の中がおしっこでいっぱいになる。だけどまだ、出すわけにはいかない。 ぶるぶる震える身体を無理矢理動かして、76の人のところに行こう。まだ私に、少しでも理性が残っているうちに。 パシュゥゥゥ…… 肩を叩くとすぐ、光になって消えていく76の人。そしてその光が私のもとへ飛んできて…… その直後、過去最大の尿意が襲い掛かってきた。 「うぎゅうううぅぅっっっ!!?」 もう、ダメだ。 「ウああああああぁぁああぁっっっ!!!!!はやくっっ!!!はやくねえ、クリアしたじゃんっっ!!!!はやく開けっ……!オシッコ出るゥゥゥ!!!!」 がちゃがちゃがちゃんっっ!! 「ああっ、か、かぎっ!!?かぎぃっ!!!!」 ぶじゅうううぅっ、ぶじゅ、びじゅびじゅびじゅうぅ!! かちゃかちゃ、かちゃ、かちゃかちゃかちゃっ……! 「ああ、開かなっ……!!!もっ、漏れぇ……!!」 かちゃり 「……!?あっ開い……!!オシッコぉぉぉぉっ!!!!」 ぶじゅじゅじゅううぅっっ!!!びじゅじゅじゅびじぃぃっ!!!! 「ああ、あっ、うあ……!はっ、はやく、ベルトぉ……!!」 かちゃかちゃかちゃっ、だんだんだんだんっ!! ぶじゅおぉおぉおおぉっ、ぶじゅるじゅじゅじゅじゅっ!!! 「ああぁ、も……がまん、できな……ぜんぶ、出ちゃ……」 かちゃんっ 「っっっっ……!!!!!」 がばあっ ぶっっっっっしゅううううぅぅうぅうぅうううううううーーーーーー!!!!!!びしゅうっっびぢぢぢぢぢぢぢ!!!!! 「っっっっ………………はあああああぁぁあぁ~~~~~~…………」 やっっっっばあぁ…………ほんとに漏らすかと思ったぁ…… おしっこ、すっごい勢い……和式のあの、流すレバーのところにぶち当たっちゃってる……でももうだめだ、止まんない…… あああぁ……きもちいい…… しいいいいいぃいぃいいいいいいーーーーーー!!!! もう、トイレのそこらじゅうにおしっこの飛沫飛んじゃってるし、下着もホットパンツもぐちゃぐちゃだけど……いいや、もう。 なんにも考えずに、おしっこの気持ちよさだけ感じて……全部、出すんだ。 それがほんとに、どんなことより気持ちいいんだから。 _______________ ……なんて、思っていたけど 事を終えてトイレの外に出てみるとまあひどい。特に服。ホットパンツが台無しだ。誰から見たって漏らしたのが丸わかり。恥ずかしいにも程がある。 下着も台無しだけど、だからって履かないわけにもいかない。いやだって、ホットパンツって割とゆるいし…… 見せパンは別にいいけど、その中身は……ね? ん、スマホになんか通知がきてる。なんだろう。 『おめでとうございます!!あなた決められたステージをクリアしました!!ごほうびをゲット!』 『銀行口座の確認をお願いします!!』 「うっっっわあ胡散臭え……」 思わず口に出してしまうくらい胡散臭いメッセージがそこに表示されていた。いやそりゃそうでしょ いきなりわけのわからんゲームの世界みたいなもんに飛ばされたと思ったらこれですよ。こんなもん普通は夢だって思うでしょうよ。 まあどうも、そうじゃないっぽいけどさ。だってこんなおしっこまみれの夢を見た時ってたいてい、出した後は夢から覚めて……そんで悲惨なことになった布団の面倒を見るもんじゃん。だけど今は3回くらい出しても夢から醒める気配ないし、受けた感覚の鮮明さは夢のそれじゃないから。 まあだいぶ現実離れはしてるけど……それでも新型VRとか言われればまあ納得しないこともない。 私の場合、そういうのに詳しいのが知り合いにいるしね。薬とか脳科学とかには。 ひとまずせっかくだし、口座でも見てみましょっか。どれどれ……っと。 「………………ヴぇあっ!!!????!?」 め、目ン玉飛び出るかと思った…… いや何よこれ。私のバイトの年収軽く3年分くらいあるんですけど。いや何よこれ? まるでわけがわかんないけど、なんかとんでもないことに巻き込まれたんじゃ…… 『協力ありがとうございます!あなたのおかげでたいへん盛り上がりました!!』 『もしよければあなたはこの次のステージにもいつでも挑戦できます!お待ちしてます!』 「……へ、へえ……この次の、ねー……」 『なお、もし失敗したらゲーム映像が公開されます!そうならないように注意!!』 「それを先に言えよっっっ!!!!!」 悪くないかも、とか一瞬でも思った私を殴りたい。なるほどなるほど、ゲームオーバーになったらそうなるのか。 ちょっと疑問ではあった。失敗する度服が脱げるんなら、じゃあ服が全部無くなったらどうなるのかって。そういうことか。 いやあさすがに、お金と引き換えに全世界に恥を晒すのはありえない。帰るの一択でしょ。 ……というわけで私が巻き込まれた謎のゲームは終わり、私はぐっしょぐしょの服のまま家に帰されることになるのだった。 掃除?着替え?そんなもん苦にもならない。だって今の私はちょっとした金持ちだからね!! しっかし、これが現実だとしたら……そもそもなんで私なんだろう?VRの体験なんか受けた記憶ないんだけどなあ。 ま、いっか。とりあえずこの金で遊び歩こう! ________________ 「う~ん、次には行かなかったかあ。カナなら行くと思ったんだけどなあ」 「でもこれ、とっても素敵……うちの大学の神学科が解き明かした神の力の断片、『盃のしずく』をちょっと使うだけでこんなになるなんて。尿神なんてただの眉唾だと思っていたんだけど」 「スマホにしずくを垂らして、ちょっとプログラム弄るだけで超高度なバーチャルリアリティ空間を形成できるんだもの。おまけに録画も完璧で……ふふ、カナの素敵な姿もばっちり記録しちゃったね」 「次はどうしようかな?嫌だって言っても次に行ってみようか、それとも何か別の……」 「ふふ、当分楽しめそう……♪」


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