こんにちは。ふるいけです。
今回は、「キツいけど力がつくクロッキーのやり方」というテーマでお話しします。
基礎画力をつけるための練習に「クロッキー」があります。
絵の練習といえば模写かクロッキーかと言われるくらい王道の練習法ですよね。
一言で説明すると「模写の速いバージョン」という感じで、30秒〜数分程度の短い時間で、モデルとなる対象を描き写していきます。
サクサク描き進められるので、やっていて楽しいし、いろんなパターンの絵を描けるのでおすすめの練習です。
ただ、同じクロッキーでもやり方によってはその効果に大きな差が生まれます。
描いても描いても大した効果を得られない場合もあれば、描くたびに着実に力がつく場合もあるんです。
今回ご紹介するのは、僕自身が色々と試行錯誤する中で、特に高い効果を実感したクロッキーのやり方です。
ただ描き写すクロッキーに比べると負荷が大きく、正直しんどいです。
しかしその分、得られる効果は確実に大きくなるはずです。
大きく2つ大事なポイントがあるので、記事を前編後編に分けて解説していきます。
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まず、前編の記事で解説するポイントは、「目的ごとに工程を3つに分ける」です。
僕はクロッキーをする際は、とりあえず写真を描き写すのではなく、下の図のように3段階に分けて描くようにしています。
段階ごとに目的が違うので、左から1つずつ解説していきますね。
棒人間のような簡単な線で、全身の骨組みを描きます。
この段階で意識することは、人物の“動き”を表現することです。
上の図を見てみると、骨組みの段階で、踊っている動きが伝わるかと思います。
つまり、ポーズや動きというのは後から出すものではなく、最初のアタリの段階で表現するものなんですね。
きちんと動きが伝わる骨組みが描けていれば、後々ポーズに違和感を感じて修正する羽目になる...といったミスを防げます。
この段階では、正しい構造で体を描く必要はありません。
とにかく引きで見て、「何の動きをしているのか」がちゃんと伝わるかどうかを確認してみてください。
動きが伝わる棒人間が描けたら次の段階に進みます。
1の工程で描いた棒人間に肉付けして素体を描きます。
素体を描く時に重点的に意識するのは、「バランス」と「立体感」です。
腕の長さや、肩幅、体型など、あらゆる比率をここで調整していきます。
棒人間の段階では、いい感じに見えていた線が、肉付けをしてみると急にダサく見える現象が起きたりします。
腕を太く描き過ぎてしまったり、体が平面的になってしまったりと問題が起き始めるからです。
そんな時は、関節ごとにパーツを区切って素体を描いてみてください。
上の図のように、一つ一つのパーツを筒や箱など簡単な図形に置き換えて描きます。
そのほうが、パーツの向きや立体感が捉えやすくなるからです。
この描き方で何度も何度も描いているうちに、
「腕の角度を変えたときの見え方の変化」とか
「体を捻ったときのお腹周りの形」など、難しい形も感覚的に捉えられるようになってきます。
最後に服や髪などを素体へ追加していきます。
一般的なクロッキーでは素体までしか描かない方が多いですが、僕は服まで描くことをお勧めしています。
なぜかというと、服のシワなどの方が人体に比べて法則性が複雑で分かりづらいからです。
同じシチュエーションでも風の強さや、服の質感、キャラクターの動きなど、微妙な変化で大きく形が異なるため、ちょっと勉強すれば描けるようになるものでもないんですね。
となると、クロッキーを通してとにかく何度も繰り返し描きまくって、感覚的に描き方を身につけていく必要があると思っています。
なので、素体だけ描いて終わらせるのは正直勿体無いです。
クロッキーをする際の資料は、服を着た状態の写真やイラストを参考にすることをお勧めします。
そして、なぜ最後に服を描くのかという理由ですが、その方がバランスの崩壊を防げるからです。
まず素体を描いておいて、その上から被せるように服を描くことで、隠れて見えない部分も意識しながら描くことができるのでおすすめです。
例えば、「腕に巻き付く布の感じ」とかは腕がどこにあるかをしっかり把握していなければ立体的に描けませんからね。
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とまあ、こんな感じでクロッキーを3つの工程に分けて、それぞれの役割を意識しながら描くと、負荷がかかってクロッキーの効果が高まります。
ところで、ここまでの3つの工程を見てあることに気付いた方もいるかもしれません。
実はこれ、僕が一枚絵を描くときと同じ手順を踏んでいるんです。
僕は普段のイラストを描くときも「アタリ」「素体」「髪や服装などの細部」の3工程に分けて描くようにしています。
それと同じことをクロッキーでも再現しているというわけなんですね。
イラストを描くときの工程をそのまま高速で回すことによって、作品を描くときにもスムーズに作業が進むようになってきます。
ただし、一般的にクロッキーは数十秒単位で行うものという感じですが、ここまでやるとそんな短時間では終わりません。
大体5分〜10分くらいはかかります。
時間がかかるので、「めんどくさいな」「何も考えずに描きたいな」と思うかもしれません。
しかし、よく言っていることではありますが、負荷のない練習は繰り返しても効果が薄いです。
描くことに慣れたり、準備運動になったりはするかもしれませんが、根本的な画力はほとんど上がりません。
僕自身がそれを経験しているのでよく分かります。
たくさん描いてるから練習した気になってしまうんですが、振り返ると実際は何も身についてない事が多いです。
クロッキーをやる際はぜひ「負荷」を意識してみてください。
次回は今回ご紹介した方法に加えて、さらに負荷をかける描き方をご紹介します。
正直、慣れない初心者の方には相当苦しい練習法になるかもしれません。
その代わり得られる力は大きいです。
やるやらないに関わらず、考え方を吸収するだけでも良いので読んでいただけると嬉しいです。
↓後編の記事はこちら↓

それでは!