クリエイターの間でよくある議論として、「量と質どちらにこだわるべきか」というものがあります。
「どんな人もプロレベルになるためには圧倒的な量をこなしている」という意見もあれば、
「質にこだわることで早く効率よく上達レベルアップできる」という意見もあり...
結局どっちが大事なんだ?とこれまで何度も考えさせられてきました。
今回はこの辺について僕なりの答えをお話しできればなと思います。
この答え方はずるいと思われるかもしれませんが、僕としては...
「量と質どちらか一方に絞ろうとすること自体が、上達から遠ざかる行為だからやめた方がいい」というのが結論です。
議論自体を否定するという一番ずるい回答ですみません。
ですが、これにはきちんと理由があります。
なぜかというと、絵の上達は量と質を同時に満たすことで達成できるからです。
どちらか一方を選ぼうとすると、どちらを選んでも上達から遠ざかることになるんです。
まず、とにかく数をこなせば勝手に上手くなる!と主張する方もいますが、僕の経験上、質は上げようとしなければ上がりません。
質を上げるための行動というのは絵の知識を取り入れたり、思考の量を増やしたり、何度も絵に修正を加えたりすることですね。
たくさん描くだけで自然と上達したという人も、本人でも気づいていない無意識レベルで思考と改善を繰り返しているんです。
そういった方は、もともとそういったセンスが備わっている人であって、誰しも初めからただ描きまくるだけで上手くなるかと言われると、かなり個人差があるよなあと思います。
だから、それができない人はちゃんと意識的に質にこだわる必要があるんです。
実際僕は、高校時代に授業中毎日ノートの端に落書きをしていましたが、それで上達を実感できたことはほぼありません。
クロッキーをすれば上手くなる!という情報だけを頼りにノート数冊分をクロッキーで埋め尽くしましたが、それでも上達はしませんでした。
量でいえば相当描いていた気がしますが、結局いつも同じような絵ばかり描いていただけだったんです。
毎日同じ顔の向きしか描かないとか、手は難しいから描かないとか。
今思えば、もっと苦手な構図に挑戦したり、新しい知識を取り入れたりしながら描けばよかったと思いますが、当時はそれすら面倒くさがって避けていたんですね。
そういった経験もあり、僕は描いていたら勝手に上手くなるタイプの人間ではないと自覚したので、「とにかく描いときゃOK」みたいな無思考モードにならないよう気をつけています。
もちろん、絵を描くことにまだ慣れていない人が絵を習慣化させるために、まずはあれこれ考えず描いてみるとかなら全然アリです。
ですが、それが癖になっていつまでも何も考えず描き続けるていると、楽しいかもしれませんが上達は遠ざかるだろうなと思います。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ここまで質の重要性についてお話ししてきましたが、かといって質にこだわるだけでもいけません。
確かに効率的な学習法や練習法はあるかもしれませんが、身につけなければならない知識や技術は膨大にあります。
どのレベルを目指すかにもよりますが、隙間時間でちょこっと描く程度では正直足りません。
でもどうせならSNSで見ている神絵師のようなイラストを描きたいというのがみんなの本音ではないでしょうか。
であれば結局どんな方法であっても、量をこなすことは絶対に必要な条件となってきます。
それに絵を描く量が少ないと、線が安定せず「今日はうまく描けた」「今日は調子悪い」みたいに完成度が運任せになってしまうんですね。
だからこそ覚えた知識を使いこなせるようになるまで、何度も繰り返し実践する必要があるんです。
こちらに関しても経験済みで、かつての僕は「質が大事だから〜」と自分に言い聞かせて2ヶ月に1枚ほどしか絵を描いていませんでした。
描き始めてもすぐボツにして、最後まで描き切らないラフばかりが溜まっていたんです。
当然ながら上達は遅く、納得がいく絵も描けることなく月日だけが過ぎて行きました。
それに対して、プロはとんでもない量をこなしています。
使える人生の時間を全て絵に捧げてるような人がゴロゴロいる世界です。
だからこそ彼らは絵のクオリティも安定していて、常に狙った通り完成度を叩き出すことができます。
正直に言うと、僕はまだその次元には全くいけていません。
だからこそその域に達するためにはどうするか、どういった状態を目指すべきかを常に模索しています。
この通り、量も質もどちらも必要な要素であって、片方に絞るべきではないというのが僕の結論です。
量をこなすと、線が安定してくる。
質にこだわると技術が増える。
どちらも同時に満たすことでレベルアップが可能、というわけです。
両方取るというのは間違いなくしんどい道です。
ですがきちんと向き合った人はその分成長できるはずです。
まだ1月ですから、これを読んでいる方は一緒にスタート切りましょう。
僕も今年は過去一気合いを入れて動いて行きます。
たくさん描きますし、最高の作品を生み出します。
2024年を最も成長した年にしましょう。
それでは!