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ハルカナ
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素足を見せるのが恥ずかしい私が憧れのミカ先生と秘密の特訓をするって話♥

1:私のコンプレックスと保健医のミカ先生  私は昔から……人前で“素足”を晒すのが苦手だった。  いや、苦手というより嫌いな部類に入ってしまう程、私は足から靴やら靴下やらを脱がせたくないと思っている。  何でそんな足を見せるのを嫌うのか? その理由は自分でも分かっている……。私にはあるコンプレックスがあるのだ。  私は……昔から足のサイズが人より大きかった。  背もそこそこ高い方であるから足が大きくなるのはまぁ仕方がないと言えるかもしれないけど……私はなぜかそれが妙に嫌だと感じてしまった。  足が大きいから可愛い靴とかもサイズが無くて買えないし……  無理して小さい靴履くと靴擦れを起こして痛い思いする事になるし……  普通に買えるのは大体男物のゴツイ靴か特注品の可愛くない靴だったりするし……  そう言うのも積み重なって、私は自分の大きい足にコンプレックスを抱くようになった。  こんな大きな足を人に見られて馬鹿にされたくない……と、思うようになってからは家族の前ですら素足になるのを拒否するようになり……活動時間は勿論の事、自分の部屋に居る時も寝る時でさえも靴下を履いて過ごす事が当たり前になった。  私が素足になるのはお風呂に入る時だけ……それ以外の時は靴下が標準装備で、可能な限り靴やらスリッパを履いて足を守っているのが日常だ。  水泳の授業なんて受けた試しがない。いつも仮病を使って保健室に逃げ込むのが私の常套手段となってしまっている。  保健室のミカ先生もそんな私の事を心配してくれて理解してくれて……私の味方になってくれている。  美人で背が高くて髪が長くてとても優しい……私の憧れの女性……  それがミカ先生であり、私のコンプレックスを打ち明けた唯一の大人の女性なのだ。  今日もいつものように水泳の授業をサボって保健室に来ている。  保健室には普段通りミカ先生が白衣姿で椅子に座って待っていてくれた。  私はミカ先生に“いつものヤツです”と常連染みた言葉を零し、促される言葉も待たずに保健室の奥にある白いベッドへと靴を脱いで倒れ込んでいく。  今日も今日とてサボって寝て過ごすかぁ~と、私は呑気にあくびをしながら上にかけるシーツを足元から手繰り寄せようとしたのだけど……  それをやめさせようと誰かの手がすぐ隣から伸びて来た。  その手を伸ばしてきたのは、ミカ先生だった……  椅子に座っていた筈の先生がいつの間にやらベッドの隣まで移動して来ていて……そして私の手を掴んだのだ。  先生の手は大きくて柔らかくて温かいと感じたが……先生の目は何やら私を睨むように見ている様だった。  私は思わず「えっ!?」と声を上げてしまうが、先生は私のその驚いた顔を覗き込むように見て手を掴んでいない逆の手で私の足の方を指差してこう告げた…… 「橘さん? 突然だけど、今日からベッドを使う時は靴下を脱いで素足になってから上がって貰う事にするから」と。  私はその言葉を聞いた瞬間頭が真っ白になった。  先生には事情を説明してあるし……コンプレックスの事も話して相談に乗って貰っていた。だから私が人の前で素足になる事を嫌っていると知っている筈なのに……なぜ!?  なぜ私に素足になれと、そんな無情な事を言って来たのか……? 私には理解が出来ない。  理解が出来ないから私は思わず聞き返してしまう…… 「先生! わ、私……足……出したくないって……言いましたよね?」と。  すると先生は真剣な顔を向けて…… 「えぇ……聞いたわ。コンプレックスの事も理解したし、配慮もするって約束もした……」  と、返してきた。だから私もすかさず…… 「だったら……何でそんな事を言うんですか……? 私が嫌がるって……分かってて……」  と、泣きそうな声を振り絞ってその様に聞いてみた。  先生は尚も私の顔を真剣に見つめ、少しだけ言葉に間を開けてこのように声をかけ直してくれた。 「配慮はするって言ったけど、授業の時間を“寝て過ごさせてあげる”とは言っていないわよ?」  先生のその言葉に私はまだ頭の思考回路が働かず……先生が何を言っているのか理解出来ない。ただ、自分に対して悪意があってその様に言ったのではないというのは伝わった。 「何もせずに授業を寝る時間にしちゃったら……それはただのサボりと同じよ。いくらコンプレックスが強いと言っても出来る事もせずに寝て過ごすのは間違っているわ」 「え? “出来る事もせずに”って……どういう意味です?」 「橘さんは“人に素足を見られるのが極端に恥ずかしい”って話してくれたわよね?」 「は……はい……」 「家でも靴下を履いて寝る程恥ずかしいと思っているのよね?」 「うぅ……。そう……です……」 「大人になったら、素足になる機会って……貴女が思ってる以上に多くなるわよ?」 「っっえ!?」 「大人になれば今みたいに逃げられる事ばかりじゃない……どうしても素足にならなきゃいけない場面というのがいつかはやってくるわ」 「そ、そんなぁ……」 「今から少しでも脱ぐのに慣れておかなきゃ、いざ本当に脱がなきゃいけなくなる時に脱げなくて、一生後悔する……なんて事になるかもしれないわよ?」 「うぅ、そ、その……脱ぐ機会って何ですか? そんな機会……有ります?」 「あるわよ。例えば友達と温泉に入るとか……」 「入りません。だったら温泉……入りません」 「彼氏が出来たら海水浴とかお泊りとかしに行くかもしれないでしょ?」 「海水浴もプールも行きません! お泊りとかは……ずっと靴下とスリッパ履いておきます!」 「もぅ! そんな訳にはいかないでしょうが! だったら……セックスする時はどうするの?」 「セッ!? セック!? ちょ、せ、先生ぃぃ! 私、生徒ですよっ!? いきなり何を言って……」 「大事な事だから言っているの! 彼氏が出来たらいずれはそういう関係になる筈よ? そうなった時……彼氏は裸になってるのに貴女だけ靴下履いてたらおかしく思われるでしょ? その姿を見て折角の雰囲気が壊れて萎えちゃう人だっているし(まぁ、逆に興奮するっていうパターンもなくはないけど)」 「……うぅぅ……」 「折角出来た彼氏に……それで嫌われたら……嫌じゃない?」 「……うぅぅ、嫌……です……」 「誰彼構わず見せられるようになれとは言わないけど……せめて彼氏や友達の前だけは脱げるように訓練しておいた方が、将来のためになると……思わない?」 「…………うぅぅ……うぅ……」 「ほら……この保健室には私と橘さんしか居ない……。そうでしょ?」 「……は、はいぃ……」 「誰も居ないこの保健室だからこそ……少しずつ慣れさせるのにうってつけだと思うの」 「少しずつ……慣れさせる?」 「私は橘さんのコンプレックスを知っているわ。どんなに恥ずかしがっているかも、どれほど見せるのを嫌がっているかも……」 「…………………………」 「知っているからこそ、私は橘さんの足を見て馬鹿にしたり笑ったりはしない。それは絶対だから……安心して脱いで貰って構わないわ」 「……………………………………」 「まずはほんの少し見せるだけ……少しずつ肌を見せる練習をしていきましょう? 少しずつでいいの。小さな一歩から始めて行きましょう?」 「少し……ずつ……ですか?」 「少し見せるのに慣れたら……もう少し見せて……それも慣れてきたらもう少し見せて……少しずつ慣れる範囲を広げていってそれを繰り返せば、いずれ脱げるようになるわ♥」 「少しずつ……で、良いんですよね?」 「えぇ。橘さんのペースで良い……無理はしないでいいの」 「少しずつだったら……その、出来る……かも……」 「ウンウン、要は努力するのが大事だから♥ 努力した事が自信にも繋がる……そう授業でも習ったでしょ?」 「……は、はいぃ……」 「コンプレックスの克服もそう……努力なしには自信は持てないわ♥」 「うぅ……。わ、分かりました……その、努力を……しては……みますぅ」 「ウンウン♥ その意気、その意気ぃ♪」  こうして私はミカ先生に促されるままに、コンプレックスの克服という名の奇妙な特訓をする事となった。  まぁ、特訓とは言っても別に難しい事をする訳ではない。要は誰かの前で“素足を見られる”という行為を繰り返して、見られることに慣れるというのが目的なのだそうだ。  誰かに……というのは勿論ミカ先生にであり、他に保健室に誰かいる場合はこの訓練はしないと先生は約束してくれた。あくまで先生と二人きりの時だけの“秘密の特訓”だ。  秘密の特訓……そんな風に聞くとなんだか先生と怪しい事をしているようで、ちょっと変な気持ちにならなくもないが……特訓をする以上は私も真剣に取り組もうと思うし、先生もきっと真剣に見てくれる筈だ。だから私は保健室に通う度にこの特訓とやらを頑張って受けて見ようと思っている。    だって……いつかは克服しなくちゃなって自分でも思っていたし……。  このまま大人になっても人前で靴下が脱げないって事になれば……それはなんか嫌だし……  丁度いいきっかけだったのかもしれない。“何で自分だけがこんな”と、自己嫌悪にモヤモヤさせられていたのを晴らすいい機会だと思う。  ちょっとは……頑張ってみるか……  私は先生の提案にその様に自分を納得させ、コンプレックス克服のための特訓受ける決意をした。  まさかこの特訓が……私のコンプレックスの克服どころか、私の隠れた性癖を呼び覚ます訓練になってしまうとは……この時は知る筈もなく……  私は訓練初日を“明日から”という約束を先生とし……その日は何もする事なく保健室を出て行く事としたのだった。


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