古町姉妹の日常 優奏の宅配便
Added 2023-10-29 10:50:05 +0000 UTC『古町さーん、宅配便です』
古町邸に若い男の声が響きました。
「はーい」
学校から帰宅したばっかりの私は制服のまま、慌てて玄関に向かいました。
「古町…優奏様のお宅で間違いないでしょうか?」
「はい。優奏は私の妹です。本人の方がよろしいですか?」
「いえ、お姉様でも構いません。受け取りのサインをいただいてもよろしいでしょうか?」
「はい。えっと…ここですね……」
私はは配達員に背を向ける形で棚を机がわりに受け取りのサインを書こうとしました。
「(迂闊に背中を見せてしまいました。もしこの人が悪い人で縄原さんの部下だったら私はギチギチに縛られてしまいますね…。)」
私の脳内では男によって縛り上げられ、三角木馬に乗せられ、縄原さんによって調教されている姿が浮かんでいました。
「(お股に縄が食い込んで…木馬も相まって……、縄原さんに責められて…))
「どうかしましたか?インクが切れちゃってます?」
「ぁ…何でもないです…。えっと…“古町”っと、これでよろしいですか?」
私は急いでサインを書き、配達員に渡しました。
「はい、では失礼します。」
そういうと玄関に小さめの段ボールを置いて出ていきました。
「優奏宛のようですが…」
伝票には“美容”と記載されていました。そして梱包されている段ボールには“foundation”と印字されていたため、化粧用品と推察できました。
優奏…いつの間にか大人になっているのですね……。
「優奏〜?宅配便が届いてますよ〜」
『どこから〜?』
優奏の部屋から返事が聞こえました。
「よく分からないですが…美容に使う商品みたいですよ」
『そんなの頼んだかな…?お姉ちゃん開けといて〜』
「良いのですか?」
『今ちょっと手が離せないの。おねがーい』
「分かりました。」
私は自室へ行き、段ボールにカッターを通しむした。
ベリベリ…
簡単に包装を取り、中身を取り出しました。
「ぇ………」
それは美容品ではなかった。段ボールにはピンク色の遠隔ローターが入っていた。
「コレ…優奏が…ぇ…でも……」
私がが狼狽えていると勢いよく部屋の扉が開かれました。
「それ開けちゃダメぇぇぇ!!!!」
鬼気迫る様子で優奏が部屋に入ってきました。
「ぁ…」
優奏と鉢合わせてしまいました。優奏の視線は私が握っている遠隔ローターに向いていました。
「………。」
気まずいのです…。優奏は顔を真っ赤にさせて俯いてしまいました。優奏もお年頃…こういうことに興味を持ってもおかしくないのです。
「ち、ちがうよ!!!」
優奏は私の心を読んだように言葉を紡ぎました。
「コレはね、修行…そう!修行の道具なんだよ」
「ろ…ローターが必要なのですか?」
私たちは毎日のように忍びの術や体術を鍛える修行をしていますが、ローターは必要ないようにも思えます。
「ほ、ほら、私たちてよく捕まってローターとか付けられるでしょ?」
「そうですね。全身を縛られた後に抵抗する力も削ぐために付けられることが多いですね。」
ローターを付けられると集中力が削がれてしまいます。あんなものを発明した先人は許せないのです…。
「でしょ?だからローターに強くなれば縄抜けに集中できると思うんだよね!」
「なるほど…」
「そう!だから気持ちよさに耐える修行をするためにローターを買ったんだよ」
「さすが優奏です!!!」
我が妹ながら感激しました。あんなに苦しいローターの責めを克服しようとするとは……。
「そうそう、そういうことだからコレは修行用に私が預かっておくね」
「待ってください!」
私は自室に戻ろうとする優奏の腕を掴みました。
「へ?」
「せっかくなので早速修行をしましょう!」
「ぇ…?」
「基本的に縛られた状態でローターを付けられるわけですし、一人だと十分な修行ができないでしょう?」
何故だか優奏の顔が青ざめていきます。
「お姉ちゃん…その縄は…なに…」
「なにって、優奏を縛るための縄ですよ?」
「し、縛られるの!?」
「当たり前です。修行に甘えは不要ですよ。縄原さんはローターをつけるのに身体を縛り上げないなんてことはしません。緊縛とローターはセットなのです。」
「お姉ちゃん…段々と縄原の思考に似てきた…?」
それは褒め言葉と受け取って良さそうですね。あの人の思考を理解すればいつかは勝てる日が来るはずです。
「せっかくの遠隔ローターです。ギチギチに縛ってあげますね〜」
「うわ!いつの間に後ろに…」
ギュッ
「お姉ちゃんに任せてください。縄原さんに負けないくらいの緊縛を施してあげますよ〜」
「やーめーてーーーーーー」
その日は優奏が果てるまで修行が続きました。